◆寄り道ギャラリー1分間のダニエル・セーヘルスとコルネリス・スフート | 新・駅から駅までウォーキング

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寄り道ギャラリー1分間(その91)
今日は、ダニエル・セーヘルスと
               コルネリス・スフート


私の好きなミステリと海外旅行


ダニエル・セーヘルスとコルネリス・スフート
『花環の中の聖母子』17世紀前半
(国立西洋美術館蔵)


※ガラス面に照明が反射し、多少見にくいところが
 ございます。申し訳ありません。


★ちょっとひとこと


今日の絵は2人の合作。


まず、ダニエル・セーヘルス(1590~1661)は
アントウェルペンの生れ。
1610年にヤン・ブリューゲルのアトリエに入り、その
指導を受けている。
イエズス会に入会後、フランドル地方各地とイタリア
のローマを旅した。
アントウェルペンに戻ったあとは、アトリエを開き、
生涯そこで活動した。
静物画、特に装飾的な花の絵が多く、師匠と同様に
「花の画家」と呼ばれている。


また、コルネリス・スフート(1597~1655)も同じく
アントウェルペンの生れ。
スペインやイタリアを旅行し、各地で制作活動を行な
っている。
帰国後、アントウェルペン大聖堂で「聖母被昇天」を
描くなど、地元の教会のための制作が多かった。
ルーベンスの影響を強く受けているとされる。


17世紀のヨーロッパでは、カトリック国のスペイン
から独立したネーデルラントはプロテスタントを信仰
し、風景画、静物画、風俗画のジャンルが多くなった。


他方カトリック側にとどまったフランドルでは、こうした

新しいジャンルと昔からの宗教的な主題が結びつき、

静物画的な宗教画といったものが多数制作された。


『花環の中の聖母子』は花をダニエル・セーヘルスが、
聖母子をコルネリス・スフートが描いた。
当時はこうした合作も、まれに見られ、ルーベンスの
ような大家も宗教部分のみ描いた作品も残されている。


背景が黒いため、一層装飾的な使い方が好まれていた
ことがわかる。
聖母に対して、献花してしているような感じもする。


寄り道ギャラリー1分間(その91)
     ‥ダニエル・セーヘルスとコルネリス・スフート
2011.4.24 & 2011.7.23

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