皆さん、ばんざい ごはんおちま〜す はこによう

 

←解読不能。(^^) 

 

 

しかも、「こんばんわ」は、本来「こんばんは」と書くので、「わ」と読むべき「は」を「は」と読んでしまうカラクリも。(^^) ↓

 

万歳!ご飯 落ちま〜す 箱に酔う

 

この「つかみはオッケー」ならぬ、「つかみは不明挨拶」は元々、「こんばんは こんにちは おはようございます!」を混ぜて入れ替えたもの。「おはこんばんちは!みたいな。

 

 

 

最近、「いいね」を過去のブログに一度に複数つけて下さる方が増えて大変嬉しく思います。過去記事の「いいね」と「コメ」が増えています。本当にありがとうございます! 

 

 

さて、プログレ5大バンドも松本いよ… いや、いよいよ最終回です。(ちなみに松本伊代のファンではありません。←別に断らなくても)

 

 

 

 

 

世界のトップバンドとは? ご堪能下さい。<(_ _)>

 

 

 

 

★ High Hopes / Pink Floyd

前回の「アニマルズ」より時代は大分飛びますが、一曲目に相応しい名曲を!

 

ヒプノシスのジャケットアートの世界観がそのまま動画になったようなPVの世界観も面白いですね。足長オジサンは、昔のマーク・ゴールデンバーグが関わったサントリーのCMみたい。

 

この曲好きなんですよね。鐘のなるタイミングがプログレしてる。(笑) サビとか単純にいい曲だなあ。ギルモアフロイドというのは、毒や深みこそ薄らいだが、メロディーメイカーの中心であったロジャー・ウォーターズがいなくても、十分ピンク・フロイドを立派に成立させてる事に成功している。

 

 

 

 

 

 

 

ここからは「ウォール劇場」をどうぞ。

 

ザ・ウォール」というのは、カンサスの「永遠の序曲」やスティックスの「グランド・イリュージョン」のようにアルバム全体が一つの物語になっているコンセプトアルバム。

 

また、ロックオペラと言えば、ジェネシスの「眩惑のブロードウェイ」や ザ・フーの「TOMMY」が有名ですが、世界で最も売れた2枚組(レコード)ロックオペラが、「ザ・ウォール

 

完成度がめちゃくちゃ高く、「狂気」と並んで、彼らの最高傑作というファンも多いでしょう。今回はかなり絞り込んだつもりですが、いい曲が多いので掲載曲も多くなってしまいました。(しかし、ウォール曲ばかりではなく実はカラクリが)

 

 

 

★  In the Flesh? (Live) / Roger Waters (Pink Floyd)

カッコいいし、馴染みやすいし、ノリノリのパーフェクトソング。このスケールのデカいダイナミズムは本物。

 

1970年代(1977年頃か?)コンサートの最前列にいた若者が騒ぎ立てていることにロジャー・ウォーターズが激怒し、演奏途中で唾を吐きかけるという行為に及んだ。この時、ウォーターズは自分自身の行為にショックを受けながらも、「ステージの前を隔てて壁を築くことにより、僕の嫌悪感を表現しようという考えが稲妻のごとく頭に浮かんだ」という。

 

壁とはいろんな意味があるようで、「人間関係の壁」「東西ベルリンの壁」など、「人間は様々な壁を目の当たりにしても見て見ぬ振りをしている。その潜在意識の中にある壁を現実に形成しようとした」(←うろ覚え)などという話も昔聞いたことがあります。

 

実際、当時のフロイドのライヴでは、観衆の前に400個の頑丈なダンボールで作られたレンガを積み上げていき、巨大な壁が築かれていく。 演奏者は、どんどん閉ざされて、しまいにバンドと観客の間に高さ12メートルもある“壁”が築かれ壁だけになる。

 

