皆さん、ばんこんにちはようございマスダオカダ! ←意外と好きだったりして、あのベタさ加減  ^^) 

 

さて、終わりそうで終わらないプログレ名曲特集ですが、予告通り「メラン子リック」って、リック・メラン子 ではありません。←誰?笑   って、PCで「メランコリック」と打つとなぜか「メラン子リック」と変換されてしまう。なぜ「コ」だけが「子」になるのだろうか? 「メラン子」なんて名前の人はいないだろうに、ウチのパソコンってお茶目なんでしょうか? 笑

 

もとい、

今回は「メランコリック特集」でございます。

 

はてメランコリックとは何?

 

辞書によると、

物思いに沈むさま。憂鬱であるさま。物憂げ(ものうげ)と出て来る。単に憂鬱だけか?音楽表現で使う場合は何か違うような気がすると思い、今度は「物憂げ」を引くと、気持ちがさっぱりしない。なんとなく心にわだかまりがある。だるくて何もかも面倒だ。「物」は、なんとなくそういう感じがすることを表す。と載っていた。

 

ううん、なんとなく音楽表現で使われる感じに近づいたような気がする。特に「だるい」「面倒な感じ」「さっぱりしない」という部分かな。「沈んで落ち込んでいるだけ」の必ずしもマイナス面だけではなく、天気が曇っているように心がダウナーで落ち着いた状態。張り切りたくない。みたいなイメージが個人的にはありますね。

 

独特の雰囲気が有る世界観を味わえるような音楽。という解釈。

 

実はこの特集は、メランコリックな音楽と言う表現や傾向の音楽有りきで曲を探したのではなく、どうしてもご紹介したい曲が4~5曲あり、その音楽性が他の特集の感じと大分違うのではないか?と思い、「そうだ! こういう系はメランコリックと呼ばれている音楽に当てハマるのではないか?」と思いタイトルしました。つまりあくまでも「曲有り」きだったんですね。

 

わかりやすいイメージ例としては、以前も言及しました Holly Cole 「Calling You」ですね。かなりヒットしたので、ご存知の方は多いかと。ジャズ系なポップという感じかな。ヒットした当時もいい曲だと思いましたが、プログレを探求する過程で、滅多にお目に掛からない「あの系」でありながらも、さらに好きな曲を発見!超名曲の仲間入りとなりました。そのような曲を今回ご紹介致します。発見したのは結構前ですが。

 

ECMのジャズ系にもこの系があるような気もするのですが、私はECMのジャズ系は、恐らく20アイテム以下くらいしか聴いた事がないので、辿り着いていないのかも。後半で「参考動画」の際に、ネットで見つけたメランコリック音楽の話題曲ネタを書きます。<(_ _)>

 

 

では、日常とかけ離れながら、リアリティも共存してるような不思議な世界観をどうぞ。テンション下げ下げなのに素敵な世界観。この感じは相当のセンスと表現力がないと出来ない。

 

 

 

 

 

★ Metodiche Di Salvezza / Rohmer

いきなりの超不思議で独特の世界観。素晴らしい!譜面的には簡単そうでプロ、またはアマでも誰でも譜面通りの演奏はできるでしょう。ところが、ところがですよ、このダルで透明感のある独特な感じはそうは簡単に出せないでしょうね。

 

「この感じ」を感じられるか? という感受性の問題がまず生じる。人によっては平凡なコード進行やメロディに感じるのかもしれない。しかし、違う。

 

ユニオン解説→「Italian Symphonic Rockシーンの中心人物の一人Fabio Zuffanti (Finisterre/Hostsonaten) による新鋭プロジェクト・バンド、'08年デビュー作。欧州の美学を伝える、ニュー・ロマンティック/ゴシック/アヴァンギャルド/メランコリーが交錯する麗しのインスト・サウンド。」

 

Hostsonaten と言えば、「ログレの名曲 3 澄んだ空気を感じる系」の中で、In the open fields」という曲をご紹介しました。そのバンドの人のプロジェクトですね。どうりで雰囲気を作るのが上手い訳だ。

 

 

 

 

 

ここから超ド級クラスの超名曲3連続!

 

 

★ Animarum Mare / L'Estate Di San Martino

またイタリーです。イタリアのバンドは独特の空気感を作るのが上手いアーティスが多いですね。チェレステ、 イル・パエーゼ・デイ・バロッキ、 ピッキオ・ダル・ポッツォ、 ペペ・マイナ… とか、みんな音楽を空気や空間として表現出来るんですよね。音楽のイメージに広がりがある、ベタっと平坦にしない。

 

うーん、素晴らしい。ホリー・コール曲よりも断然好きですね。こういう曲はなぜか女性ヴォーカルがググっと来るんですね。これも不思議。無名だと思うけど本当にいい音楽。

 

このダウナー具合はどうような環境でレコーディングされたのか興味が湧く誰もいない湖の近くの古城で録音でもしたのか?みたいな妄想が。 ^^) または、逆に都会のど真ん中の白昼夢みたいなイメージも。

