小学校4年生
“おともだち“から、すっかり“友達“になる年齢
いつものランドセル
いつもの畦道
いつもの学校
いつもの帰り道
私の学校生活は、“いつもの“に溢れていた
嫌も無ければ好きも無いような日常だった
担任の先生は、男女関係なく、子供と一緒によく遊んでくれた
ある日の学校の面接
『お母さん…さくらちゃん…寂しいんじゃないですか?』
私の母親は、唐突に担任からそう言われたものだから
一体、何の話をしているのか分からなかった
「そう…?ですか?」
(さくらは、元気だし。毎日、学校も楽しく行っているし…誰かと間違っているのかしら)
そうやって母親は聞き流す。
私の心について母親に話したは、後にも先にもこの先生が最初で最後だ
記憶には無いが、一緒に遊ぶといつも先生の膝の上によく座りにいっていたらしい。
振り返ると
本当の私の心のサインはここから既に始まっていたのかもしれない。
その理由が明確になるのは、随分後の話だ。
幼少から私は、そんなに身体が強い方でなかった
ケホケホ…
母親:『熱がありそう…ほら、ピピっていうまで体温計挟んでね。』
ピピピ…“37度5分“
母親:「今日は…お休みね。』
いそいそと母親は、仕事に行ってしまう
大好きなおじちゃんと過ごせるけれど
ずっーとTVを見ているのも初めの数時間は良いけれど
あとは一生分の時間が流れているように感じてしまう
夕方を迎えると今日が終わりに感じる寂しさに襲われる
理由が無いまま明日からの平凡な学校生活を思うと
ただ、何となく行きたくない気持ちが強くなっていった
明日、どうやって休もうか
という反面
何となく自分の存在を友達に忘れて欲しくなかった
母親:「大丈夫そうだけど、熱…一応測っておこうね』
母親が台所でいつものようにいそいそ準備している
当時の体温計は水銀計
お母さんが、とても優しかったことがとても嬉しいのと
お母さんに嘘をし続ける申し訳なさと
複雑な感情が私を家に留め続けていた
母親:「何でこんなに熱が下がらないんだろ…しんどくない?大丈夫?
さくら。病院に行こうね、』
病院に行くことになるのだけれど、私は病人じゃ…無い。
医師:『入院…ですね。』
私:(病気なわけない。何も見つからない…嘘なんだもの)
さすがに怖くなったが引き戻せない、自分は患者…。
病院の廊下で心配そうに父親と話している母親を保育所の卒園式の時のように…
この話は、いつ終わるのだろうといつものように母親を見上げていた
私:『ねえ…おか」
母お 母親:「ちょっと待って、話しているから」
和 私:「…」
わ母
母親 いつものように母親の真剣な顔だけが少し濁っていたことだけは
鮮明に覚えている
そうして…私は、入院する『仮病』と言う病名で。