壁の向こうで、壁だけを見て歌うミュージシャン。巨大スクリーンも無い観衆に見えているのは壁だけ。スゴイな、こんなコンサートは後にも前にもフロイド以外ないですね。そして、クライマックスでは壁が崩壊する。

この前代未聞のショウは50万席のチケットが完売し、各メディアから大絶賛されたにも関わらず、セットに費用がかかりすぎて赤字を出す羽目に。このツアーでメンバーは3億円の借金を抱えたと言われる。どういう事なんでしょう?( ;∀;) 日本人は絶対にやりませんよね。こういう無謀な試み。洋ロックは楽しいですね。いや、ピンク・フロイドが楽しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

★ The Gunner's Dream / Pink Floyd

アルバム「アニマルズ」や上記曲の「In the Flesh?」のようなダイナミズムばかりでなく、美しい曲進行もウォーターズの真骨頂と言える。当時、かなりハマりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

★ Mother / Pink Floyd

こういうさりげないメロディアスな哀愁曲も昔からのフロイドの本質。ウォールは産業ロックになった訳ではないし、急に難解路線に走った訳でもない。(そもそも向こうでは、売れ線狙いを産業ロックという言い方はしないようです)

 

●ウォールのコンセプトストーリーと紹介記事などを少々。↓


『主人公ピンクが、母の過干渉、学校の管理教育、そしてロックスターとしての成功の虚しさに対し心の中に壁を築くことで自身を守ろうとするが、結果として孤立を深め闇に陥り、遂には心の声に従いその壁を取り崩す… という話。』

『最後の曲「アウトサイド・ザ・ウォール」と最初の曲「イン・ザ・フレッシュ?」が小さな声の語りで繋がっていて言わば無限ループになっていたり、「アナザー・ブリック・イン・ザ・ウォール」がパート1から3と3回、「イン・ザ・フレッシュ」も2回登場するなどロックオペラの名に相応しい “旋律の繰り返し” があったり、LPのA面からD面までそれぞれの面の最初と最後にはその位置に相応しい曲が配置されていたりと、その構成はLPの特性も生かした巧みなものであった。』

『C面の1曲め「
ヘイ・ユー」が当時自主映画に多用されるなど、コンセプトだけではなくメロディーも粒揃いだった。』


「ヘイ・ユー」も素晴らしい名曲。曲数オーバーで今回は掲載断念。(-_-;)


 

 

 

 

 

 

★ Is There Anbody Out There ~ Nobody Home / Pink Floyd

ウォールはポップになった? プログレですよこれ。この不思議な音空間はある意味映画「バーディ」(アラン・パーカー作)を思い起こさせる要素もあります。アラン・パーカーとはアカデミー賞やカンヌなど数多くの賞を受賞している巨匠で映画「ザ・ウォール」も制作している。(ブームタウン・ラッツボブ・ゲルドフ主演)「バーディ」は、昔大学生の頃にレンタルビデオを借りて見て感動した。

 

ベトナム戦争の恐怖体験により繊細な青年が精神を病んでしまう。彼の心には幼い頃に夢見た「鳥になって、自由に空を飛び回りたい」という思いが強くなる。同じく戦争により重傷を負った親友がバーディを現実の世界に戻そうとする。この映画は、模写や映像が素晴らしく孤独で暗いシーンも続きますが、映画自体がプログレしてるんですよね。

 

サントラは、ピーター・ガブリエルが担当。これが同じフレーズの繰り返しなんですがいい曲なんですよね。ピーター・ガブリエルのソロ作って、ジェネシス時代と違ってあまり好きではないんですが、「Solsbury Hill」「Here Comes The Flood」 など一部好きな曲があって、「バーディ」のテーマもそのうちの好きな曲の一つ。

 

で、その世界観にこの2曲が通じるモノがあると感じました。特に「Nobody Home」はフロイドの中でも最も好きな曲の1つです。美しいコード進行に最高に美しいメロディー。素晴らしい。 ライヴでやりてえ~~ ^^) 