 

 

 

 

 

 

 

 

★ Du Som Våker / Synnøve Rognlien

この曲はハマりにハマりました。こんないい曲ある? 全てのわだかまりから解放される。裏金議員は一度この曲を聴いた方が良い。笑 ←どこでシニカルが入るかわからないトリッキーブログでやんす。<(_ _)> 「せっかく高尚な感じの音楽」レビューに不快な外道ワードを大変失礼しました。

 

ノルウェーの人。この静寂でありながらダルで不思議な世界観を完成させているクオリティの高さは超一級品! もう何十回聴いて来たことか。車の中で高音質で聴くと最高です。

 

今見たら、カケハシレコードという通販店で中古で490円で売ってますので欲しい方はぜひ。(私は営業マンではありませんが(笑)、1人でも多くの方々にいい音楽を聴いて欲しいと願ってやみません。そのためにブログを書いてる)

 

 

 

 

 

 

 

 

★ Søvn / Synnøve Rognlien

いやいやいや、こんないい曲ある?ホント、ビックリですよ。メランコリック部門ナンバーワンかな。もしかして。 初めは単なる前置きであり、43秒付近から本題が始まります。素晴らしいとしかいいようがない。

 

バックや展開部分に入るグレゴリアン・チャンㇳというのか? 入るアレンジ効果も絶大に生きている。このようなストイックでイマジネーションが強い音楽は、どこかヨーロッパの深い哲学話を含んだような映画のサントラにありそうな感じか?とにかく芸術的な品の良さも高くメロディアスでもある。

 

安っぽさがまるでない。荘厳な音楽というのか、しかし難解ではない取っ付きやすさも。もう100点で言う事がないパーフェクトな曲ですね。ポップスやフォーク系にプログレ的芸術さがミックスされるのが欧州の音楽なんですね。日本やアジア、アメリカにはないなあ。

 

 

 

 

 

 

 

★ Marbles II / Marillion

イギリスにもいますよ、芸術プログレロックの達人が。メランコリックマリリオン? 意外と思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか? 特に初期のフィッシュ時代を中心に聴かれた方は。 

 

実際私自身もメランコリックないかな?とカーステを聴いていた時にピンと来た。あーー!そうだったーー!そもそも、スティーヴ・ホーガス期に入ってからは、ポンプ色よりもリアリティを追求し始めていたなと。超傑作アルバム「ブレイヴ」にもメランコリック曲が入ってたなと。「吊り橋の上で発見された記憶喪失の少女のコンセプトアルバム」なんて、もうコンセプト自体がメランコリックでは?みたいな。 ^^) 

 

この曲好きなんですよねー。上記メランコリック色の強い楽曲に比べたら、ダルな要素だけでなく明るい希望も感じる音楽性でもありますが、根明ではなく繊細な少年が頑張って明るく振る舞うが、どこかに陰があるというかそういうイメージを感じますね。美しい曲です。彼らの表現力のある良い面が上手く出ている。

 

 

 

 

 

 

 

 

★ Liquidity / Marillion

Happiness Is the Road 1というアルバムからインスト曲。この曲をメランコリックに入れるのは異論もあるかもしれませんが、マリリオンの音楽性には爽やかなノリの良い曲とダルで悲し気な深い感じの曲があり(後はシンプルなロックンロールとか。シンパシーにみたいなカバーも面白い)、後者はかなりのダウナー表現が上手く完成されていて、こういう回に入れたくなるんですよね。「皆さん、このバンドにはこんなスゴイ雰囲気の曲も表現出来るんですよ!」って。貴重な曲のように感じます。

 

 

 

 

 

 

 

★ Hypnotique / Paatos 

間に合った!この曲は、ユーチューヴでこのバンドの他の曲を聴いた時に、このバンドにはメランコリック曲がありそうだと思い、アマゾンで買ったら1日で届き(来たのは昨日)、この特集に入れる事に。 ^^) 

 

実はこのバンド、「プログレの名曲 21  女性ヴォーカル続編」で、違うアルバムですが、Look at us という名曲をご紹介しています。アルバム中、好きな曲は少ないですが、アルバムに1曲必ず凄くいい曲が入っている「プログレあるある」ですね。笑

 

曲出だしは、やや退屈な面もありますが、「どんどんこの曲の魅力に引きずり込まれること間違いなし」にご注意を。 ^^)  この独特の雰囲気は簡単には出せやしません。こういう感じが出せるのは「アーティスト=芸術家」ですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

★ Angolo / Rohmer

締めは再度ロメール行きます。この曲はやはり白昼夢的美意識と言ったらいいのか、なんともダルでやる気がなさそうで、心のどこかでは「頑張るぞ」的なひと光の希望も。いいメロディーですねー。この「美」はやはり欧州美か。透明感がスゴイ。音色そのものの透明感というより、音楽的なイメージで透明感を表現している。

 

芸術の秋! 違った、今は冬だ! 「芸術の冬」でもいいじゃないか! この年末年始って美術館でもやってるのかな?行こうかなあ? いやあCD屋にまた行きそうだ… 苦笑 

 

