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先週の日曜日の東京都都知事選挙。結果は、当選したのが予想通り小池百合子氏の3選でした。

しかし2位になったのは共産党の推薦も受け公示日前から選挙運動を開始した蓮舫氏ではなく、東京都では知名度が薄かったはずの前広島県安芸高田市長だった石丸伸二氏でした。10~20代の票が多かった石丸伸二氏はTicTokやyoutubeでの投稿を通してのアピールが効いた様でコレには蓮舫陣営もかなりショックな様子。

 

この石丸伸二氏への投票行動が新しい選挙運動のやり方を示唆しているのか?今後の分析結果に注目です。

 

閑話休題

 

はい、それでは、本の紹介へと参りましょう。

 

本日紹介する作品は、深町秋生さんのミステリー作品、『鬼哭の銃弾』です。

いつも通りあらすじ紹介から参りますのでよろしくお願いします。

 

 

【あらすじ】

警視庁捜査一課の刑事日向直幸は多摩川河川敷発砲事件の捜査を上司から命じられた。本事件に使用された拳銃の線条痕が、22年前の「スーパーいちまつ強盗殺人事件」で使用された拳銃と一致。迷宮入りの事件が一気に動き出す。しかし直幸にとってその事件はかつて鬼刑事と謳われた父繁が担当し、捜査にのめり込むあまり家庭を崩壊させた因縁の事件だった。そして捜査を進める中、行方知れずだった父繁が姿を現す。警官親子が骨肉の争いの果てに辿り着いた凶悪事件の真実とは・・・

 

【解説】

 

①本作の著者は深町秋生さん

 

本作の著者は深町秋生(ふかまちあきお)さん。1975年山形県生まれの49歳。

山形県立山形中央高校から専修大学経済学部卒業。長井市の製薬メーカーに勤務する傍ら、山形市で月に1度開催される『小説家になろう講座』に通い執筆の腕を磨き。

加藤小判のペンネームで山形新聞の「山新文学賞」に投稿を続けていると、

2003年、「山新新人賞」の選考委員を務めていた文芸評論家の池上冬樹の紹介で佐藤広行とともに『完全自殺マニュアル』を小説化した『小説自殺マニュアル』を発表。

2004年『果てしなき渇き』で第3回『このミステリーがすごい大賞』を受賞。同作は50万部を超えるベストセラーとなり、本格的に作家デビューした。

2008年、製薬メーカーを退職し専業作家となる。

2014年、デビュー作『果てしなき渇き』が中島哲也監督により『渇き。』として映画化され、6月公開された。

本人は現在、小説のみならず『山形新聞』や『映画秘宝』にて映画評を、さくらんぼテレビサイト上にてコミック評論を手がけています。

 

代表作は、

・果てしなき渇き

・組織犯罪対策課 八神瑛子シリーズ

・バッドカンパニーシリーズ

・監察官黒滝シリーズ

・「ヘルドッグス」シリーズ

 

【感想】

本作は、事件の真相を突き止める為なら法を犯しても、暴力を振るっても真相を掴もうとする粗暴でかつ狡猾な元刑事でDVオヤジの繁と、そんな父親の姿を嫌悪しつつも事件の真相を掴む為に目が離せない息子で現職の刑事である直幸の、お互いに反目しながらも事件の真相に迫っていくという親子鷹的な警察小説です。

 

この作品においての主人公でキーパーソンな存在はやっぱり父親である繁。

現役時代、自身が追っていた「スーパーいちまつ強盗殺人事件」の捜査本部の見立てに反発し無念の時間切れで捜査から外され警察を辞める事になった事で、事件捜査をずっと続けていたその執念。剣呑で危険な香りをぷんぷんさせながら、時には強引に時には狡猾に事件の真相を追っていく姿は、獰猛な猟犬といった感じで物語を主導していきます。

 

そしてかつて父親のDVにさらされ反発心を捨てきれない息子直幸は、捜査本部から父親への事件捜査の情報流出にさらされながらも事件捜査に邁進する。彼も猟犬!

そして二人別々の捜査が事件の真相にたどり着く後半には、まるで血の匂いが漂ってくるかの様な生々しいバイオレンスなアクションシーンが待ち受けている。

 

とにかく「剣呑」という言葉が良く似合うバイオレンスな警察小説。昨今刺激が足りないという方は是非本作を手に取ってみてほしい。おすすめです。

 

ということで本日はここまで!じゃあまたね!