 

 

 

 

 

 

 

★Final Cut /  Pink Floyd

この曲は発売当初ハマり過ぎて、聴いた回数は半端ない。(笑)当時はMTVが流行っていたので、何度もビデオも観ました。(笑)ここまで内面が共鳴するとは!という。

 

ロジャー・ウォーターズは、過去の大戦で父が戦死している。その事がトラウマになり、「ザ・ウォール」や「ファイナル・カット」が作られたとも言われている。ウォーターズのライヴでは、バックに戦死者の名前が映し出されるのがやけにリアルで説得力があり「ここまでするか?」と思った。最近のロシア戦争関連発言は頂けないが、本人としては、生涯「戦争反対」のスタンスには立っているのでしょう。

 

好きでしたねー、この曲。フロイド曲の中で好き度上位5位以内に入る。賛否両論あるファイナルカットですが、私は大好きでフロイドらしさでは、「雲の影」「モア」「おせっかい」「狂気」「アニマルズ」「ウォール」などが好きですが(甲乙決め難い)、自分の内面と共鳴するという点では最も好きなアルバムかも。

 

曲を聴いていると、ウォーターズの(というか、このアルバム内の主人公というか)心の叫びが、自分の心の叫びと共鳴・共有するような感じになる。懐かしさや悲しみ、発散したい気持ち、メロディアスロマン…などなど、ひとつの感情ではなく感傷的になり過ぎる事もなく、共鳴します。いつも知らない間に一緒に歌っているという感じ。ウォーターズって身内なのだろうか?(笑) 音楽的親近感が強い。


この曲のギターソロはめちゃくちゃ好きなんです。泣きのギター。チョーキングの持つ深い味わいを最大限に活かしている。運指は簡単そうに聴こえても、このような表情豊かに弾けるギタリストはいないでしょう。チャレしたい。

 

 

 

 

 

 

 

★ Bring The Boys Back Home / Pink Floyd

この曲には、もはやイギリスを代表する昔からある伝統音楽のような立派さや爽快感さえある。コードの使い方と進行。そこに乗るメロディがあまりに完成されて良くできている。オリンピックやサッカーの応援歌などにも合いそうな。

 

英国らしい荘厳さは、ブライアン・メイの弾く「ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン」とタメ張るのでは?  ^^) 

 

 

 

 

 

 

 

★ Comfortably Numb / Pink Floyd

これは「Run Like Hell」同様に、ライヴ後半で盛り上がる超名曲。この曲も本来は、ウォーターズギルモアが双方主旋律を順番に歌うウォールツアーバージョンが素晴らしいのですが、今回は演奏の音質と迫力の優れているDelicate Sound Of Thunder」バージョンで。このライヴはマジで凄い。

 

そして、この曲は、英ラジオ局がリスナー投票で選んだ「ロック史上最高のギター・ソロ」で1位に輝いています。普通に予想すれば、ジェフ・ベック、ジミー・ヘンドリックス、エリック・クラプトン、リッチー・ブラックモア、ジミー・ペイジ…辺りが選ばれそうですが(知名度が彼らの方が高そう)、イギリス人はよくギタープレイを詳細まで聴いていると思いましたね。

 

ギルモアの評価は、単にイメージ的な表面的なカッコ良さではなく、音色や表情豊かなピッキングニュアンス、ための作り方やフレーズの組み立て、さらには曲の良さまでも評価に入っているのではないだろうか?

