我々の仕事は、出来た作品が『思いでと成る尊い物づくりの商売です。』

こんにちは、ｋｕｎｉ７０９です。私の仕事は瓦屋ですが、瓦屋といっても、瓦を製造しているのではなく、作った瓦を仕入れて屋根を施工しています。今となってはクルクル鮨・百円均一が流行り、デパートがしんどく成る時代ですから私共の商売も同じ事ですが･･･。私の先代といっても２５程前に他界したのですが、愛知県の瀬戸市で、ＯＥＭで瓦を作らせていました。この瓦がまさに日本中で数件のお家にしか施工されていません。その頃の親父のいつも言っていたセリフですが『よそに無い物を作らなあかん。同じような物を作っとったら値段の差だけに成るので何か工夫せなあかん』瀬戸焼き瓦 『伊羅保色です』

という事でＦＡＸも無い時代にオーダーメイドで前金を支払って
作らせていた瓦が今回の写真４枚のお家です。

もう３０年以上も前の事ですが、親父の言葉ですが『世の中で成功した人は、結構我儘な人が多いというかこれで無かったらいやや』というタイプが多い。これは、私自身も実感した覚えが有るのですが、お金が有るので妥協しないタイプの人が殆どだったと思います。
 まさにオーダーメイドが主流の時代でありステイタスの頃でした。そして時の経過も忘れられる、施工した当初と寸分変わりなく立派に残っています。この作品も私の自慢できる物として残っていますが、もういくらお金を払っても出来る事は無いでしょう。私と一緒に施工した師匠は、他界されました。親父の次になる方でした。