Ψ女が歌う男の歌。オリジナルは村田英雄

美空ひばり
http://jp.youtube.com/watch?v=XCuuUKKkj4c&feature=related

島倉千代子
http://www.youtube.com/watch?v=PbGtiiPaY9U&feature=related

石川さゆり
http://jp.youtube.com/watch?v=6RePKr9dlf4&feature=related

坂本冬美
http://jp.youtube.com/watch?v=smSttGkrqiQ&feature=related

島津亜矢
http://jp.youtube.com/watch?v=-o-ufQLbOQc

神野美伽
http://jp.youtube.com/watch?v=6n1vK2D3LTo&feature=related

 やや音楽評論家的コメントを少々。「無法松の一生」(度胸千両入り)は村田英雄の「人生劇場」、「王将」と並ぶ代表作であり、阪東妻三郎らの主演による映画化もされたものである。この歌を、期せずして本邦の女性演歌歌手の綺羅星のごときスター達が軒並み歌っているのは面白い。
 先ずこの歌は音域も広く、とりわけ一番と二番の間に挿入される「度胸千両」はコブシ廻しや間の取り方等難渋を極めるもので、私などは何回練習しても上手くならない。(当たり前!)
 そういう厄介な歌を何故件の女性演歌歌手らはことさら歌うのであろうか?
 これは想像だが、こうした難しい歌をモノにすることは、何か一流歌手のステータスを得るようなもので、意地とプライドを賭けて挑戦したものであるように思う。その証拠というわけでもないが、この歌を歌い終えた瞬間、全員が何かホッとした顔をしてるのが印象的だ。
 仔細は省くが、実はこうしたことは絵にもある。何かそれをクリアしないと先へ進めないような、そういうものだ。
 ともかく、ひばりと島倉、一時代を作った両巨頭の対決はそれぞれ持ち味を出して面白い。さすがにひばりは安定していて貫禄すらある。若手はそれぞれ自分の「無法松」にしてるが、神野の浪曲入りは圧巻だった。
それにしても、全員がフルオーケストラバックのナマ歌である。ごまかしきかない中でこれだけ歌えるのは凄い!プロ中のプロとはこういうものだろう。