 

ギターソロは、スタジオ盤テイクも素晴らしいですが、なんと言ってもやはりこの「Delicate Sound Of Thunder」がパーフェクト。ギルモアのギタープレイは昔から素晴らしいですが、後年、さらに味や深みが増して、音色も音質もさらに良くなりドンドン向上しているんですよね。

 

ギタリストによっては「〇〇年代が全盛期だった」とか、山や谷があるものですが、ギルモアは近年、よりさらに良くなっているという驚異の向上が投票1位なった要因になっているのではないかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

★ The Show Must Go On / Pink Floyd

この曲のコーラスにはビーチ・ボーイズのメンバーが参加しているという話は発売当初からありました。ブルース・ジョンストンという人かな。凄く綺麗ですね。こういうコーラスを日本人アーティストで聴いたことがない。なんというかただキレイというレベルではなく「心地よく脳を刺激すると感じる整合感」が凄いんですよね。

 

また、コーラスというのは気持ちが良く脳に響くコーラスとモノによってはうるさく感じる時もありますね。←うるさいって言うな。<(_ _)> この曲のコーラスはこのアルバムのこの位置(曲順)にして最高の効果を発揮していると感じます。アルバムウォールの低評価をする人々は何を聴いてるんですかね。(←ケンカ売ってる?<(_ _)>とにかく謝る。)

 

このコーラスや曲展開を聴いて良いと思わない感性って…  まあ、聴く前に「ピンク・フロイドは〇〇あるべきだ!」と決めつけるからそうなる。想定外でも先入観を捨てて素直に音楽そのものを聴いて欲しい。こんな素晴らしい音楽ないですよ。最高の楽曲・音楽です。

 

 

 

 

 

 

 

 

★ Run Like Hell / Pink Floyd

ウォーターズ脱退後のフロイドライヴでも、ハイライトで盛り上がるスケールのデカい曲。「イントロのギターのカッコ良さ」「曲全体の盛り上がり」など特にライヴで映える曲ですね。オペラも後半の盛り上がりに差し掛かり聴く方もハイテンションになる。この曲はスタジオ盤よりもライヴがいいですね。

 

ウォーターズが抜けたギルモアフロイドに迫力のある良いテイクが多数ありますが、やはりギルモアウォーターズの歌の掛け合いが何ともカッコいいウォールツアーのテイクを貼りました。これ最高です。

 

このライヴはウォール全曲やってます。いかに「ザ・ウォール」の曲のクオリティが高いかがこのライヴを聴くとわかります。

 

 

 

 

 

 

 

 

★ Stop~The Trial /  Pink Floyd

ロジャー・ウォーターズの独壇場で、もうひとりオペラ(ひとりミュージカル?)みたいになっていますが、彼らしい音楽表現とも言える。さらにプロデューサーのボブ・エズリンの力も大きいですね。

 

彼はキッスの「地獄の軍団」やアリス・クーパー「悪夢にようこそ」などもプロデュースしており、それらのアルバムを聴くと音的処理ばかりのプロデュースではなく、かなりバンドの音楽性にまで踏み込み影響力を及ぼしているのがわかる。キッスの曲では、エースのギターが気に入らず自分で弾いたとか弾かないとか? こえ~プロデューサーだな。(笑) 事実、今回も「The Trial」ではウォーターズとの共作になっている。

 

地獄の軍団」や「悪夢にようこそ」はかなり好きなアルバムで、同アーティストの他のアルバムに比べるとプログレ的なコンセプトアルバムのようになっていて、効果的なSE(デトロイト・ロック・シティのバイクの音とか)が得意。音質も奥行きがあるようなイマジネーション豊かなサウンド。日本のベテランハードロックミュージシャンには辛口評価をしていた。

 

ただ、個人的には低音とドラム・ベースのバランスや安定感を出すためか?中低音に緊張感がなく、ドテっとした印象も。細かい話で恐縮ですが、アラン・パーソンズジェフ・リン、スーパートランプのプロデューサーのような音質の方が好きですね。それでもかなりの高音質で録音されており、好みによる贅沢な注文ではありますが… ただ、再度リマスターはして欲しい。リマスターで、さらに音質は良くなるはず。

 

