皆さん、こんにちは!

三味線ブラザーズバンドKUNI-KENKENJIです。


いま個人で主宰している津軽三味線処いこいの新曲を創作しています。


テーマは津軽民謡。

今年から来年以降にかけて、お弟子さんたちにとっても今後の活動の中で新たなチャレンジな曲になればと願って作ってます。


いざ曲を作っていくと、こり始めてどんどん手が細かくなって難易度が上がっていき、「これみんな弾けるやろか…」と、ふと我に返る(笑)


僕もそうですが、他人が作った曲を覚えるのって、結構難しかったりもする。自分が作った曲は創作してるうちにもう覚えていくので、そこが大きく違うのかな?笑


どんな思いでこのストーリーを作っていったのか読み取って想像しながら覚えていくと、体に曲が入って習得していくのかなとも思います。


津軽三味線の僕の根底にある「津軽じょんがら節」もそうで、これまでの先人たちの想いが詰まったフレーズが今の令和の時代まで、人から人へ伝承され続けている。津軽の伝統曲の根源はそこにあります。そこからインスパイアされ、独自のフレーズを生み出し、でもセオリーからは逸脱しないリスペクトも大切。


KUNI-KENのニューアルバム"三味線ハイブリッド"に今回初めて収録した「クニケンじょんがら」はまさにそんな楽曲です。



僕らが結成した頃の路上ライブから弾いてきた曲で、20年…いや、父との松永ファミリーで弾いていた原型から見ると30年近くに渡って継ぎ足されてきた曲とも言えます。


その間、少しずつ手は変わり、残す所はベースとなり、新たなテイストも入れたりと、活動と共に成熟されてきた「クニケンじょんがら」なんです。


決まったテンポというよりは、フレーズの展開によって、「うねり」と「間」があって、それをアンサンブルで呼吸を合わせていく躍動感がたまらんのです笑


重要とされている津軽三味線の「間」は、いわゆる唄付け伴奏で歌い手さんの節回しや長さに合わせて自然とそのリズムが「間」につながっていて、古典の独奏もそれと付随すると言われています。僕も以前に唄付け伴奏を経験したときに、同じ曲でも唄い手さんが変わるだけで随所随所に拍が変わり、とても難しいです。これもまた即興演奏が問われてくる。



もう一つ思うのは、津軽三味線の独奏(前弾き)は、そのシーンにしか出てこないフレーズもたくさんあって、それらがストーリーに乗って展開していく様をリズムと間で表現していくことも大切にしています。三味線の音色が光る瞬間はそこにもある!と信じてます。




そんな曲弾きのストーリーをKUNI-KENアンサンブルで収録した「クニケンじょんがら」


こちらで視聴できます。CD、デジタル配信ぜひチェックしてくれたら嬉しいです!