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高田崇史『神の時空 伏見稲荷の轟雷』
       講談社ノベルズ 2016.3.2発行 
 


神の時空 ―伏見稲荷の轟雷― (講談社ノベルス)/講談社
¥1,037
Amazon.co.jp





  
★本の内容(Amazon.co.jpより引用)


京都・伏見稲荷大社の境内、千本鳥居に吊る
された四体の遺体が発見された。
伏見稲荷の氏子で狐憑きの家筋である樒祈美
子は稲荷山の気の乱れを感じ山を巡拝するが、
相次ぐ落雷で鳥居が次々と倒れていく。
高村皇らの策動を読み取った辻曲彩音たちも
稲荷山を目指すが、現れた白狐に行く手を
阻まれてしまう。
「お稲荷さん」と親しまれ、日本中で信仰
される稲荷神に秘められた、恐るべき真の姿
とは!?


★ここだけの話


歴史ミステリの新境地としてスタートした
「神の時空」シリーズもいよいよ第6作目と
なりました。


今回の舞台は、京都・伏見稲荷大社です。
美しい千本鳥居に4人の死体が吊るされた
状態で発見されました。

今までは、裏で怨霊を自在にあやつり、この
世界を滅ぼそうと暗躍する高村皇の仕業でし
た。
しかし今回に限っては、彼の配下の磯笛と
彼女に付き従う女狐が前面に出て、殺人事件
と天変地異を企てるのです。

そして辻曲姉妹たちがこれに立ち向かい、
樒祈美子と協力して暴挙を阻止するという
いつもの内容です。


「神の時空」シリーズでは、歴史ミステリと
してのおもしろさを感じることはできないと
思っていましたが、この伏見稲荷大社に
対する見解には驚かされました。

詳しく書けませんが、作者の調べたことは、
火地晋(歴史作家の幽霊)の言葉となって
かなりのページを使って披露されています。

久しぶりに高田崇史本来の作品内容だったの
ではないでしょうか。


最終的にこの「神の時空」シリーズは、死ん
だ妹の蘇生を目的としていますから、そこが
どうなるのか見極めたいと思って読み続けて
います。


シリーズ完結まで、あと何作でしょう。
ぐんぐん盛り上がってくるといいですね。


そして、次回作の執筆に入ったそうです。
亀戸天神に行ったのは、それと何か関係が
あるのでしょうか。