で、この曲は何?(笑) いくらロックオペラと言っても、ロックでここまでやるミュージシャンはいないでしょ。だからフロイドなんですが。ミュージカルのような演劇掛かった歌い方はかなり特殊。凄い物語に入り込んだ主観的な歌唱。ナルシストでないと出来ないかも。さらっとしたシティ感覚のAORが好きなイトコにこの曲を聴かせたら引いてましたね。(笑) 「濃すぎる」って。「重い」ってやつでしょうか?(笑) 

 

「重いのは説得力が大きい場合があります。毛嫌いしないで我慢してして聴いて欲しい、そのうち良さがわかるかも」とまでは言いませんでしたが、寛容な姿勢で聴けば良さはわかるかもしれないと。芸術です芸術。最初から最後までウォールを聴くと、長編映画をしっかり観たような気分になるかも。ベンハーか何かわかりませんが。

 

 

 

 

 

 

 

★ The Fletcher Memorial Home / Pink Floyd

この曲はひとりライブハウスの候補曲になっていました。歌は行けそうなんですが、曲途中の英語のナレーション(セリフ)が出来ないので断念。

 

ウォーターズの内世界を表現したような曲で「心の叫び」というようなパンクとはまた違うメロディアスな歌メロとストリングスで音楽美を表現。ミュージカル的なドラマ性も感じる。

 

いい曲だなあ。

 

 

 

 

「ウォール劇場」ここまで。

 

 

 如何でしたでしょうか? 実はウォール劇場と言いながら、次のアルバムのファイナル・カットの曲を3曲もこっそり潜り込ませていました。(^^) 

 

ファイナル・カット」は、ロジャー・ウォーターズが殆どの曲を作った(全てか?)。「狂気」「アニマルズ」などの大ヒットの実績から、ロジャー・ウォーターズの主導権が強くなり独裁体制に入った事でメンバー間の確執が強くなった。ゆえにウォーターズギルモアは言い争いが激しくなって行ったと言われています。

THE WALL」を制作するに当たってウォーターズは殆どの曲を作っており、その「THE WALL」の選曲の過程でボツになった曲が「ファイナル・カット」に収録された。ウォーターズにしてみれば、選曲漏れも本意ではなく次のアルバムに入れようと思ったのでしょう。フロイドの他のメンバーにしてみれば、ウォーターズの私的なアルバムにつき合わされたという不満が募りメンバー間の仲は過去最悪の状態に。このアルバム発表後、ロジャー・ウォーターズピンク・フロイドを去ります。

 

平等主義の視点で見れば、「他のメンバーが可哀想」とか、「ウォーターズはエゴが強い」という印象を持った人が多いかもしれません。しかし、音楽とは芸術であり、私の様な第三者から見れば、「どんな事情があろうがなかろうが、いい音楽を出してくれればそれでいい」と思ってしまう面も。

 

ファイナル・カットはソロアルバムで出せば良かった」という人もいると思いますが、ソロでは恐らくウォーターズのテンションは上がらず、あのような傑作にはなっていなかったと思います。下記に説明しましたが、ウォーターズというのは「フロイド内での活動で本領を発揮するタイプ」だと思います。その理由はソロアルバムはあまり面白くないから。(と個人的には感じている)

 

ギルモアや他のメンバーとの価値観のズレによって、ウォーターズのエネルギーが生まれ、緊張感を保ち「妥協しながら事を進めて初めて自分の表現を最大限に発揮できる」という人なのではないか?と思っています。まあ、推測が入っていますが、そうでないと過去の様々なフロイドの裁判、意見の違い、作品の流れなどを説明できないという。

 

で、ウォーターズが妥協せずに本当にやりたかった事は、『「ファイナル・カット」の曲をザ・ウォール」の所々に組み入れて、恐らくはレコード3枚組、CD2枚組にした超大作を作りたかったのではないか?』と思うのです(推測)。つまり、ファイナル・カット」の曲は、選考に漏れた二軍的なボツ作ではなく、本人に取っては「身の回りの壁を感じる息苦しさと戦争反対のコンセプトをひとまとめにした大切な大切な曲だった」と思うのです。(曲は素晴らしいが、万人ウケするタイプの曲とは違う感じ)

