監督がヴィム ヴェンダース 主演が役所広司の「PERFECT DAYS」を観てきた。
場所は吉祥寺オデオン座。
興味のあった映画だったのだけど、配信ではなく劇場へ見に行こうと決めたのは、ヴィム ヴェンダースのインタビューの映像を見てから。
主人公は公共トイレの清掃を生業とする人物。
彼の日々を生きる様を追うという物語。
ネタバレはしたくないのでストーリーは書かないけれど、結論から言うならとてもいい映画。
観て損はなし。
瞑想などやっている人が喜びそうなシーンを書くと、姪っ子と二人で自転車に乗って川を渡りながら、川は海へつながると話題が弾む。
海へ行こうと言う姪っ子に向かって「今度」と主人公は答える。
「今」「今度」「今度っていつ」「今度は今度」
と二人の会話は進む。
そのまま自転車に乗りながら「今度は今度、今は今」と歌うように語る。
なんていうシーンがある。
上のインタビュー動画の中でヴィム ヴェンダースは主人公平山は僧なんだと語る。
そのとき彼のモチーフになったのはレナードコーエンだったのだとか。
全然知らなかったのだけどレナードコーエンは禅寺に籠っていた時期があったらしい。
ハレルヤの人だと思ってた。(笑)
自宅では主人公は古本屋で手に入れた本を読み続け、車の中では音楽をかけ続ける。
全編で音楽がかかるのだけれど、それが渋くていい。
タイトルのPERFECT DAYSは途中でかかったルーリードの曲のタイトルらしい。
邦楽では金延幸子がかかる。
最後にニーナシモンが流れる。
主人公は音楽をカセットテープで聞き続ける。
途中で出会った若い女の子がカセットの音っていいというのを聞いて、私もそうだよなと思った。
しかし音源がデジタルに切り替わって30年以上経つけど、カセットテープを聞き続けるのはそれだけでも大変な努力に思える。
中古のカセットテープ屋で主人公がルーリードのカセットを手にしていたシーンはニヤッとしたくなる。
日常の日々というのは単調なものであって、またそういうものなのであり、それでいいのであり、それをどう受け入れるか。
とりあえずご覧になることをお薦めする。
追記
かれこれ1年以上通ってくださっている50代の生徒さんが先日健康診断を受けられ、血液検査に関しては異常なしという診断を受けられた。
私のおかげだとおっしゃってくださる。(笑)
やはり大きく腹圧をかける練習というのは内臓に働きかけ、その機能をあげる。
担当医に驚かれたのだとか。
よかったです。
教える方としてはこういうのが一番嬉しい。