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11月5日投票となった米国大統領選挙は6日の開票で、共和党のドナルド・トランプ氏が当選。第47代大統領となることが決まった。

 

本選挙では、「米国を再び偉大に」と訴えてきた共和党トランプ氏と「機会がある経済を生み出したい」と訴えてきた民主党カマラ・ハリス氏。選挙の結果は圧倒的大差でトランプ氏が勝利した。

 

この選挙結果を見ていて思ったのが日本のマスコミの偏向的放送!

選挙前から日本のテレビ・新聞は揃って「選挙は接戦」と報じていた。特にテレビのワイドショーは専門家、コメンテーターも「接戦だがハリス氏が優勢」だと報じて盛り上がっていたが、結果は・・・

 

コレは日本のマスコミが提携し情報源としているのが揃って民主党寄りの、ABC、CBS、NBCという3大テレビ局や、CNNなどのニュースチャンネルだからだ。FOXの様な共和党寄りのメディアとの接点は殆ど無い。

 

そして日本のマスコミは現地取材をおろそかにして上記の情報源にかなり頼って報道してしまった事が情報分析の誤りになった。そしてワイドショーやニュースで情勢についてコメントする専門家・コメンテーターの取材力・分析力も大した事がないのが露呈した。彼らは上記の民主党よりのメディア情報を鵜呑みにして各州の大都市周辺での取材にとどまって、各州の小都市や田舎での取材を怠っていたのが分析の誤りだと言われる。そこに自分の願望を加味した結果。「接戦だがハリス氏優勢」という予想をこぞって言い放った。

 

日本のマスコミは基本的に「反権力でリベラル寄り」で昨今その傾向が強い。そして報道関係者に対して行ったアンケートでも、「客観的公平公正な報道・真実の追求」よりも「権力の監視がメディアの使命」が大切という方が多く、時にはその傾向が暴走し、かなり恣意的に偏向報道を行う様になってきた。

 

先の日本の衆議院選挙でも「自民党の裏金」を強調したメディアの報道によって結果がかなり誘導された面がある。もちろん自民党の裏金(政治資金収支報告書の未記載案件)を報じるのは良いが、野党各党に置いても政治資金収支報告書の未記載案件はあり、その他にも不祥事を起こした議員もいたのに、そちらの報道は皆無だったのは客観的公平性を欠くものだったと言えよう。

 

そして今回の米国大統領選挙の報道でもあらためて思ったのだが、日本のオールドメディア(新聞・TV)の取材力・分析力の無さと偏向報道ぷりが明らかになってきた中で、自分達は「どう客観的情報を得て、どう判断するか?」が問われる時代になってきたのでは?と思った。

 

閑話休題

 

はい、それでは本の紹介へと参りましょう。

本日紹介する作品は、大人気推理作家東野圭吾さんの『架空犯』です。

いつも通りあらすじ紹介から参りますのでよろしくお願いします。

 

 

【あらすじ】

東京の閑静な住宅街で火災が起き、焼け跡の住居の居間から男性の焼死体が、焼け残ったバスルームから首を吊った女性の遺体が発見された。

遺体はこの家の住人で都議会議員の藤堂康幸と妻で元女優の江利子。二人の首には縄が掛けられており一見心中に見える様にされていたが鑑識の捜査で両者は殺害後偽装工作がなされたものと結論付けられた。それを踏まえ地元所轄署に特捜本部が設立。特捜本部には警視庁捜査一課桜川班の五代務巡査部長も参加。所轄署の山辺警部補を相棒に被害者の周辺人物を訪ね歩くのだが・・・

 

【解説】

 

①本作の著者は大人気推理小説家の東野圭吾!

本作の著者は、当ブログでもおなじみ。大人気推理小説作家の東野圭吾(ひがしのけいご)さん。

1958年大阪市生野区生まれの66歳。

1985年、『放課後』で第31回江戸川乱歩賞受賞しメジャーデビュー。

1999年、『秘密』で第52回日本推理作家協会賞受賞

2006年、『容疑者Xの献身』で第134回直木三十五賞受賞、第6回本格ミステリ大賞受賞

2008年、『流星の絆』で第43回新風賞受賞

2012年、『ナミヤ雑貨店の奇蹟』で第7回中央公論文藝賞受賞

2013年、『夢幻花』で第26回柴田錬三郎賞受賞

2014年、『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞受賞。

など数々の文藝賞を受賞し、「このミステリーがすごい!」「本格ミステリベスト10」「ミステリーが読みたい」などの出版社企画において常に作品の名が上がるなど、大ヒット作を連発。多くの作品がテレビドラマや映画化されるなど日本を代表する推理作家さんです。

 

代表作

・放課後

・白夜行

・手紙

・容疑者Xの献身

・ナミヤ雑貨店の奇跡

・流星の絆

・祈りの幕が下りる時

 

 

【作品の感想】

 

本作は、警視庁捜査一課に属する捜査官・五代務を主人公とする警察小説です。

そして本作は、東京の閑静な住宅街で起きたある心中偽装の殺人事件の捜査の模様を五代務目線で描いていきます。

 

被害者は都議会議員の藤堂康幸と妻で元女優の江利子。

五代は所轄署の生活安全課の捜査員山辺と共に被害者の周辺人物に聞き込みを行うことになります。

 

そんな最中、犯人と思われる人物から遺族に対して「被害者の所持品だったタブレット端末を返して欲しくば金を寄越せ」という脅迫の手紙が送られてくる。

亡くなった藤堂氏には見聞きされては困る秘密があるのか?

金の受け渡しが犯人逮捕のチャンスと見て体制が取られる中、五代達は丹念に藤堂夫妻について聞き込みを続けていく・・・というお話。

 

基本オーソドックスな警察小説で、地味な聞き込みの積み上げで犯人を明らかにしていく、フーダニット (Whodunit = Who (had) done it)犯人は誰なのか?を推理することに重点が置かれている作品です。

 

ケレン味は無く地に足がついた作品というのが感想。主人公・五代の鋭敏な洞察力によって被害者夫妻の過去にまで遡り事件の犯人と動機に迫っていく様はなかなか読み応えはありますが、ストーリーには華がありませんね。強い感動も感じ無いですし、

 

単行本の帯の「青春」というフレーズに「甘酸っぱいモノ」を想像して読むとかなり裏切られます。むしろ若者の未熟さから来る「苦さ」を感じます。

 

ただ伏線回収もきちんとなされていますし、筆致も丁寧。そこは安定して読める東野圭吾作品。

 

それにしても「あの人物」の若い頃はあんな感じだったとは・・・事件発生当時の印象とは真逆な雰囲気な方だったのには驚き。

 

そして「あの人」もそういう事情で罪を犯したのかと・・若かりし日の出来事が今に祟る・・

 

コレ以上はネタバレ出来ませんのであしからず。

 

丁寧な筆致で事件の真相を追う捜査官の姿を描く本作。ものすごく感動するわけでもなく少し淡々とした雰囲気がありますが、まずまず読める作品でした。

 

単行本が発売中につき本屋に平積みされていると思うので気になった方は是非手に取ってみてください。

 

ということで本日はここまで!じゃあまたね!