ψ 筆者作「ヴェネツィア・サンタルチア」F20 油彩

当シリーズは本作をもって終了となる。次シリーズは、「夜」乃至は「地下」がテーマの新シリーズとなる。本作はそれに跨るようなものとなり、かくのごとく、自然光でない電光による色彩の画面作りを試みる。暗いので昼間の風景画より精神性は強まるだろう。
イタリア民謡「サンタルチア」の通り、ヴェネツィアの駅名は「ヴェネツィア・サンタルチア」という。列車は海の中を走るように進み、やがて島が見えてくる。所々に尖塔を頂く街並みはやや霞んでおり、かの時代にスリップするかのようである。ついに来た!その思いが不整脈とともにやってくる。