新型コロナウイルスが増税に次ぐ増税で青息吐息の日本に更に追い打ちをかけ、元々「反緊縮」を唱えていた識者ばかりか大新聞・地上波テレビの寵愛を受けてのし上がってきた者などにも現金給付すなわち“バラマキ”を公然と容認する者が続々登場しています(参考:拙note記事/
https://note.com/kuniyoshi1968/n/n9ae7e862a873「やれば出来る子・舛添要一に教えられた事」)。
こうした動きに何が何でも増税緊縮・「改革」路線の正しさを世に知らしめ、無知蒙昧な大衆を「善導」しようとするマウンテンバイクに跨り未開なイエローモンキーに施しを与えると云うハタ迷惑な使命に燃えるモルモン教の白人宣教師みたいな連中が大勢湧いて出て来ております。
「新型コロナショック対策:消費税減税も現金給付も100%間違いだ」(ニューズウィーク日本版)①②③
この記事、拙フェイスブックでも扱ったのですが数ある愚論の中でも特に内容が酷い! 何しろ1頁目の最初の段落から・・・
「必要なことは需要創出ではない。」、こんな有様ですから。この小幡績とか云う御仁、つい最近GDPが年率換算で7.1%減と云う衝撃的なニュースが流れたばかりなんですがそれすら御存じなかったようですな。次に同じく1頁目の第3段落。
「金融緩和とは、金利を下げて、借入れをしやすくして、投資や消費を刺激することであるが、専門家より素人の方が素直に理解しているように、これは現在ではまったく無意味だ。」
なるほどなるほど。小幡さんよ、まったくもってアンタの仰る通りですぜ! 庶民の懐が長年の「改革」ごっこでカチコチに冷え切っているのだから消費が増える訳ないですし売り上げを増やす原動力たる消費が伸びる見込みがまったく無い以上企業が投資を増やす訳ありませんわな。少なくとも素人の方がこの事をよく理解していますよ。毎年のように増税、社会保障も劣化する一方で何とか持ちこたえていた日本経済もいよいよ奈落の底に転落しようとしている時に「必要なことは需要創出ではない。」とか寝言をほざくどこぞの「自称」専門家に比べりゃね。
「このような状況でコロナショックが起きた。需要が一変に消えた。」(1頁目第5段落)
あれ? さっき「必要なことは需要創出ではない」って云ってませんでしたっけ?
「
効果がない上に、目的が間違っているからだ。
まず、消費税減税は最悪である。
第一に即効性がない。
」(第9~11段落)
やっぱりこの御仁、ロクにニュースも見てないな。小幡さん、間違っているのはアンタですぜ。
↑(図1:消費税を5%に増税した時も、8%に増税した時もGDPは大きく落ち込んだ) 出典/三井住友DSアセットマネジメント
↑(図2:消費税を10%にした直近の増税では過去に類を見ないほどGDPが落ち込んだ) 出典:朝日新聞
(図1)(図2)を見れば一目瞭然。消費税を増税する度に我が国のGDPを大きく減らすと云う目覚ましい成果を挙げているではないですか! 即効性は十分過ぎるほどあるじゃないですか! ならばその逆(消費減税)も然りだとどうして考えられない? また、同じ11段落で・・・。
「新型コロナによる経済ショックに対する対応としては、迅速性が最優先されるので、消費税減税はもっとも不適切な政策である。これは人々が消費税が嫌いであることを利用して人気取りをするための主張に過ぎない。実際、諸外国でも減税の議論はされているが、消費税減税を行うという主要国はない。」
・・・(唖然)。「迅速性が最優先されるので、消費税減税はもっとも不適切」、だからあ~消費税を減らすだけでGDPは劇的に増やせますよ・・・。
「人々が消費税が嫌いであることを利用して人気取りをするための主張」、典型的な“下衆の勘繰り”と云うヤツですな。大体庶民が消費税を嫌って何がいかん? 庶民が税金が上がる事による懐の、家計の心配をして何故悪い!
