ブログ主です。当ブログへのご訪問ありがとうございます。
今日は、昨日ホームセンターで買ってきた花の苗を植え替え。
サフィニアサマー、ミリオンベルサマー、サンパチェンス。
若い頃は花の名前なぞに興味が無かったのに、歳を経ると、興味が湧きちょこちょちょこ覚えてきました。コレも庭いじりをする様になってきたから・・
5月は色鮮やかな花が咲き乱れる時期なので、心浮き立ち。気分も高揚します。
皆さんのお家では今何が咲いていますか?
よければ教えてください。
閑話休題
はい、それでは本の紹介へと参りましょう。本日紹介する作品は、
増田俊也さんの警察小説『警察官の心臓』です。
いつも通りあらすじ紹介から参りますのでよろしくお願いします。
【あらすじ】
灼熱の岡崎市の沼で、ある高齢女性の遺体が引き上げられた。47ヵ所もの刺創があり、その残忍な犯行に市民は戦慄する。岡崎署には捜査本部が設けられ、刑事たちの地を這うような捜査の中で浮かび上がってきたのは、被害者の人生の光と闇だった。東大を卒業し、大手局アナとして華々しい世界に身を置いていた彼女が、亡くなる前は極貧生活を送っていたという。しかも、驚くことに、彼女は現役の風俗嬢だった。なぜ、彼女は殺されなければならなかったのか?
愛知県警本部のエース刑事湯口と岡崎署の変人刑事蜘蛛手が、時に衝突し、時に協力しながら、底なしの謎に挑む!
【解説】
①本作の著者は増田俊也さん
本作の著者は増田俊也(ますだとしなり)さん。1965年愛知県生まれで今年60歳。
北海道大学中退後、1989年、北海タイムス入社し新聞記者になる。
1992年、中日新聞社に転職、中日スポーツ総局報道部で記者になる。
2006年、『シャトゥーン ヒグマの森』で題5回『このミステリーがすごい』大賞優秀賞を受賞し作家になる。
2012年、『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか?』で、第43回大宅壮一ノンフィクション賞と第11回新潮ドキュメント賞をダブル受賞。
2016年、中日新聞社を早期退社し作家専業となる。
2017年、『北海タイムス物語』で第2回北海道ゆかりの本大賞受賞。
代表作
・シャトゥーン ヒグマの森
・七帝柔道記
・北海タイムス物語
・猿と人間
・木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか?
・男を磨くための31章
【感想】
本作の著者は、結構面白く読めた印象があったノンフィクションの『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』の著者だということで、本屋で見かけて手にしたが、それは間違いではなかったようだ
本作は、一つの殺人事件の容疑者を追う捜査官達を描いた骨太な警察小説です。
舞台は、良くある大都会東京ではなく、愛知県岡崎という地方都市。その街にある池で高齢の女の滅多刺し遺体が発見される。
早速岡崎署に捜査本部が立てられ、捜査官が集められる。その中には県警本部からやってきた若手有望株の野田の姿があった。彼は岡崎署生活安全課のベテラン刑事・蜘蛛手とコンビを組み聞き込み捜査を行っていくことになるのだが、合理的精神を漂わせる野田に対して、長年の経験と勘頼りの「The 昭和!感」の捜査を推し進める破天荒キャラの蜘蛛手とはどうにも肌が合わない。
蜘蛛手に苦手意識と反発を感じながらも、被害者周辺を洗っていくと、高齢な彼女はかつて東大を出て大手テレビ局の局アナとして華々しい世界に身を置いていた事が判る。そんな彼女に何があって水商売に身を置き、死ぬ直前には極貧の中、自身の身を売るまでになったのか?そしてそんな彼女は誰に手を掛けられたのか?
岡崎の性風俗業界の事を知り尽くしている生安課の蜘蛛手の捜査を付き従う野田目線から描いた本作。
著者が「この小説を書くために、私は小説家になった」と公言するぐらい、気合の入った一作は、鄙びた地方都市の風景、警察署内の人間関係、捜査の途中で登場する人々との会話、に彼らの日々の営みが感じられる。その繊細な描写力には脱帽。
著者のしっかりした取材や下調べが感じられた。
そして事件の真相があきらかになって行く中で、被害者の女の愛と哀しみの軌跡と、そんな女の人生を蔑ろにした容疑者の姿が明らかになる。そして捜査の手が迫ってくる事を悟った容疑者から警察への圧力が!
それをものともにせず、警察官としての「矜持」を持って犯人に迫る捜査官の姿がなんとも格好良い。
今また、王道スタイルの警察小説の一作が誕生した!
何処かでこの本を見かけたなら是非手に取ってみて欲しい。お薦めです。
といことで本日はここまで!じゃあまたね!
※当ブログ記事には、プリプラさん、れんげさんのイラスト素材がイラストACを通じて提供されています。