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昨今、公職選挙法をないがしろにして民主主義を阻害する行動に出る議員や議員候補が増えている。

 

今年4月に行われた衆議院東京15区の補欠選挙で、政治団体「つばさの党」の代表ら3人がほかの陣営の演説を妨害したとして逮捕された事件において、新たに交通の妨害の罪でも再逮捕されることになりました。

 

また立憲民主党の梅谷守衆議院議員が選挙区内で日本酒を配る行為を行っていたり

 

また現在、東京都知事選公示日前にも関わらず、都知事選に出馬予定の立憲民主党の蓮舫参議院議員と応援に入った同党の枝野幸男議員が都知事選前に公開演説で都知事選での投票呼びかけと思われる内容を行い公職選挙法違反の疑いで物議を醸しています。

 

こういう公職選挙法違反と思われる行動が多くなってきた原因はよく判りませんが、これは放置してはいけない民主主義を壊す行為です。しかしその行為を既存マスコミは認知しながらも報道しないきらいがあることに不安を覚えます。

 

皆さんはどうお思いですか?

 

閑話休題

 

はい、それではいつも通り本の紹介へと参ります。本日紹介する作品は、

直木賞作家である山本兼一さんの時代小説『いっしん虎徹』です。

いつも通りあらすじ紹介から参りますのでよろしくお願いします。

 

 

 

【あらすじ】

世は太平な江戸時代、越前国の甲冑師中曽祢興里は、御城に呼ばれ殿様の前で兜を披露する程の腕前を持っていたが、生活は苦しく、飢饉によって四人の子を失い、労咳を患う妻・ゆきを抱えていた。そんな中、一大決心をした興里は、三十も半ばになって甲冑師を辞め、江戸に出てあらためて刀鍛冶を目指す事を決意する。しかし刀鍛冶を目指す興里の前には多くの困難が待ち構えていた・・・

 

 

 

【解説】

①本作の著者は山本兼一さん

 

本作の著者は山本兼一さん。1956年京都生まれ

松尾芭蕉の研究者であった山本唯一氏の長男として京都府に生まれ同志社大学卒業後は出版社、編集プロダクション勤務、フリーライターを経て

2002年、『戦国秘録 白鷹伝』で作家デビュー。

2004年、『火天の城』で第11回松本清張賞受賞。

2009年、『利休にたずねよ』で第140回直木三十五賞を受賞。

2009年、『火天の城』が映画化。

2012年、肺腺癌で入院。病床でも執筆。

2013年、『利休にたずねよ』が映画化。

2013年、病状が悪化して再入院。

2014年、原発性左上葉肺腺癌のため京都市の病院で死去。57歳没。

 

代表作

・戦国秘録 白鷹伝

・火天の城

・利休にたずねよ

・雷神の筒

・千両花嫁

・銀の島

 

②虎徹とは何?

 

虎徹とは、日本の刀工・長曽祢興里(ながそね おきさと)の通称。又は彼が打った刀の名称。長曽祢興里は越前国で甲冑師を生業としていた一族出身とされ、江戸時代前期、初代虎徹が越前から江戸に移り作刀を行った。後に養子を取り二代目を継がしたと言われている。二代目は長曽祢興正(ながそね おきまさ)。新刀第一の名工と呼ばれその名を知られているが、打たれた数が少なく偽物も多い。

 

 

【感想】

はい、本日紹介する作品は、江戸時代前期に活躍した刀工(刀鍛冶)長曽祢興里(ながそね おきさと)通称『虎徹』の半生を描いた伝記時代小説です。

 

『虎徹』は、歴史好き、特に侍が活躍した時代が好きな方にはお馴染みの刀(あるいは刀工の名前)の名称です。いわゆる剛刀。「兜割り」で知られる、身が厚く太く折れ難く切れ味優れる刀だと言われ有名です。

 

そんな刀を打った男・長曽祢興正は越前国の甲冑師の一族の者でした。しかし戦国の世から太平の世に替わり甲冑の需要は殆どなくなり貧しい生活を強いられ、飢饉の発生で四人の子を失い、妻も生活の困窮もあり疲弊し労咳になってしまいました。

そこで城に呼ばれ殿様に兜を披露する腕前を持ちながらも、甲冑師を辞め、三十半ばからあらためて刀工を目指し江戸に出ることに・・

 

という感じで始まったお話は、主人公の、「天下一の刀工になって褒められたい」「病気の妻を病から救う為に儲けたい」という野望を果たすべく始まりました。

 

江戸に出てきた興正は叔父で江戸に住み将軍家御用達の金具師であった長曽祢才一を頼り、その伝手で大名家藤堂家お抱えの刀工・和泉守兼重に師事し四年もの間修行した後に独立します。そして自ら作刀を始めるのですが、なかなか思うような刀が打てず試行錯誤の毎日、そして将軍家御用達であった下坂四郎右衛門康次との因縁からの嫌がらせなど艱難辛苦のエピソードたっぷり。

 

病弱な妻の支えと陰謀に巻き込まれた叔父の死を転機に徐々に作刀に対する心構えも変化し地位も名声も欲せずただ理想の刀造りに邁進する興正の心の変化が見もの。

 

より良いモノを造りたい職人の意気込みと彼を支える人々の模様をじっくり描いた読み応えのある伝記小説です。

 

どこかでこの作品を見かけたら是非手に取ってみることをお薦めします。

 

ということで本日はここまで!じゃあまたね!

 

 

 

 

 

 

 

※当ブログ記事には、hiroshi nomutaさん、しばいぬだいすきさん、の画像が写真ACを通じて提供されています。