支湧別岳-大滝沢川ー2023.9.17 | 道北ヤブ山日記

支湧別岳-大滝沢川ー2023.9.17

支湧別岳-大滝沢川ー2023.9.17 (3名)

 

北大雪の支湧別岳には過去2回登っている。

いずれもパンケ支湧別川からのルートで、1回目は右股、2回目は左股からの登頂だった。

3回目となる今回は別のルートを優先して考え、大滝沢川ルートを計画した。

 

前日のニセイチャロマップ登頂後、川沿いでテン泊。

朝から火を熾してマッタリした後、同じ地点からの出発する。

 

同じ林道を歩いて石ノ沢川を分け、さらに被り気味の踏み跡を進む。

・686の出合いからは大滝沢沿いに林道がしっかり続いていた。

Co810の砂防ダム工事の際につけられた林道のようで、随分楽させてもらう。

 

855m二股を左に入ると15mの滝があり、容易な巻きで落ち口近くに出る。

 

滝上は小ゴルジュとなり少しだけ楽しめるが、その先は平凡な沢相となる。

そもそも沢に多くを求める山行ではないので、我々にはちょうど良い。

 

Co1000付近より景色が一変し、驚かざるを得ない。

沢には大量の堆積物が積み重なり、その規模たるや、ただただ驚愕するレベルだった。

 

過去の地形はやや深い沢だったようだが、現在では幅100m以上もある平たい地形になっている。

沢ごと飲み込まれ、地形が大きく変わったのだろう。

 

自然の持つエネルギーの大きさからすれば、人間なんてちっぽけなものだ。

準備段階で古い地形図と新しい地形図の違いを不思議に思ったものだが、これで謎が解けた。

 

以前の地図。

 

現在の地図。

地図と目視から読み解くと、規模として幅100m以上、長さは600m、深さは数10mと言ったところか。

ただの地すべりではなく、深層崩壊と言えるのだろう。

 

1152m三股から中股に入ると直線的に高度が上がる。

振り返ると三笠山、チトカニ、そして遠くは天塩岳が良く見えた。

 

1200から左の小沢に入ると、上部までヤブの無い快適な沢形が続いた。

 

支湧別岳山頂。

 

前日に引き続き、山頂でのんびり展望を楽しんだ。

 

下りは夏道を使って下山し、デポした車まで歩く。

パンケ支湧別川沿いの林道崩壊は確かに酷いが、山腹の大崩落を目の当たりにした直後では、軽傷程度にしか感じられなかった。

 

ルートはこんな感じです。

 

久しぶりとなる北大雪山行。

天候とメンバーに恵まれ、充実した2日間だった。