●堂場瞬一 『バビロンの秘文字Ⅰ 胎動篇』中央公論新社 | 新・駅から駅までウォーキング

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堂場瞬一 『バビロンの秘文字Ⅰ 胎動篇』
         中央公論新社 2016.1.25発行 


 

バビロンの秘文字I - 胎動篇/中央公論新社
¥1,836
Amazon.co.jp





  
★本の内容(Amazon.co.jpより引用)


恋人の里香に会いにストックホルムを訪れた
戦場カメラマン・鷹見の目前で、彼女の勤務
先である国際言語研究所が爆破された。
現場から鬼気迫る様子で走り去った里香に、
未解読の“粘土板”を持ち出した疑いがかけ
られてしまう。
行方を追ううちに、古代アッシリアのシュメ
ル人の末裔と称する、亡国の民ラガーンの
存在を知る。
そして鷹見自身にも襲撃者の手が…!
古代と現代を繋ぎ、世界を駆けるアクション
・ミステリー、遂に開幕!


★ここだけの話


この作品は、中央公論新社の創業130周年
記念の書き下ろしです。
2月・3月の刊行と合わせて3冊という長編
ミステリの1冊目にあたります。


なにしろ世界史の初めの部分に登場するメソ
ポタミア地域の歴史については、ほとんど
覚えていません。
山川出版社の『詳説世界史図録』を見ながら
ほんの少しだけ思い出せました。


1作目のポイントとなるのは、解読されて
いない粘土板です。
自分たちの国を再興させようと行動するグル
ープ、CIA、地元警察、そして日本人の
2人が入り乱れて躍動します。
少々やりすぎなくらいに。

一体シュメール人が書き残した粘土板には
何が書かれているのでしょうか。
これらについては2作目に引き継がれていき
ます。


また、この1作目の最後で、生死不明となっ
た里香。
ロシア製の攻撃ヘリに襲われて、普通なら
生きてはいないところですが、作品として
続かなくなってしまうので、きっと生きて
いることと思います。


まだ粘土板の奪い合いに終始しており、肝心
の書かれている内容に踏み込まれていません。
ここはとても気になるところです。
次の2作目で明らかになれば良いのですが。


これだけの長編ですから、間延びせずに最後
まで楽しませてくれることを期待します。