ブログ主です。当ブログへのご訪問ありがとうございました。

 

秋が徐々に深まり、日が暮れるのも早くなってきました。出歩けば空気が肌寒く完全に秋の空気に・・・見上げれば綺麗なお月さまが・・・

 

スーパーマーケットへ立ち寄ると、様々なフレーバーの鍋つゆが並び、おでんの具材が目に止まり、どこからか焼き芋の香りが・・・

 

一気に秋の風情になって、夏の香りはもう無い・・

 

閑話休題

 

はい、それでは本の紹介へと参りましょう。

本日ご紹介する作品は、当ブログでもおなじみの堂場瞬一さんの警察小説、

『空白の家族 警視庁犯罪被害者支援課7』です。

いつも通りあらすじ紹介から参りますのでよろしくお願いします。

 

 

【あらすじ】

人気子役の少女が誘拐された。犯罪被害者支援の為の情報把握の為に動き出す村野。

すると情報収集先の所轄署で騒ぐ男が・・・騒いでいた男は誘拐された少女の父親・仲岡だった。しかし村野は彼の顔を一瞥するや顔を顰める。そう彼は、村野がかつて所轄署の刑事だった時、詐欺事件の従犯として取り調べを行った相手だった。誘拐された人気子役の少女の父親が詐欺事件で服役した前科者。事態が複雑化する懸念を覚える村野だったが・・・

【解説】

 

①本作の著者は当ブログでもお馴染みの堂場瞬一さん

 

本作の著者は当ブログでもお馴染みの堂場瞬一(どうばしゅんいち)さん。

1963年茨城県生まれの62歳。

1986年、青山学院大学国際政治経済学部卒後読売新聞東京本社入社。社会部記者やパソコン雑誌編集者を務めるかたわら小説を執筆する。

2000年、『8年』で第13回小説すばる新人賞受賞。

2012年、読売新聞社退社。以後スポーツ小説や警察小説を中心に作品を発表。

2024年末、著書190冊達成。発行部数は世界累計1400万部達成。

2025年、年内に10冊以上もの新作刊行が控える中、著書200冊達成という記念すべき折を祝し、出版社の垣根を超えた 作家による全国ツアー the200   の開催が決定!本作も年内10冊刊行の一冊!

 

主にミステリーやスポーツ分野の作品を提供する作家さんです。

 

代表作

・8年

・ミスジャッジ

・ヒート

・チーム

・刑事鳴沢了シリーズ

・警視庁失踪課高城賢吾シリーズ

・警視庁追跡捜査係シリーズ

・アナザーフェイスシリーズ

・警視庁総合支援課シリーズ

など

 

②警視庁犯罪被害者支援課とは?

 

『警視庁犯罪被害者支援課』は、堂場瞬一著作の警察小説シリーズ。

本シリーズに登場する警視庁内に設立された架空の部署。

国民の「犯罪被害者支援の充実」の要望に応えるという名目で、新たに造られた。

主に、犯罪が発生し生じた犯罪被害者に対して、心のケアとマスコミ対策を行うのが主な任務。主人公の村野はかつて捜査一課の刑事であったが、ある事件から足を痛め、異動でこの部署にやってきた。犯罪被害者支援課設立からの初期メンバーで課の中核ではあるが、犯罪被害者支援にのめり込むあまり、事件を取り調べる現場の捜査員達とは衝突しがち。犯罪被害者の事情を把握する為に事件の詳細を知ろうと動く事で、事件の真相へと至り事件解決へと繋がっていく・・・

 

【感想】

 

本作は『警視庁犯罪被害者支援課』シリーズの7作目。

 

今作は、人事体制が大きく変わっている。長らく課長を努めた本橋怜治が栄転で異動代わりに課長に赴任してきたのは、現場を知らず何かと穏便に任期を勤め上げたい風情の桑田敏明。そして厄介なトラブルを起こして左遷させられた長住光太郎に代わって入ってきた警察職員の川西真守は「支援課のマニュアルの刷新」を公言し支援課内でパソコンに向かうばかりで、現場に出る事に消極的な男。

 

何とも言えない新メンバーに眉を潜め、逆に「俺が頑張らねば」といった風情で、更に仕事にのめり込む主人公の村野は精神的にヤバい感じだ。もうワーカーホリック。そして少し調子に乗っている。周りの者も村野の調子乗りすぎにブレーキを掛けたがっている事態だ。

 

そんなワーカーホリック気味の村野を要する犯罪被害者支援課が手掛ける今回の事案は・・

①テレビでも引っ張りだこになっている有名な子役の少女の誘拐事案。

②アパートで焼死した女性の案件

の2つ。※ちょいネタバレがあるのでコレ以上は知りたくない人はここまでで・・

 

誘拐事件の事案は、誘拐された少女の母親と離れた元夫が、かつて詐欺事件の従犯として服役した前科者で、仲間を売って減刑を勝ち取った胸糞悪い男。かつて彼を取り調べた事もある村野は彼を嫌って、もう一つ発生した「火事で亡くなった女性」の案件へと逃げる。

 

しかし『女性の焼死』事案も厄介な案件で・・・

 

という感じで物語が始まって、とにかく本巻での、村野の行動のヤバさが目に留まる

精神病の一種で気分が激しく高まる「躁状態」の様になっている。

 

コレが本シリーズの終了と共に村野が一歩現場から身を引いて管理職になるきっかけになり、新主人公で続編シリーズである警視庁総合支援課シリーズへの移行へと繋がっていく・・・

 

で本作をミステリーとして見ると、2つの別々の事案が・・・って、詳しくは述べないが、「なるほどこういう感じなっていたのか・・」と綺麗に伏線回収されていて満足いくものでした。

 

ということで、本作は主人公村野の精神状態のヤバさと事件の綺麗な伏線回収が目玉で読み応えはありました。

 

本作はシリーズモノで、いきなり7巻を読むのはおすすめできませんが、本シリーズ自体は、警察小説シリーズを数多く手掛けてきた著者の作品として手堅く造られておりおすすめです。是非1巻よりお読みになる事をおすすめします。

 

 

 

 

 

 

※当ブログ記事には、GRACEさん、yoseiさんミミクリさんのイラスト素材がイラストACを通じて提供されています。