 

それは、曲から滲み出る悲壮感や哀愁、人間の心底を表現したかのような音楽を聴けばわかります。

 

という考えが私にありまして、わざと「ザ・ウォール」の曲の合間に「ファイナル・カット」の曲を「そうっと」忍び込ませた次第であります。(と言っても聴いて知っている方々にはバレバレですが。 ^^) ) 一緒にしてウォーターズコンセプト(であろう事を)やって見たかったんです。<(_ _)> ^^) 

 

 

 

 

 

★  Learning To Fly  / Pink Floyd

この曲のベッドごと空を飛ぶPVも秀逸でした。「ウォーターズが抜けたフロイドなんてクリープを入れないコーヒーと一緒」(笑)(昔のネスカフェのCM) かどうかは知りませんが、「ウォーターズが抜けて今後どうなるのか?」というちょっとした心配をしてた所、見事に王道フロイドサウンドを継承しギルモアの良い面が表現された。この曲は良かったですねー!心地の良いヴォーカルとサウンドアンサンブル。カッコいいしイマジネーションも豊か。
 
これ普通のバンドがやったら平坦で退屈な感じになるかも。実際、カラオケのサウンドフィーリングは酷い。笑 アルバム全体はちょっと毒がなくなって普通のロックバンドに近づき、正直、弱冠平凡化した側面も無きにしもあらずですが、健全な音楽性と演奏のフロイドの表現力の高さが改めて証明された。やはり実力者だと。(ある意味、当たり前ですが) 

 

 

 

 

 

 

 

★ On The Turning Away (Live 1988) / Pink Floyd

この曲はライヴで映えますねー。ギルモア得意のさり気ない哀愁を表現した良曲。昔から変わっていない。歌メロが素晴らしい。特にこの時期はライヴパフォの油が乗り切った貴重な音源。

この時期のライヴブートレグCDはサウンドボード(ライン録り〔関係者が録音した〕で音質が良い)で録音されたCDも多く結構所有して聴いていますが最高です。場合によってはオフィシャルよりも臨場感があるものも(満足感が高い)。
 
また、オフィシャルでも「Delicate Sound Of Thunder」の音質は高音質であると同時に臨場感も上手く両立させたライヴアルバムで極上。 ライヴ音源には、やはりコンサート会場で聴いているような臨場感が欲しいですね。(カンサスライヴの「偉大なる聴衆へ」も臨場感が高く完璧)
 
ギルモアの2ndソロアルバムに入っている「 Love on the air」という曲もやや似た傾向にある曲で好きですね。

 

 

 

 

 

 

 

ここからは、ソロ作品をどうぞ。

 

 

 

★ Mediterranean C / Richard Wright 

この曲は当初から好きで、今でも聴きますね。この曲はフロイドの曲に劣らず超名曲です。リチャード・ライトは、ピンク・フロイドのメンバーの中では超地味扱いされているメンバーかもしれませんが、ロックキーボーディストとしてのセンスはピカイチで、ブートのピアノ曲なんかを聴いていても心地の良いピアノタッチにフィーリング。

 

それがこの曲にも表れています。心地の良いサウンド、コード進行、雰囲気、完璧です。ギターは例によってスノーウィ・ホワイト。こういう繊細な曲でも最大の曲引き立て効果と自身の表現力の豊かさも。こんなニュアンスの絶妙なチョーキングで微妙なニュアンスを表現出来るギタリストは滅多にいない。センスの塊ですね。

 

リチャード・ライトは、狂気」のクオリティの向上に十分貢献していると思う。「タイム」の途中歌唱はRライトでないと成立しないし、「アス&ゼム」のキーボード音は彼でないと出せない。「虚空のスキャット」のピアノは彼でないとあの感じは出せないと思う。間違いなく素晴らしいキーボーディストです。

 

※ご注意!