 

 

 

 

参考動画 プログレ以外のメランコリック3連発をどうぞ

 

● Calling You / Holly Cole

映画バグダッド・カフェの主題歌であり、アカデミ賞歌曲賞にもノミネートされ、1990年代に日本でも大ヒットした「コーリング・ユー」。当時、「こんな曲あるんだ」とちょっとした衝撃がありましたね。大好きではなかったけど不思議な魅力には魅かれた。私は知りませんがカバーも多いようです。

 

ヤフー知恵袋で「コーリング・ユーのような曲は他にありませんか?」という質問があり、紹介されていたのが、Elizabeth Fraser の「Song to a Siren」、 Simply Red の「Holding Back The Years」、 シャーデー の「Like a Tattoo」、 Nina VIda の「Silver Lining」、 KD Lang の「Barefoot」、 Corinne Bailey Rae の「 Like A Star 」… あとライ・クーダーとか。凄く好きな曲はなかったけど(Sレッドは結構好き)、まあまあ心地の良い曲はありました。BGM的な感じで。

 

面白い質問と答えだと思い一通り聴いてみました。そうしたら、皆さんの視点は「雰囲気」や「ダルな曲調」というよりは、「おしゃれでスローテンポの落ち着いた音楽」、「静かで楽器の音数が少ない音楽」、という聴き方なんだと感じました。

 

なるほど、私が思った共通点と違う。私は、そういうアンサンブル形式的に似ているのではなく、ちょっと非現実的な退廃的でダルなダウナーな音楽と言う視点です。元々この系には、幻想的とか非現実的な雰囲気を求めているのでコーリング・ユーでさえ、私にとってはドストライクではないんですね。自分に取ってはややスタイリッシュ過ぎる感もあります。求めているものが違うんだなと。

 

ちょっと面白かった。なるほど「同じ曲でも、その曲のどこに魅力を感じているのかの角度が違うんだな」と。ある彫刻作品を前から見るのと横から見るのではイメージが違う場合がありますよね。 

 

ここからさらに思い出したのが、映画監督の押井守の視点。テレビ番組内で子供達を都会の中の川渡りで船からビルの側面裏面などを見学させて、いつも見ている風景と違う角度から都会の一面を見させてイメージの違う世界観を体験させている番組がありました。さすが押井さんと思いましたね。あの感性で「攻殻起動隊」とか面白い映画を作ってますからね。

 

 

 

 

 

 

 

● Holding Back the Years / Simply Red

これには逆にウッカリしていた。そう言えばそうだなと。昔ヒットした頃、レンタルレコードを借りてテープに録りハマりました。カッチョえー!って。←言い方がカッコ良くない。 ^^)  

 

この人、歌が上手いですね。今となっては聴かないジャンルですが、何年か前にカラオケでアドリヴ全開で動画を録ったらやたら上手く行って、「自分はアドリヴの天才か?」と思ってしまったバカでした。苦笑 でも、オケフレンドさん60人くらいかな?聴いて頂いたら、皆さん絶賛されたので浮かれてしまいましたね。ただアドリヴって上手く行く時と行かない時がある。

 

この曲がメランコリックか? というのはちょっと異論もあるでしょうが、ホリー・コールのヤフー知恵袋というオモシロつながりで偶然ですがご紹介させて頂きました。

 

 

 

 

 

 

 

● How Deep It Goes / Heart

今度はネットで、「メランコリックな曲」と検索したら、「メランコリックな曲教えてください」というまたヤフー知恵袋の質問があって、以下の解答が載っていました。

 

Heart の 「How Deep It Goes」、 Illusion の 「Isadora」、 Renaissance の 「Black Flame」

 

いやあ、視点が面白いなあと。しかも、メチャ趣味のいい方だなとは思いましたが、待てよ、この3曲ってメランコリックか?と思い、改めて聴いたら「おー!なるへそなるへそ」とビックリ! 

 

確かに一聴するとそうでもないと感じるが、部分的には確かに!という箇所があったのが、Heart の「How Deep It Goes」

 

そもそもハートは初期から5枚目くらいまでの産業ロック前の方が大好きで(「アローン」なども結構好きですが)、特に初期のアコースティック・ナンバーがやけにイマジネーションが強く心地の良いナンバーが多い。プログレ的な要素が味付け的な感じであるんですよね。メンバーチェンジを行いキャッチー路線になってしまいましたが。

 

若い頃から大好きな曲でしたが、メランコリック要素があるとは知恵袋を見るまで気がつかなかった。スゴイ良く詳細を聴いている方ですね。初めが美しいアコースティック・ギターとアン・ウィルソンの透明感を感じる美しい歌声で清々しい感じの曲調で進みますが、あの方が言いたかったニュアンスの箇所かここ! 1分付近。2分6秒付近、2分57秒付近も。 スゴイ!よく見つけた!これは発見賞ですよ。真のロック通ですねー。嬉しい感じでメチャ笑った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

またお楽しみに―!!(^^)/