ショベルカーとかブルドーザーとかパトカーとか消防車とか……働くクルマが大好きな小猿。
主要道路に面したここからは、大げさではなく20秒に一度は必ず働くクルマが通った。ダンプとか、ショベルカーを積載した大きなトラックとか。被災地に向かっているのだ。それらのクルマが通るたびに箸を止めて目を輝かせる小猿だった。
男子が必ず通る道^^;
いま彼が一番好きなのはショベルカーで、お父ちゃんに似て目がいい小猿は、うんと遠くにあるそれを目ざとく見つけては教えてくれる。え、どこどこ? 目のあまり良くない私は近くを探す。
「ちがーう💢 もっとむこう!」
なーんでオマエにそんな言い方されなきゃいけないんだ!? 険悪ムードになる私たちだった^^;
小猿が毎日ショベルカーを指さすものだから私もつい目につくようになっていた。311の被害が大きかった地域一帯は本当にショベルカーだらけで、おびただしい台数のそれが働いていた。昨日一日で一生分のショベルカーを見た気がした。当の小猿は陸前高田から気仙沼にかけてちょうど昼寝していた……。
本当は今日、松島に直行する予定だったが、やはり石巻を彼に見せておきたいと思った。
青森三沢の野菜で作ったピクルス。それとブルーベリーを散らしたプレーンヨーグルト。
主要道路に面したここからは、大げさではなく20秒に一度は必ず働くクルマが通った。ダンプとか、ショベルカーを積載した大きなトラックとか。被災地に向かっているのだ。それらのクルマが通るたびに箸を止めて目を輝かせる小猿だった。
いま私たちがいる場所が、どういうところなのか口頭で彼に説明した。大きな地震が来ると、海から津波っていう大きな波が押し寄せて、街を一瞬で飲み込む……。まったくピンときていない4歳児だった💦 ムリもない。
ていうかそういうときのために、こーゆー便利なものがあるのだ。
海沿いで大きな地震に遭ったら、まずは高台に上ること!
それだけは理解したようだった。
「おーちゃんちのクルマはどーなるの?」(そ)
そんなもん捨てて走って逃げるんだよ。みんながクルマで逃げたら、渋滞が起きて動けなくなる。そのうち津波が押し寄せて海に持っていかれるぞ! オマエのじいちゃん(親父です)、奥尻島で津波に遭ってクルマで逃げたもんだから、クルマごと波に飲み込まれて死にそうな思いしたんだぞ(実話です)。
とにかく、クルマは捨てる! またがんばって働いて買えばいい。命落としたらそこでおしまいだ。
「おーちゃんはクルマが大事!」(そ)
もういい。オマエとは話したくない💦
新たに建てられた家もちらほら。
いまは常磐道から東京を目指している。
原発のすぐ傍を通った。
今度またどこかに書こうと思うけど、こちらもこちらで考えさせられる光景だった。この現実を小猿が理解するにはまだまだ先だな^^;
8日間の濃い夏休みがもうすぐ終わる。
久しぶりの東京まであと89㎞。