「乾坤一」醸造元  大沼酒造店さんにお邪魔させて頂きました。
※一般の蔵見学は受け入れておりません。
 

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正徳2年(1712)創業の老舗蔵。
“宮城の小京都”と呼ばれる柴田郡村田町の中心部にあり、昔の面影を残す蔵が道の両側に残る町並みです。

2011年東日本大震災で大被害を受け、2022年3月 福島県沖地震では、
新たに一部建物が崩れるなどの状況が続いていた大沼酒造店さん。
コロナ禍ではイベント等も少なく、あまりお話しを伺う機会がなかった大沼健社長に、酒造りの現状や思いをじっくりと伺う事が出来ました。

 

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蔵見学の前にいろいろお話しを聞かせて頂くお時間も作って頂きました。
大沼健社長 ありがとうございます😢

お話しを伺ったこちらの事務所、昔倉庫だった部屋をリノベしたばかりとの事。
非常にスタイリッシュでステキ空間でした。


いろいろ心に留めておきたい内容が多々ありました。
中でも一番印象深かったのは、やはり原料米である「米」へのこだわりの強さです。
そしてそのこだわり具合が、自分が把握している世界から少しずつ変化しているという事。
数年前までは“地元の飯米を使った酒造りに注力する”という認識が強かったのですが、現状はササ系を基幹米にしながら「神力」・ 地元産「山田錦」・愛国・亀の尾・酒未来・最近は赤磐雄町と、スポット的に様々な品種にトライしているようです。

それは自社のラインナップに広がりを持たせる意味と、“乾坤一ブランドとして付加価値をどう訴求するか”というチャレンジとして。
その具現化として、角田のお米クリエイター佐藤裕貴くんなど、県内生産者さんが強力なパートナーとして支えている、という構図を感じました。
(※裕貴くん 現在30町歩で米を栽培しているとの事!)

自社の造りたい酒の方向と、分析によるデータや市場とのバランスを見定めながら、
米のポテンシャルを最大限に引き出し、飲み手にいかに伝えていくかを模索している姿が印象的で、話しの流れで「俺、米 好きなんで…」とボソッと漏れてきた大沼社長の一言、心に残りました。
 

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釜場が改修されておりました!
天井から明るい光がまんべんなく差し込み、蔵人さんが動きやすい環境整備を進めているようです。
 
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原料の精米歩合違い

 

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大沼 健 社長
 
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現在 瓶貯蔵が全体の8~9割なので、ここのタンクはほぼ稼働させていないそうですが、「愛国」に関してはタンク貯蔵の方が向いているとの事。
 

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麹室

 

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いろいろお話しを伺えました。
 
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タンク室
東日本大震災では天井が落ち、一部の醪が廃棄になったり、ご苦労されたのを昨日の事のように思い出します。

 

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仕込み中の醪を、いくつか覗かせて頂きました(^^)
 

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目で見て 仕込み日数違いがわかります。

 

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試飲もさせて頂きました!
左から・乾坤一 純米大吟醸 RyuRyuShinka
    角田のお米クリエ―ター佐藤裕貴くんの山田錦50%精米。
            3年の試験醸造を経て発売されたもの。

     ・乾坤一 純米赤磐雄町 うすにごり 生 〔國平米〕
    飲食業から新規就農され、現在岡山県赤磐市で雄町を栽培している
    國平恭史さんの雄町を使用。
    
   ・乾坤一 亀の尾 純米酒
            お米クリエ―ター佐藤裕貴くんの亀の尾70%精米。
    少し和三盆に似た優しい甘味を感じました。
 

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最後は大沼社長とご一緒に(^^)
 

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私もご一緒にー(^^)

くしくも一昨年の福島県沖地震発生の翌日は…確か村田町の発酵イベントに参加するはずでした。本来であれば蔵のあるメインストリートで、発酵食やお酒(もちろん 乾坤一)を楽しむ予定でしたが…。
自分の立ち位置で、できる事を応援しなきゃ…と思えた一日でした。

お忙しい中 ご丁寧にご対応下さった大沼健社長、本当にありがとうございました!