顯進様が語られた、普遍的価値観と原理とを中心とした子女教育ついてのお話を紹介します。
「責任ある子女を育てる」
父母が子供を見るとき、どのような願望を持つでしょうか。父母は自分の子供たちが自分よりも優れた者になるように願うものです。つまり、子供たちが自分よりも多くの長所を持つことを願うのです。子供たちが重責を担っているとすれば、自動的にできるものではありません。必ず多くの努力が必要となります。努力しなければならないのです。
ですから原理と価値観がとても重要なのです。人生には挑戦があり、浮き沈みがありますが、私たちがそれらをどのように内面化して処理するかにより結果が決まります。こうした挑戦に対して、可能な最善の方法で対処するための人生哲学を提供してくれるのが、原理と価値観なのです。(正しい)原理と価値観は、私たちが直面する人生のすべての状況に対処するための適切なツールを私たちに提供してくれます。二世はただ易しい道を行きたいかもしれませんが、神様は私たちに共同創造主という恩恵を与えてくださっており、私たちが神様の理想に参加して貢献することができるようにしてくださっています。ですから、私たちは努力し成長する必要があります。
皆さんの成長は、実に皆さん自身によって決まります。怠けていては、成長することはできません。それは筋肉のようなものです。筋肉は使わなければ、より強くなることもありません。動物はただ本能に従うだけで、自由意志を持っていません。人間もそれと同じであれば、私たちの持つ能力、想像力、希望、夢の中に自分自身を展開できる能力もないことになります。人間は本能だけで動くものではありません。私たちは言ってみれば粘土のようなものです。自分で形を作るのです。それが共同創造主という恩恵です。ですから私たちは責任を重視しています。
持っているお金を全部自分の子供に与えることは、子供にとっての祝福にはなりません。実際、原理と価値観を持たずに子供にただお金を与えるだけの人たちは、家族を滅ぼし、苦しめることになるのです。お金は道具です。人々を祝福するのは正しい原理と価値観です。
父母が子供に与えることができる最大の贈り物は、神様の摂理に対するオーナーシップです。なぜならば、そのことにより祝福子女としての自分のアイデンティティと自然に一つになるからです。それが彼らにすべての段階での豊かさを与えるでしょう。皆さんは彼らが個人としてだけでなく、家庭、氏族、そして最終的には国家のレベルでも、神様の摂理の主人となることができるように支援すべきです。
「祝福は概念的ではなく、現実です。」
祝福は概念的なものではありません。それは現実です。神様のみ旨に対しより一致した人々が、自分の世代だけでなく次の世代にも、より大きな影響力、感化力、祝福をもたらすものです。
この世界では邪悪な人だけが出世すると考える皮肉屋もいます。しかし、人類歴史の流れから見れば、邪悪で原則に反した人々は自分の生涯においても、その後孫においても存続できません。邪悪な者は存続しないのです。
大英帝国が広大になったのには理由があります。英国人は、自己犠牲を美徳とみなしたので、ほとんどの分野で優れていました。第二次世界大戦で、他のすべての国々が降伏する中で、英国は、都市部に爆撃を受けながらもヒトラーに対して孤軍奮闘しました。チャーチルが活用したのは英国の自己犠牲の美徳でした。それが彼らの強さでした。
歴史を通じて、人類は神様の理想に次第に近づいてきました。それは、神様は人類の歴史を通して働かれるからです。神様の方向と一致した者が祝福される者となり、その家庭は祝福されるでしょう。しかし、もっと重要なことは、ここ地上での生活は、実際には霊界での永遠の生活のために自分を成熟させることなので、霊界での報いがさらに大きくなるということです。