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先週、母を連れて母の実家のお墓参りに行って来ました。

 

母の実家のお墓は何十段の急な階段を登った山の上に在るので、足腰に不安が在り病も患っている父はお留守番。

 

母もえっちらおっちら階段を登りようやっとお墓までたどり着き、亡き家族の事を想いながらお参りをしておりました。

 

母は後何回ここにお参りできるのか?

 

そんな感慨を思い浮かびながら墓を後にしました。

 

閑話休題

 

はい、それでは、いつも通り本の紹介へと参りましょう。

 

本日紹介する作品は先週に続き、中山七里さんのサスペンス作品!

 

『こちら空港警察』です。

 

いつも通りあらすじ紹介から参りますのでよろしくお願いします。

 

【あらすじ】

 

成田国際空港は日本有数の国際空港であり外国と我が国の間に存在する「門」でもある。そんな成田空港では、密輸、不法入国、テロなどの犯罪が潜んでいる。そんな成田空港の治安維持と犯罪者の検挙を任されているのが千葉県警成田空港警察署だ。

そんな成田空港警察署に新任の警察署長が着任した。着任早々空港内を直に見廻る警察署長に冷ややかな目を向けていた航空会社や空港の職員達だったが・・・

 

【解説】

 

①本書の著者は中山七里さん

 

本作の著者は中山七里(なかやま・しちり)さん。1961年岐阜県出身の62歳。

1961年岐阜県の呉服屋で生まれる。小さい頃から本が好きで特にミステリー作品を読み漁る。高校時代には自分でも小説を書き始めていた。

大学時代『謝罪』という題名で東大安田講堂事件をテーマとした作品を江戸川乱歩賞に提出。予選通過を果たしたが決勝までいかなかった。その後就職を機に文筆から手を引いた。

2006年、大阪への単身赴任時、大好きな島田荘司のサイン会に赴き生の作家を見て一念発起して作家の夢にもう一度チャレンジ。

2009年、『さよならドビュッシー』で第8回『このミステリーがすごい大賞』受賞。48歳でメジャーデビュー!

当初は会社員との兼業作家だったが後に専業作家となった。

主にミステリー作品を発表する作家さんでメジャーデビュー作『さよならドビュッシー』では、明るく爽やかな音楽ミステリーという新たなジャンルを確立した。他にもダークでシリアスなホラーミステリー、警察小説、リーガルミステリー、コージーミステリーなど様々なテイストのミステリー作品を発表している。

 

代表作

・『さよならドビュッシー・岬洋介シリーズ』

・『弁護士御子柴礼司シリーズ』

・『刑事犬養隼人シリーズ』

・『嗤う淑女シリーズ』

・『作家毒島シリーズ』

・『ヒポクラテスの誓いシリーズ』

など

【感想】

 

先週に引き続き中山七里さんの作品のご紹介です。

 

今作は中山さんの新しいシリーズ(いや、まだ次が続編が出るとは決まっていませんけど。たぶん出るでしょう。)の刊行です。

 

舞台は題名でも判る成田空港!日本の玄関口です。

 

そしてその成田空港の治安を預かるのが千葉県警の成田空港警察署。

 

そんな成田空港署に新しい警察署長が就任しました。

 

噂によると新任の仁志村賢作警視は県警で辣腕を振るって異例の出世を果たした情に薄く出世欲が強い男との事。

 

着任早々、空港内を自ら巡視してみせるパフォーマンスに航空会社や空港の職員もお手並み拝見という目で見ている。

 

そんな中、空港内では日々新たなトラブルが起きるのだが・・・新任の署長はどう対応するのか?というお話。

 

連作小説スタイルで5話。

・セリブリティー

・ATB(エアーターンバック)

・イミグレーション

・エマージェンシーランディング

・最終話 テロリズム

 

薬物の密輸からテロまで様々な犯罪に対して情実を絡めず冷静沈着に事件の解決を行う新任の警察署長の姿を、航空会社職員や空港職員の目線で語るサスペンス作品。

 

鋭い推理力と大胆な行動で周りの度肝を抜きながらも淡々と手を打っていく新署長の姿はなかなか格好良い。次々と起こる事件もサッと解決。有能そうだ。

 

空港が舞台というのも警察小説としては新鮮だし、小さな事件から始まり最後は大きな事件で盛り上げて終わるのもまずまずだ。

 

ただまだまだ中山作品の主人公としては物足りない面も・・・「凄み」や「アク」が足らない気がするのは自分だけだろうか?

 

作品としてはまずまずの出来なのだが、自分は「もっと、もっと凄い作品を・・」という気がする。

 

秀作では在っても傑作まではいかない。そんな感じ。

 

まあまだシリーズは始まったばかり(続編が刊行するか判らないが?)なので、自分の中にある「もっと凄いものを!」という願望が満たされるのか?

 

そんな感じを覚えつつも、本作も十分おもしろいと思いますので、何処かでこの作品を見かけましたら是非手に取ってみることをお薦めします。

 

ということで本日はここまで!じゃあまたね!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※当ブログ記事には、nihaさん、ニコサナ材料工房さんのイラスト素材がイラストACを通じて提供されています。