ニセイカウシュッペ山-茅刈別第四支川2の沢ー2017.8.5 | 道北ヤブ山日記
2017-08-21 11:45:38

ニセイカウシュッペ山-茅刈別第四支川2の沢ー2017.8.5

テーマ:2017年の山行

ニセイカウシュッペ山-刈別第四支川2の沢ー2017.8.5

 

ニセカウへ向かう沢の記録としては、天国への階段のあるニセイノシキオマップ川、そして登山口から辿れる手頃な芽刈別第三支川がweb上で多く見られる。
一方、地形図を眺めると、北側には刈別川第四支川の支流三本と茅刈別本流が山頂に向かって縦に並んでいる。これらの沢の記録は意外にも薄く、自分にとって魅力的な沢に感じていた。
 
   
1980年発行「北の山脈38号」では、札幌山の会が行ったニセイカウシュッペ集中登山の記事があり、これら全沢の記録が掲載されている。37年前の古い雑誌ではあるが、非常に興味深い記事のため古本屋で入手し、ザックリ書かれた記事を何度も何度も読み返しては辿る機会を考えていた。
 
最近「北海道の山と谷」の編集に関わる機会に恵まれ、本に掲載されていないこれらの沢を取材を兼ねて辿る計画を立てた。体が一つなので集中登山はできないが、、時間をかけて1つ1つ登ろうと具体的に計画を練っていると、意外な事実が発覚する。
第二版以降の山と谷には茅刈別第三支川、第四支川の3本、そして茅刈別本流がちゃっかり追加掲載されているというのだ。自分の手元にある初版本には掲載されていないため、全く気づかなかった。
興味は若干は薄らいだが、道北地区は守備範囲、取材とは関係なくても良い機会と考えることにした。
 
前置きは長くなったが、まずは茅刈別第四支川2の沢を計画する。
ルートは夏道登山口からに第三支川に降り立ち、第四支川の出合いまで下ってからそれぞれの支沢に入るというものだ。茅刈別川左岸林道を使う手もあるが、昨秋の大雨で路面が荒れて奥まで入れなかった。
 
夏道登山口に車は無かった。人気の山だが、天気が怪しいので出足が鈍いようだ。
メンバーはYuちゃんとの2名P。
夏道を少し歩いて斜面が急になった地点で第三支川に降り立ち、そのまま下流へ進んだ。
 
約2.5km下流で840二股となり、今度は左股に入って第四支川を遡る。
転石が多く捗らない。
 
滝記号のある980mには10m程度の滝。
 
滝を過ぎるとすぐに現れる1の沢出合いを越え、程なく2の沢出合いとなった。
出発して3時間以上経った時点で、ようやくスタートラインに立つ。
山行によっては、もう頂上に着いてる時間だ。
 
2の沢出合いから暫くは何もない。平凡な渓相をひたすら進むだけだ。
 
Co1150を過ぎると沢は山頂台地北面に向かって一直線となる。
裸地の源頭部が見えており、ヤブも無さげで良い感じだ。
 
Co1200で10mの滑滝が現れると、ゴルジュ地帯に入っていく。
 
チョックストーン滝
 
ナメ滝
 

チムニー滝

 

小滝を含めて10個程度連続する。

いずれも難しいものは無く、快適に越えられる。
 
大岩地帯を抜けると沢は広がり核心部を抜けた。
懸念された雪渓は、ほとんどが落ち切っていて苦労せずに済んだ。
二股が何度か現れ、その都度地形図で確認。
水の細い急な滑滝を超えると、急なガレ登りとなる。
 
頂上台地まで直線的に突き上げる2の沢。
詰めのヤブ漕ぎはほとんど無い。
 

ニセカウ山頂到着。

 

茅刈別第四支川2の沢は特別難しいところは無い。

ゴルジュにある連続した小滝の登りが快適で十分楽しめる。

ただし、出合まで遠いのが難点ではある。