「消費税減税を行うという主要国はない。」、え~っと。カナダが平成18(2006)年に7%→6%に、更に平成20(2008)年に6%→5%に引き下げましたが・・・(参考:「正しい歴史認識、国益重視の外交、核武装の実現」平成28(2016)年2月28日付け記事)。やっぱりこの御仁ロクにニュースも・・・(以下略)。
「したがって、救うべき産業とは、まず第一に、これらの特定業種である。それにもかかわらず、給付金などによって一般的な消費を刺激すると、巣籠消費と呼ばれる、宅配事業関連、食事でいえばデリバリー関連、ゲーム、インターネット関連の消費がすでに異常に増えている分野、それらの消費がさらに増えるだけで、困っている業種の人々は救えず、忙しくなりすぎて供給が追い付かなくなっている業種の人々がさらに忙しくなって、処理しきれないだけである。過熱した部分をさらに過熱し、冷えた部分にはまったく熱が伝わらない、という無意味な暖房なのである。」(2頁目第2段落)
企業だって決して愚かではありません。消費が今後もドンドン増える見通しならモノ・サービスの生産を増やすべく設備投資を増やし雇用も増やします。それに懐が温かくなれば財布の紐を弛め奮発したくなるのが人間の性。企業はこの当たり前のニーズに応えるべくより高級で、より付加価値の高い製品の開発に大張り切りで取り組むに決まっています。小幡よ、庶民を舐めるな。
それにこの小幡、同じ2頁目の第6段落で、最も救うべき分野について「失業者である。それに尽きる。」と断言しながらその直後の第7段落で「フリーランスの問題がクローズアップされているが、まさにそうで、フリーの人々はまっさきにイベントなどの自粛により仕事が減ってしまっている。しかし、残念ながら、彼らに直接届かせる経済政策は限られている。これはフリーランスの宿命で、俳優業の団体などが窮状を訴えているが、それらの業種は性格上仕方がないので、冷たいようだが、もともとの業種としてリスクがあるということだ。」だそうです。
へ~え(白眼視)。失業者は救うべきだがフリーランスの人達は・・・「それはそれ。これはこれ。」だと? フリーランスが一般の失業者と性質が違うなら各々の性質に見合った救済策を考えれば良かろう!
「もしこれ(日本中の消費者に現金を配る *筆者注)をわかってやっているのであれば、新型コロナ対策と言いながら、日本全体の景気の数字さえよければよい、本当に困っている人を救うかどうかはどうでもいい、という発想に基づいているとしか思えない。」(2頁目最終段落)
・・・(呆)。散々庶民をコケにしておいてよくもまあこんなセリフを・・・。小幡君。君、自分の云っている事が分かってる? 鏡を見て喋っているのかい?
そして極めつけは3ページ目。これは、おいおい・・・。
「
そして、政治ができることはもう一つある。これは賛否あるだろうが、専門家の意見を十分聞いたうえで、学校の休校要請を解除するのに続き、コロナ危機、最悪期脱却宣言を妥当なタイミングで勇気をもって行うことだ。そのあと、感染者とりわけ死亡者が出るとかなりの批判が出るだろう。しかし、それは部分的な現象に対する批判であって、新型コロナの性質からいって、その点では風邪と同じで、完全に終息した、ゼロになった、という宣言はいつまでたってもできない。それを待っていては、ワクチンが開発されるのを待つしかなく、最低でも1年は経ってしまい、経済は終わってしまう。それははっきり言ってバランスが極端に悪い。
批判を覚悟で、コロナ危機の最悪期は脱した、という宣言を政治が行う。これが最大の経済対策なのである。」(3頁目全文)
・・・。小幡よ、経団連・経済同友会そして財務省からいくら位貰ったの? まあそれはさておき、ふざけるな! テメエは金輪際専門家を名乗るな! テメエはどんな感染症よりも脅威だ! テメエには藤巻健史・太田晴雄・浅井隆と並ぶ“トンデモ経済評論家”の称号を授けよう!
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