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A Woman Under the Influence「こわれゆく女」

ジーナ・ローランズの「現代女性が直面する問題を描きたい」との思いを受けて

制作された、1974年のジョン・カサヴェテス監督作品「A Woman Under the Influence

(こわれゆく女)。


A Woman Under the Influence」の題の通り、

夫を愛し愛されたい、子供を愛し愛されたい、周囲の人を愛し愛されたいとの

思いを人一番強く持っている主婦が この思い故に、自己を取り囲む

環境に自分を合わせ、時には周囲から見て奇異に思える行動をとり、

自分自身を追い込んでいく。


本作は、邦題の「こわれゆく女」というよりは、労働者階級の夫そしてその母親

の言動が主婦の心を追い込む「こわされる女」を描いているように

思う。


誰も「中年の“狂った”婦人」の映画など見に来る人はいないとの

周囲の声に影響されず、自分の家を抵当にした借金、親族や

友人からの借金そして友人のピーター・フォークの出資を元に、

ピーター・フォークを労働者階級の夫、精神に異常をきたす妻を

自身の妻であるジーナ・ローランズ゙に配した本作は

良質なインディペンデント映画であり、

市井の人間の複雑な感情を見事に描いている。





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「最高の人生をあなたと」 (LATE BROOMERS)

60歳になるウイリアム・ハートが同年齢の建築設計家アダムを、

同じく60歳となるイザベラ・ロッセリーニがその妻メアリーを演じた

LATE BROOMERS」は、

巧成り名遂げ、さらに年齢に関係なく仕事を続けたい”夫と、

これまで母として三人の子供を育て上げ、夫に尽くしてきたが

ある日自分の肉体の”衰え”に気づき、これからの生き方を考える

ようになる妻の物語であり、

大器晩成の意味を持つ LATE BROOMERの名の通り

精神的には生涯現役の心を持つ夫と、人生に残された時間を

考える妻の心の”すれ違い”そして心の”再会”を描いている。


イザベラ・ロッセリーニの代表作「ブルーベルベット」から25年、

そしてジュリー・ガヴラス監督が魅せられた『蜘蛛女のキス』から24年、

ウイリアム・ハート、イザベラ・ロッセリーニ共に上手に年齢を重ねた二人が、

主役を務めることで、ユーモアに溢れた人生喜劇が完成した。


アニマルキングダム

時は1980年代、場所はメルボルン。

ヘロインの過剰摂取により母を亡くした17歳の高校生ジョシュアは、

母が駆け落ちしたことが原因で、これまで一緒に過ごしたことのない

祖母ジヤニーンのもとに引き取られ、

親交の無かった叔父達と暮らすようになる。



旧約聖書で、イスラエル人がカナンに住む諸民族を武力で制圧し、

約束の地を征服して行く指導者として記されているヨシュア。



ユダヤ人に多いヨシュアをその名のルーツとしするジョシュアが一緒に

住む事となった叔父やその友人達の家業は強盗や麻薬密売であり、

物静かなヨシュアがその手先として犯罪行為に手を貸すようになるには

時間の問題であった。


こん睡状態の母を横にしてテレビを見続けていたように、

何事に対しても感情を表に出さないジョシュア。

ジャニーン一家の犯罪捜査にやっきとなっていた特別捜査班は

一連の犯罪の首謀者とされた叔父アンドリューの逮捕を目的に

ジョシュアに接触するが、これが原因で世の中でただ一人

心を許せるガールフレンドの二コールの身にある事件が起こり、。

これをきっかけにジョシュアが変わっていく。

アニマル・キングダム。弱肉強食、母親が強い愛情で子供を育て、

共同で生活する動物の王国。



この王国の一員とされなかったジョシュアが最後に選んだのは

真鍮の評決”であった。



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