五十嵐貴久『南青山骨董通り探偵社』
光文社文庫 2015.3.20発行
- 南青山骨董通り探偵社 (光文社文庫)/光文社
- ¥648
- Amazon.co.jp
★本の内容(Amazon.co.jpより)
大手企業に就職したものの、うだつの上がら
ない日々に塞ぐ井上雅也。
ある日、南青山骨董通り探偵社の社長・金城
から突然話しかけられた。
「探偵になる気はありませんか?」。
雅也は訝しみながらも体験入社をするが、厄
介な事件に関わることになり…。
個性的なメンバーの活躍が、軽快なテンポと
極上のサスペンスで繰り広げられる。
ベストセラー作家の新シリーズ始動!
★ここだけの話
五十嵐貴久の新しい文庫書き下ろしシリーズ
です。
今までの『吉祥寺探偵物語』はほとんど1人、
一匹狼的な存在の探偵でした。
事件の内容・規模については、それほど大き
なものではなかったように思います。
それに比べてこの『南青山骨董通り探偵社』
は、個性的なメンバー数人のからむ探偵社物
語だといえます。
事件もかなり本格的です。
最終的に主人公の井上雅也は安定した大手企
業を捨てて、この探偵社に入社してします。
そのくらい魅力的な会社、そして尊敬できそ
うな社長にめぐりあったということです。
今後、探偵たちが協力して大きな事件に立ち
向かう展開が想像できます。
新しい南青山のシリーズも楽しみです。
私は「根津美術館」しか知りませんが、もっ
と楽しい場所の紹介もおいおい出てくること
でしょう。
この作者の本は、間違いなくどれも読みやす
く、しかも文庫オリジナルの形態なのでお手
頃感があります。
あと1つ。
『吉祥寺探偵物語』との関連は、警視庁捜査
一課の夏川刑事です。
今回の作品にも名前が登場してました。
次回作が楽しみです。
そこで主人公の成長を一緒に体験できるので
はないでしょうか。