温泉岳1578m(上士幌町)ー2021.9.20 | 道北ヤブ山日記

温泉岳1578m(上士幌町)ー2021.9.20

温泉岳1578m(上士幌町)ー2021.9.20 (3名)

 

温泉岳は岩間温泉の奥に位置する1578mの山で、ニペの耳JPより稜線を南下した地点にある。

地形図に山名の記載は無く、温泉岳という名称は三角点名。

 

この山は八谷氏の「ガイドブックにない北海道の山50」に掲載され、20年近く前から存在を知っていた。

当時岳友から北側の支流から登った話は聞かされていたが、自分の中での優先順位は低かった。

最近WEBでも記録が散見されるようになり、未踏の山も少なくなった今、何となく自分も登ってみようかと・・・。

 

石狩岳シュナイダー登山口は多くの登山者で賑わっていた。

 

御殿大橋を渡り、岩間温泉に向かう林道を歩く。

過去に何度も車で通ったのが懐かしい。

 

林道崩壊地点より川に降りると、程なく岩間温泉となる。

以前のコンクリート製の湯舟は流されたようだ。

現在はブルーシートによる簡易的な湯舟で入浴は可能。

 

音更川は何度か渡渉がある程度で、大半は河原や河畔林を歩くことができる。

転石も割と安定しているため、スピーディな歩きが可能。

 

北面からのアプローチに決め、920m二股は右に入る。

水量の割に沢幅は広く、相変わらず歩きやすくて捗った。

 

紅葉真っ盛り!

沢が狭くなると北面沢出合は近い。

 

北面沢は土砂斜面となって出合っていた。

ガラガラと足元が崩れて落石多発、一人ずつ間隔をあけて小滝を登った。

 

急斜面に続く小滝をイメージしていたが、早々に水が切れてしまった。

ヤブは下草程度で薄く、明瞭な鹿道が続いていた。

 

グングン高度が上がると、石狩連峰の見晴らしが良くなる。

秋らしい澄んだ空気に、色づく山腹が映えていた。

 

1570mコブから見る温泉岳山頂とニペソツ。

ヤブの薄い場所を探して登った結果、若干東にルートがずれてしまった。

 

山頂に向かう緩い尾根は、まずまずのヤブ漕ぎ。

場所によっては背丈を超えるハイマツもある。

 

山頂が近づくとヤブの丈は短くなる。ニペの耳を背後に最高のロケーション。

 

やっとこ着いた山頂からは360度の大パノラマ!

 

ニペソツ。良い形。

 

トムラウシから十勝連峰

 

石狩連峰

 

クマネシリのある三股方向

 

三等三角点「温泉岳」。

 

これほど凄い景色だとは想像しておらず、余計に感動は大きかった。

温泉岳、気に入った!!また来てもイイわ、ここ。(笑)

 

下山ルートは東面を使う。いわゆるshun1ルート

確かにこのルートは距離も短く、詰めのヤブも薄くて容易。

北回りよりは格段に楽でオススメと言える。

 

ルートです。

どんなルートであれ、一度山頂に立つ価値のある山だ。必ず晴れた日に。

 

 

おまけの話。1578m?1579m??

八谷さんの本によれば温泉岳の標高は1578mとあり、自分も疑いもなくそう思い込んでいた。

しかし地図を見ると1578.6mと記載されているので、四捨五入すれば1579mである。

八谷さんが間違うはずもなく不思議に思って調べてみると、最近1578.3mから1578.6mに標高が修正されたことが分かった。

現在なら1579mが正解になるが、表題はこれまで通りの1578mのままとしておく。

どうでも良い話ではあるが・・・・。

 

1578.3が1578.6に。

左の古い地図には、ニペの耳から温泉岳まで登山道が記されていた。

実際歩いた感じでは、その痕跡すら感じることは無かった。