本谷有希子は「劇団、本谷有希子」主宰する劇作家・演出家です。彼女の存在を知ったのは数年前のオールナイトニッポンです。2005年~2006年の1年間パーソナリティーをしていました。パーソナリティーはミュージシャンかお笑い芸人が多い中、同年代の女性がオールナイトニッポンで話しているのを聞いて興味を持ちました。1979年生まれなので2つ上になるわけですが、彼女が石川県から女優になるために上京し劇団を主宰するに至った経緯など面白く、いつか舞台が見たいなぁと思い続けてる作家の一人です。
戯曲界で名誉ある鶴屋南北戯曲賞賞を2006年史上最年少で受賞しています。過去には野田秀樹(1999年)や三谷幸喜(2000年)、井上ひさし(2003年)、 唐十郎(2004年)などが受賞者として名を連ねます。そんな彼女の作品の中でも「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」は2007年に映画化されました。もちろん、元は「劇団、本谷有希子」の戯曲であり、それが小説化されて映画化されました。しかも「劇団、本谷有希子」としての第一回公演作です。小説は三島由紀夫賞にもノミネートされました。内容は女優志望の勘違い女を主人公に、彼女を題材にしたホラー漫画を描いて恨まれている妹や兄夫婦など、4人の人物が主に登場するブラックコメディです。
映画は見たい見たいと思いつつなかなか見れていませんでしたがこの間はじめてDVDで見ました。監督はCMディレクター出身の吉田大八。彼の映画監督としてのデビュー作です。第60回カンヌ国際映画祭の批評家週間にも出品されています。主人公は佐藤江梨子で、兄が永瀬正敏、兄嫁が永作博美です。内容はとにかく家族のドロドロとしたいろんな感情が渦巻くブラックな話ですが、そこをひたすらに飛んでいる永作博美が凄い存在感で画面をしっかり締めています。とても巧くて驚きでした。映像も色のコントラストがうまくて山の緑や自然の見せ方が秀逸です。単純に心が温まる訳でも感動する訳でもないけど濃密な世界観が妙に面白い作品です。
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