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ここ数日の寒さはかなりすごかったですね。

 

外を歩いていると風が吹く度に身が縮まる感じに。

 

それでも今年は去年より温かい。

 

それは、昨年に買った電熱ジャケットがぽかぽかしているから。

 

充電池と繋げて上着内のヒーターで発生する熱で身体ぽかぽか。

 

いやーほんとコレいいですわ。真冬の外歩きや作業に重宝します。

 

本当におすすめです。

 

閑話休題

 

はい、それでは本の紹介へと参りましょう。

 

本日紹介する作品は、東圭一さんの時代小説

深川青春捕物控(一) 父と子です。

いつも通りあらすじ紹介から参りますのでよろしくお願いします。

 

 

【あらすじ】

 

時は江戸、深川の漁師町の外れ蛤町にある小料理屋『しののめ』を営む母の元ですくすく育った雄太は母の店の仕入れを手伝ってはいたが、自分の将来を決めかねていた。そんなある日、店の常連の定町廻り同心高柳新之助より「御用聞きの手先にならないか」との誘いが舞い込む。母が語るには、雄太は母と新之助の父右兵衛との間に生まれた子で、新之助は腹違いの兄になるという。

一念発起して御用聞きの手先になる事を決意した雄太は、右兵衛の手先だった堀川町の勝次郎親分の手先として深川界隈で巻き起こる事件に相対するのだったが・・・

 

【解説】

 

①本作の著者は東圭一さん。

 

本作の著者は東圭一(あずまけいいち)さん。1958年大阪市生まれの67歳。

2012年、「足軽塾大砲顛末」で第19回九州さが大衆文学賞大賞・笹沢左保賞を受賞。
2015年、「強力ごうりき侍 ―近江伝―」で第2回富士見新時代小説大賞入選。
2023年、『奥州狼狩奉行始末』で第15回角川春樹小説賞受賞。

2024年、『奥州狼狩奉行始末』で第13回日本歴史時代作家協会賞新人賞を受賞。

時代小説界期待の新人です。

 

代表作

・奥州狼狩奉行始末

・来世の記憶-鍋島佐賀藩の奇跡-

 

【感想】

 

本作は時代小説界の期待の新人(年齢は60代ですが・・)東圭一さんの描き下ろし作第一弾の捕物時代小説作品です。

 

本作の主人公はシングルマザーの母の元、江戸の下町深川の漁師町ですくすく育った雄太が主人公。困っている人を見過ごせない正義感と腕っぷし、機転が利き、思い立ったら直ぐ行動に移す行動派の彼は、母の店を手伝ってはいたものの、自分の行く末には悩んでいました。そんな彼にある日、転機が!

 

店の常連の一人で、定町廻り同心の高柳新之助から「御用聞きの手先にならないか?」とお誘いがあったのです。

 

しかも母が話す事には、実は雄太は、新之助の亡き父・右兵衛と母の間に生まれた子で、新之助とは腹違いの弟になると言うんです。

 

そう聞かされた雄太は、運命を感じたのか。御用聞きの手先になる事を決意!

右兵衛に仕えていたベテラン御用聞き、堀川町の勝次郎親分の手先としてデビュー!

深川界隈で起きる奇妙な事件をその行動力で解決していくってお話。

 

物語の筆致は素直でクセが無くサラッと読める感じ。主人公・雄太も下町漁師町育ちで朗らかで明るい性格。機転も効いて、即行動する、気持ち良い気性で好感度が持てる。町の雰囲気も下町漁師町という事もあって、明るくサッパリ気の良い住民が多い感じ。声を掛けると直ぐ「よっしゃ」と手伝ってくれる感じ。

 

そんななんとも下町風情漂う町で起きる一風変わった事件、隠居した老夫婦の家ばかりを襲う強盗の話「おしこみ」、船上で客を脅す「狐船頭」、幼い子どもが次々拐われる「神隠し」、商家の骨董品ばかり狙う壺盗賊団「割れた壺」といった事件を、漁師町で一緒に育った幼馴染(船を操るのが得意な三吉、本の虫で抜群の記憶を誇る茂二)と共に解決していく様は、佐伯泰英の「鎌倉河岸捕物控」の三人の幼馴染の活躍を彷彿とさせてくれる感じで好ましい。

 

腹違いの兄で同心の新之助との絡みが、まだ薄い感じもするが、新之助と雄太の亡き父である右兵衛の死にも何やら曰くがありそうで、今後はその線からの二人の仲が深まるエピソードが起こるのでは。と予想。次巻以降に期待!

 

その次巻(深川青春捕物控(ニ) 家族の形)も早くも2月14日発売!と立て続けの刊行で楽しみ。

 

事件を通じて、失敗と成長を繰り返し大人になっていく主人公雄太と幼馴染。三人の行く末に目が離せない青春群像劇に注目。是非一読を!

 

ということで、本日はここまで!じゃあまたね!