このアルバムは、最近スティーヴン・ウィルソンによってリマスターされていますが、ギターソロの一部のディレイ音の一部が消されているのでご注意を! 何をしてくれたかウィルソンよ! 3分28秒付近のギターフレーズのディレイ音がこの旧譜CDやレコードには入っていますが、新リマスターCDでは聴こえて来ません。ここは S.ホワイトのフレーズの中でも最もカッコいい山場だ!(怒) 

 

もしかしたら、マスターのこの部分にノイズが入るなど、やむなくこのディレイ音をカットした?など、何か事情があったのかもしれないが、しかし、ノイズが入っていても丸ごとカットすべきではないと思うな。アンサンブル的にカットした方が良いとの判断だとしたら最悪。なので、新CⅮは手放した。また旧譜を買おう。

 

同じアルバムに入っているリチャード・ライト本人が歌う「Agains The Odds 」という曲も素晴らしい。

 

 

 

 

 

 

 

★ The Blue / David Gilmour

このアルバムとこの曲は好きなんですよね。ギルモアのソロアルバムの中では、この「On An Island 」と2ndソロの「About Face」が最も好きで、ウォーターズのソロや他のメンバーのソロアルバムより断然好きですね。個人的には曲の良さも演奏やアレンジも明かにクオリティが高いと感じる。

 

ちょっと、考察を。

 

ウォーターズのソロアルバムには、ジェフ・ベックエリック・クラプトンが参加したりしていましたが、音楽性から言ってゲスト参加の必然性をあまり感じない。(←またキツイこの人)話題性はあるしセッション的には面白いですけど。ウォーターズはあくまでもフロイドのメンバーを通じてこそ良さが発揮できるミュージシャンだと思います。つまり、ソロアルバムよりも全てフロイドを通じでこそ上手く表現出来たと。

 

ギルモアはフロイドとソロの両方で自己表現が上手く出来る人。ミュージシャンとしての器用さや表現者(またはプレイヤー)としてはギルモアの方が上かも。ウォーターズはフロイドメンバーの相性の良さで自己の内面を上手く表現して来た人。しかし、逆に言えば、ウォーターズが劣るという意味ではなく、そのテンションがメンバーやプロデューサーなどと上手く噛み合うと「狂気」「ザ・ウォール」のような大傑作が生まれる。

 

奇跡的な相性というのか。その事を本人は自覚しているのだろうか?と思う事はある。「ザ・ウォール」録音時に「貢献度が低い」として、リチャード・ライトをクビにしたりしていましたからね。「貢献度云々を言う前に、楽曲がああいうオーケストラがしっくりくる曲ばかりだから、R.ライトが入り込める余地がそもそもなかったんじゃあ?」とは思っていました。

 

フロイドのバカ売れ傑作アルバムが誕生したのは、ウォーターズの天才的な作曲能力と内世界のコンセプト的表現が活きるパワーの持ち主。そして、それを支えて表現を見事に後押ししてくれるこれ以上のないメンバーの嚙み合わせでしょうね。クイーンやビートルズにもそういう事が言えるかと。

 

この曲の「癒し最大効果」は、いかにもギルモアらしい。この安らぎ感と有機的おいしさは、初期の和むようなアコースティック歌モノと本質は変わりないと感じる。ただ、歳を重ねたせいか?より落ち着きの強度やアンビエント的な浮遊感はさらに向上してると感じる。素晴らしい世界観。仕事で疲れたら皆さんこの曲をお勧め致します。 ^^)  

 

 

 

 

 

 

 

★ Blue light / David Gilmour

ギルモアの「らしさ」「良さ」全開の曲ですが、確かにフロイドよりも明るい曲調なので、ソロアルバムで発表するには最も向いている曲だと思います。逆にアルバム1曲目の「Until We Sleep」という曲は、ウォーターズ脱退後のフロイドによく似合う曲でフロイドのアルバムに入れて欲しかった気も。

