南クマネシリ山(上士幌町)ー2023.1.28 | 道北ヤブ山日記

南クマネシリ山(上士幌町)ー2023.1.28

南クマネシリ山(上士幌町)ー2023.1.28 (単独)

 

冬型が決まり、狙っていた日本海側の山域は悪天予報で諦め。

晴れるのは決まって十勝側だが、スキー登山に適した場所が少なく、代替案の選定に難儀する。

アレコレ考えた結果、情報の無いルートから南クマネシリのピークハントとしてみた。

 

南クマネシリは4年前の無雪期に登っているが、積雪期は初となる。

計画ルートはオリジナルに拘って十三ノ沢からの西ルートとする。

沢から1480mコブに上がり、稜線を1.5km程度辿って山頂に向かう。

-26℃と冷え込む中、国道のパーキングよりスタート。

 

林道の雪質は酷いものだった。

重い砂のような抵抗のある雪で、ベースが無いためにズブズブ沈む。

足を持ち上げないと前に進まず、鉛のような重さに股関節への負担も大きい。

 

歩き出してすぐに気づいた。

これはピークまで絶対届かないと・・・・。

 

前進か撤退かしばらく悩んだが、1480mコブに目標を変え、とりあえず進むことにした。

林道は途中崩壊していたり、川になっている場所も見受けられる。

雪が少ないため、危うくスキーを濡らす場面が何度か。

 

965mの林道T字路の先も、しぶとく沢沿いを進み、Co1050でようやく尾根末端に到達する。

取り付きまでの約7kmに3時間30分も費やす厳しさで、股関節にも痛みが出る始末。

何のために登っているのだろう。引き返せば楽だというのに。

 

1127mコル付近から見る西クマネシリとピリベツ。

 

時たま現れる作業道跡を使ったり離れたりを繰り返し、風倒木でハゲた1310mコブの先に達すると、ついに1480mコブを捉える。

散々体力を削られた身に、最後の斜面が一段と大変そうに見えて、正直ゲンナリ。

 

その斜面は、大変そうではなく、本当に大変だった・・・・(涙)

急斜面は酷いモナカで、割りながら進むと、時々バリッと大きく割れて腿まで抜かる。

抜けたスキーの下にあるのは雪ではなく、笹や岩。足を引き抜くのも大変で、この斜面を下ると考えるとゾッとした。

 

地面と雪面との間には大きな空間があり、少雪地帯の山域にありがちなベースの無い状態だった。

一度大雪が降れば状況は改善されるのだろうが・・・・。

 

振り返るとハゲた1310mコブ越しに石狩連峰が望まれた。

強い寒気の影響で、晴れていてもどことなく霞がちだ。

 

十勝側を南望する。

稜線が近づくと雪付きは一段と悪くなり、ブッシュを踏みつけながら無理矢理登り切った。

 

1480mコブから見る南クマネシリ岳。

山頂まで所詮1.5kmの距離とはいえ、その1.5kmが異常に遠く感じられた。

稜線はスキーでも踏み抜きが酷く、例え時間があったにせよ、簡単にピークまで行くことはできないだろう。

 

すでに6時間以上の時間を使っていたので、1480mコブをこの日の山頂として引き返すことにする。

ピークに届かなくても悔いは全く無い。

有るのは安全に早く帰りたい気持ちだけだった。

 

二ペソツ。

 

クマネシリ。

南に延びる長く平坦な尾根からのクマネシリ登頂はそのうちに。

 

ルートはこんな感じ。

 

南クマネシリ岳に西側から狙う発想は良かったとしても、今回は条件が悪すぎた。

雪が締まれば何てことはないルートで、稜線はアイゼンでサクサク行くことができそうだ。

 

リベンジは・・・・・・・・ありません。たぶん(笑)