古いサーファーなら知っていると思うけど、外房の大原と御宿(おんじゅく)の間に、洞窟を抜けて浜に向かうサーフポイントがあった。
断崖絶壁の岩場の下にある、数十メートルほどの小さな浜。ビーチからはクルマが見えないので、車上荒らしで有名だったそうだが、人工物が何もない、自然の音しかしないその浜辺は、時代、場所、すべてを超えて、なんとも不思議な気分に浸れて大好きだった。当時飼っていた♂イヌを連れて、しょっちゅうその浜を訪れてはリード無しでぶっ放したものだ。
で、「サーフポイントがあった……」。
なぜ過去形かというと、何年か前、落石事故があって家族連れが亡くなったとか、何人もが崖の上から身を投げたとか、ウワサはいろいろあるようだけど、ある日ふらりと訪れてみると、鉄の檻で入り口が封印されていた。ゴツい鎖がグルグル巻き付けてあり、大きな南京錠でロックしてあった。ショックな光景として私の心に刻まれた。
先日、夏休みで房総に滞在していたとき、その日は風が強すぎて、プールにも海にも入れない。ヒマそうな男たちが(夫と長男ですが……)部屋のなかで退屈そうにゴロゴロしていたので、ドライブでもしようかと家族全員クルマに乗せた。あの浜を探してみよう。
先日、夏休みで房総に滞在していたとき、その日は風が強すぎて、プールにも海にも入れない。ヒマそうな男たちが(夫と長男ですが……)部屋のなかで退屈そうにゴロゴロしていたので、ドライブでもしようかと家族全員クルマに乗せた。あの浜を探してみよう。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20180824/14/kuniritsu/52/00/j/o0960072014253504596.jpg?caw=800)
まずは御宿へ。
「このあたりをドライブするなんて、お父さんがまだ生きていたとき以来よ」と、ばあさん(実母です)は懐かしそうだった。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20180824/14/kuniritsu/a2/ab/j/o2000150014253504485.jpg?caw=800)
ガッツ(次男)の肌がふたたび乳児湿疹でガサガサに
![滝汗](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/039.png)
海風は肌にいいんだと大昔の人みたいなことを言い、強風
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20180824/14/kuniritsu/b9/cb/j/o0960072014253504345.jpg?caw=800)
さて、いよいよ例のビーチ探し。
エグさん(夫)は昼くらいからそうそうに酒を呑んでいたので私
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20180824/14/kuniritsu/04/53/j/o0960072014253504601.jpg?caw=800)
「ドン・ロドリゴ上陸地」と書かれた看板。なんだそれはと、クルマを止める。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20180824/14/kuniritsu/f8/86/j/o2000150014253504584.jpg?caw=800)
このあたりは地層がむき出し。
雰囲気は良いのだが、やはり崖崩れや落石が多いのだ……。
結局、例のサーフポイントは見つけられなかった。このあたりかなというのは、なんとなくあったけど、たぶん鉄扉を草や木が覆った。自然の勝ちというわけだ。
後日、基地から近い小料理屋でみんなで呑み、代行を呼んだ。
ドライバーの男性にその浜の話をしたら、「あそこ、めちゃくちゃ出るって話ですよー! 地元民は絶対近づきません!」と言っていた
![オバケ](https://emoji.ameba.jp/img/user/ho/honeychip-s/1925067.gif)
あと、その旅ではエグさんとサーフィンした。エグさんは「ドン・ロドリゴ」というフレーズが妙に気に入ったそうで、サーフィン中ずっと心のなかで「ドン・ロドリゴ」を連呼していたとか(笑)。
私はというと、後から海に入ってきた細くて真っ黒なサーファーが、TRFのSAMさんに似ていて、沖へパドルしながら「EZ DO DANCE」を口ずさんでいた。
そんなふうに過ごした外房の旅から戻り、もう1週間。ああ、夏が終わってしまう。