 

この曲はギルモアのプレイヤーとしてのセンスの高さを象徴しているような名曲かと。1stソロに入っている「Short and Sweet」という曲も後期フロイドのようなカッコ良さがある。今回は曲数オーバーでの見送りが悔しい。

 

インストの奏法はいかにもフロイドだけどパット・トラヴァースバンド時やヒューズ・スロール時のパット・スロールがやっていたようなディレイを上手く使った奏法がメチャカッコいい。彼は高音部分でそのような奏法をする。ギルモアが低音弦でこれをやりますね。

 

で、この曲はラッパがいかにもこの時代の華やかさを象徴してる気もするし、この曲で採用する必然性も感じる。いつか、テレビで、ポール・マッカトニー、デビッド・ギルモア、ジョンロード、イアン・ペイスのドリーム・スーパーメンバーのロックンロールセッションみたいのをやっていてたまげた事がある。まず、「このメンバー、一度に集まるか?」みたいな意外性。そして

曲がウィングスでもパープルでもフロイドでもなく、普通のノリの良いシンプルなロックンロール曲ばかり。

 

ポールは勿論持ち味全開、イアン・ペイスジョン・ロードもハードロック調ロックンロールでやけにサマになってましたが、意外性が一番凄かったのが、ギルモアです。その時は、フロイド的なフィーリングではなく完全なロックンロールギタリストに徹していて、普段弾かないような速いフレーズをノリノリでガンガン弾いていたのです。「おー、スゲー!」と感じましたね。ギルモアは普段見せないような速弾きが実は出来る。フロイドの音楽性から普段は弾かないだけ。

 

ピカソみたいですね。爆 写実的な絵が上手く描けるのに抽象画を描くみたいな。 ^^) 

 

しかし、そのロックンロール調のよくあるような定石フレーズを弾いてる最中に、一瞬ギルモアの味のある微妙なチョーキングセンスが滲み出ていたのも笑ってしまった。「おっと、聴き逃すまい!今のはやっぱりギルモアだ」と。笑

 

 

 

 

 

 

 

★ Smile / David Gilmour

これも上記「The Blue」と並んでギルモアソロ曲で最も好きな曲の一つ。世界で最も売れたバンドのメンバーが辿り着いた究極の悟りのようにも感じなくもない世界観。「素晴らしい」としか言い様がない。また、三拍子は泣かせるんですよね。

 

 

 

 

 

 

 

★ Near the end / David Gilmour

このアルバムは学生の頃、レンタルレコードで借りてハマった。グレッグ・レイクの2枚のソロアルバム同様に。テープに録音して何度も何度も聴いた。曲がいい。演奏がいい。アレンジがいい。フロイドの1stや最近のアルバムと比べたらその差はかなり開いていて、断然好きなアルバム。

 

グレッグ・レイクのソロアルバムもそうですが、好きな音楽を好きなように自由にやる空気感が半端ない。「誰の何の制約も受けない。自分が好きな音楽をやるんだ」という強い意志を感じる。

 

特にこの曲のイマジネーションと深く心に響く音楽はそうはない。この後半のギターソロが特に好きで、確かギターを弾き始めてまだあまり経っていない時期だと思いますが、この曲の長いギターソロを耳コピでコピーしたことがあります。アコギの部分のソロも弾いていて楽しかったし、音色をエフェクターで切り替えて歪ませてチョーキングを思いっ切りしてピッキングした気持ち良さの感覚は未だに残っています。こういう曲を現実のライブでやるというのは夢のまた夢なのかな……

 

 

 

 

 

 

 

 

またお楽しみに―!ヽ(^。^)ノ

 

 

 

 

次回の名曲特集は今の所未定です。<(_ _)>