神威山(島牧村)ー2024.2.23 | 道北ヤブ山日記

神威山(島牧村)ー2024.2.23

神威山(島牧村)ー2024.2.23 (2名)

 

島牧の神威山は、千走川温泉の南にある渋い山。

地形図では山頂付近まで道路記号があり、あまり登高欲の湧かない山ではある。

が、しかし・・・、狩場周辺で唯一残っていた山となれば登るしかない。

夏季はヒグマが怖いので冬ごもりしている積雪期に登る計画とする。

 

実は2週前に一度計画して歩き出したものの、あまりの悪雪に即撤退している。

この3連休はリベンジを兼ねて旭川から軽く300kmオーバーの島牧を再び訪れた。

予定ルートは湯ノ沢川と千走川に挟まれた尾根から256-431を繋いで林道に当てる最短ルートである。

 

現地でマイナー志向のメンバーと合流。

千走川温泉の先に駐車して準備していると、8人位乗車したスノーキャットが狩場に向かって行く。

運転手もお客もすべて外国人で、陽気に我々に手を振っていた。

値段を調べると、ニセコからの送迎で、1泊2日22万から3泊4日44万円まで。

つまり1日当たり11万円の計算であり、我々庶民には全く手の出ない驚愕の値段設定だ。

 

 


予定のルートを歩き出すと、ガリガリに凍った斜面と凸凹の雪面に歯が立たない。

取り付く予定の尾根も急な上に雪が少ないようだ。

シューなら強引突破可能とみるが、スキーでは厳しいだろう。

一度引き返して作戦変更、長い林道歩きに切り替えた。

 

林道の雪はやや重め。蛇行を繰り返し、山頂とは逆方向にしばらく進む。

山頂からどんどん離れてゆく歯がゆさと、ショートカットルートなら楽だったはずと、マイナス思考ばかり先行し、精神的に辛い歩きだった。

 

当初のショートカットルートに合流するまで2時間半を要してヘロヘロで到着。

△587/点名・湯ノ沢を巻く辺りで林道は荒れだして、倒れた幼木をかわすのが極めてウザい。

林道に頼るのをやめて、いつもの稜線歩きに変えると随分と楽に感じた。

 

スナフジ沼への分岐付近は雪崩そうな斜面のトラバースで、一人ずつ慎重に抜ける。

時間があればスナフジ沼もついでになどと思っていたが、そんな余裕はあるはずもない。

未明に旭川を出たので出発時間が遅かった上に、ルート変更で遠回りを余儀なくされ、時間にも気持ちにも余裕がなくなっていた。

 

650mコブの西側の平坦地はルート選びが難しく感じられた。

降雪が強まって地形が把握し辛いのだ。

 

まともな休憩の無いまま、ハイペースで歩き通した登りも、いよいよ最後の詰めだ。

山頂が近づくにつれ、気温も下がってラッセルは一段と深くなった。

 

神威山山頂到達。

山頂付近は植生が無く、晴れていれば大平山や狩場山が見えていたことだろう。

だが、この日は生憎の天候で、展望は何もなし。

疲労気味のメンバー同士に会話は殆ど無く、登頂の喜びも感じられなかった。

時間も時間だけに、長居は無用。早々に下山とする。

 

スナフジ沼分岐付近までは良い雪質でパウダーを堪能。

ここだけが唯一楽しかった部分である。

 

その後はまた長い林道を我慢して戻る。

 

どうせ大したことないだろうと正直舐めていた神威山。

終わってみれば、ただ辛いだけの印象しか残らない山行となった。

 

下山後に千走の「かりんぱ」でお決まりのラーメンピラフセットを食しながら相談。

翌日は冷水岳を予定していたが、あまりの疲労感に気は進まず、一日おいて翌々日に変更する。

翌日は各自で緩い山に登り、翌々日に冷水岳登山口で集合と決めた後に別れた。

 

ルートはこんな感じ。

 

条件良くショートカットルートを使えたなら、何てことは無かったかもしれない。