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2024年の大寒(だいかん)は、1月20日から2月3日との事。そんな中、私はこたつに入って本を読んでいます。

 

大寒は二十四節気の最終節で、最も寒い時期という意味。一年の最低気温もこの時期に記録されることが多いようです。

 

こたつに入って本を読んでいるといつしかぬくぬくする中眠ってしまい、気がついたら夕方になっていることも・・・実は昨日がそうでした。

 

しかし、そうなると脱水状態になったり、風邪引いてしまうこともあるので気をつけねば・・・と思いながらも、うとうとしてしまうんだなぁ・・・

 

 

閑話休題

 

はい、それでは本の紹介へと参りたいと思います。

 

本日紹介する作品は、当ブログではお馴染みの、堂場瞬一さんの警察小説!

『陰からの一撃 警視庁追跡捜査係』です。

いつも通りあらすじ紹介から参りますのでよろしくお願いします。

 

 

 

【あらすじ】

昨年発生した新橋の会社社長殺害事件で指名手配されていた男が千葉県で起きた交通事故で死亡した。事件を担当していた警視庁捜査一課担当は特に不審な点はないと判断したが、その矢先、追跡捜査係の西川大和の自宅に「件の事件の犯人は事故死した佐木ではなく別人だ。ついては追跡捜査係に情報を提供したい」との宛先無しの手紙が投函された。事件の情報提供話に乗った西川は同僚の沖田にその事を告げ待ち合わせ場所の晴海埠頭に赴くが、沖田はその話に不審な感じを覚え追跡捜査係の同僚と共に西川を見守ろうとするのだが・・・

 

【感想】

 

堂場さんの『警視庁追跡捜査係』シリーズも本作で12巻!主人公の沖田大輝も西川大和も50歳超えの年齢になってきました。

 

定年まで後10年程!定年退職後の生き方にも考えが及ぶ様になってきたある日、西川の自宅にある殺人事件の真犯人について情報提供したいという手紙が送られてきて、いつもは沈着で慎重肌の西川が大胆にも状況提供者と接触するというアクティブな行動に出ました。

 

そしていつもは暴走気味でアクティブな行動派の沖田が西川を心配して止めに入るという逆転現象が!それでも情報提供者の元に行くという西川を心配して沖田ら追跡捜査係のメンバーがそっと見守る事に・・・果たして西川はやって来た男に一撃を喰らい病院行きになってしまうというお話。

 

読者は、西川に自分を投影して、襲撃者の陰に怯えつつ、黒幕の存在を想像していく。読書中には緊張感が漂いサスペンス感増し増し!

 

そして物語冒頭にあった新橋の会社社長殺害事件と容疑者とされ交通事故した指名手配犯に想いがゆく・・

 

その合間に西川の息子が大人になり結婚を意識した彼女が出来ていたり、西川の妻が夫の定年後には喫茶店を開こうか?と思案していたりとシリーズ内での時間経過が伺えるのもシリーズを読み続けてきた常連読者としては感慨深い!

 

また本作では「闇バイト」という昨今話題になる犯罪手法も取り入れられている点もまさしく今時のミステリー作品といった所。

 

もちろん本作では堂場作品の警察小説あるあるの、他シリーズ作品からのキャラクターの友情出演もあり、今回は『警視庁総合支援課』より柿谷晶登場!また『ラストライン』シリーズより岩倉剛の名前もあげられて堂場瞬一ファンとしては嬉しいところ。

 

まあ、本作は適度な「緊張感」が味わえる優秀なミステリー作品ですので是非読んでみてはいかがでしょうか!お薦めです。

 

 

【解説】

 

①本作の著者は堂場瞬一さん

 

本作の著者は堂場瞬一さん。1963年茨城県生まれの60歳。

1986年、大学卒業後、読売新聞東京本社入社。社会部記者やパソコン雑誌編集者を務めるかたわら小説を執筆していた。

2000年、『8年』で第13回小説すばる新人賞受賞。

2012年、読売新聞社退社

2015年、「killers」が著書100冊目に!

主にスポーツ小説、ミステリー(警察小説)を多く発表する作家さんです。

 

 

代表作

・『刑事鳴沢了』シリーズ

・『警視庁失踪課 高城賢吾』シリーズ

・『アナザーフェイス』シリーズ

・『ラストライン』シリーズ

・『警視庁犯罪被害者支援課』シリーズ

・『警視庁総合支援課』シリーズ

 

 

②『警視庁追跡捜査係』シリーズってどんなお話?

 

『警視庁追跡捜査係』シリーズは堂場瞬一さんが描く警察小説の長編書き下ろしシリーズの1つです。

舞台は警視庁捜査一課内にある「追跡捜査係」!この係は、過去の未解決事件の捜査を行う係で、捜査一課を始め事件捜査を行う課の捜査官や管理職から忌み嫌われている係です。

 

その理由は、未解決の事件がこの係に解決されるとその事件を担当していた管理職や捜査官は自分達の「捜査方針の間違い」「捜査能力不足」「事件の筋読みの失敗」が明らかになってしまうからです。

 

しかも追跡捜査係は捜査官の人数も少なく、各事件の容疑者が確定して逮捕に向かうまでは、未解決事件捜査はほぼ一人で行います。捜査本部を立てて大勢の捜査官を投入しておいて解決出来なかった事件をごく少数の捜査官が解決してしまえば、捜査本部の捜査官の「捜査能力の無さ」が浮かび上がります。

 

そんな忌み嫌われる部署でエース格で存在する捜査官二人が主人公。「足で事件は解決する」がモットーの外回り聞き込み重視派の沖田大輝と「捜査資料を読み込み矛盾点や違和感を探し事件捜査する」の捜査資料を読み込み派の西川大和の相反する性格のダブル主人公で未解決事件を次々解決していくお話です。

 

本作も堂場瞬一らしい警察小説に仕上がっていて満足々。

 

 

ということで本日はここまで!じゃあまたね!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※当ブログでは、ACWorksさん、ritomaruさん、YUTO@PHOTOGRAPHERさんの画像資料が写真ACを通じて提供されています。