シカゴ美術館(27)‥マルク・シャガール
マルク・シャガール
『誕生』1911~12年
マルク・シャガール
『祈るユダヤ人』1923年
マルク・シャガール
『白い磔刑』1938年
★ちょっとひとこと
マルク・シャガール(1887~1985)は帝政ロシアの
ヴィテブスクの生れ。
小学生の時、図工の教科書で見た「私と村」の
印象が強く残っている。
農夫と牛が見つめあっている絵は頭から離れない。
シャガールは愛や結婚をテーマとした作品が多く、
「愛の画家」とも呼ばれている。
しかしこのシカゴでは愛は感じられない。
『誕生』はパリに出てきてキュビズムの影響を受け
た頃の作品。
まだ、ベラとの結婚前だったが、扱ったテーマは
女性の出産、子供の誕生だった。
後年描いた有名な「誕生日」とは全く異質の作品で
ある。
『祈るユダヤ人』は白黒基調の絵。
シャガール自身、東欧系のユダヤ人だった。
『白い磔刑』はほとんどモノトーンだ。
同じテーマで描かれた「キリストの磔刑」という
絵は多色使いで別に存在する。
今年はパリのオペラ座で天井画を見たり、上野で
シャガール展を鑑賞したり、とにかくシャガールの
絵を目にする機会が多かった。
(まだ、福岡の展示は残されている)
シャガールの絵の中には、彼が生れた村や
パリのノートルダム寺院などがよく登場するのが
特徴といえる。
シカゴ美術館(27)‥マルク・シャガール
2010.10.12