下筆者作 ルオー「郊外のキリスト」模写油彩
〇余った絵の具…次回の地塗り。模写など、マティエールの研究。
※上記作品(下)はそうして描いたもの。
〇アクリル絵の具でトーンをつけたい場合…アクリルは乾燥が早いので痴漢メデューム(本当は「遅乾」だけど!)を使う以外はトーン(調子)が普通つけられない。
ジェッソを画面全面に塗る。その上をゴムのローラーを転がす。転がす回数が多ければ多いほど凹凸の山が小さくなる。モケモケした画肌ができる、そこに擦りつけるように描く。
※上記作品(上)はそうして描いたもの。
〇折れたナイフ…根元から折れた場合は仕方がない。そうでない場合は紙やすりで先を丸くけずる。短くて前より丈夫で細部に対応できるナイフに再生される。
〇あかない絵の具…ライターの直火を当てるか、熱湯で湯煎。それをペンチかキャンバス張り器でこじ開ける。それでもあかない場合は尻からあける。
〇古キャンの再生…大きめの平筆でストリッパ-を塗る。10位まで数えた後丈夫なペインティングナイフでそれを水平に削ぎ取る。なるべく広い面積を剥ぐのがコツ。キャンバス目が見えるくらいまで剥ぐのが理想。ストリッパ-を長時間おいたままだとキャンバス地まで剥いでしまうので注意。
その後荒目の紙やすりで平らに削る。溶き油を沁みこませた布で粉を拭う。
次は以後の保存、描きやすさ、マティエールなど個人差による。
Ωスタンドオイル、「太陽に晒した」オイルなど粘性の強い溶き油
Ωストロングメデュームで絵の具を練ったもの
Ωダンマル樹脂、描画ニスなど
を均一に塗りそれらが生乾きのうちに描き始める。