【長野県大町市・仁科神明宮】
9月に安曇野に行く用事があり、その時にちょっと足をのばしてうかがいました。
安曇野へは、松本駅でレンタカーを借りて運転して行ったのですが、自分で運転できると多少交通の不便なところでも自分のペースでお詣りできるので、50歳過ぎてからでも頑張って運転免許を取って本当に良かったなと思います。
仁科神明宮は国宝のお社です。平安時代に、伊勢神宮の領地であったこの土地に勧請されました。伊勢神宮と同じ神明造で、伊勢神宮は式年遷宮で20年ごとに新しいお社に建て替えられますが、こちらは建て替えるほどのお金がなかったため、寛永13年(1636年)の造営から修繕を重ねて今日に至っています。そのため「日本最古の神明造」として国宝に指定されているそうです。
杉やヒノキがうっそうと茂るの森(社叢)の中にあるため、そこにお詣りすると、江戸時代のままの雰囲気が感じられるような気がします。御神木の「三本杉」は中央の木が1979年(昭和54年)3月30日の突風により倒伏しましたが、両側の木はとても立派で、最下部の枝の下へ伸びたものがまた垂直に上へ伸びている姿に圧倒されます。
宝物収蔵庫には式年遷宮ごとの棟札が27枚収蔵されています。その中の1556年の棟札には「領主の仁科盛康が川中島の戦いに行っていたため、式年遷宮が所定の日にできなかった」という文言がありました。300円で貴重な歴史資料を間近に見られるのでお薦めです。