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今、大阪万博2025の開催の先行きが不透明になっている。

 

事は2025年4月13日 から10月13日までの183日間「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに大阪市の埋立地である人工島「夢洲」で大阪万博が開催されることになったのですが、肝心の各国のパビリオン建設が遅れに遅れてしまった事。

 

元々大阪市が経済活性化、カジノ推進誘致の前段階として埋立地「夢洲」で万博を開催することになったのだが、コロナ禍やウクライナでの戦争の影響などで物価が高騰、建設関係者の人手不足、工期の短さなどの理由で建設業界がパピリオン建設の入札に応札しない、万博参加予定国と建設業界の間の仲立ちがない。などの理由で万博参加予定国のパピリオン建設の進行が遅れるなどの事態に。

 

それは大阪府、日本国際博覧会協会(万博協会)の働きかけや指導力不足、無責任体質があり、遂には先日、パピリオン出展予定だったメキシコを含む数カ国が参加辞退を申し入れたという。

 

万博開催には国の予算もかなり入っているが、主体は万博協会と大阪府であるのだが、2つの組織はお互いに遅れの責任を相手側になすりつけて責任回避に必死だ。

 

こういうビックプロジェクトは各組織団体が一致団結しなければ上手く進まないと思うのだが、誰も責任を負いたくないし、面倒は嫌!と及び腰。

 

それならいっそ開催を取り止めてはいかがだろうか?

 

無駄金を回して欲しい事業は他にも沢山あるのだから。

 

閑話休題

 

はい、それでは本の紹介へと参りましょうか。本日紹介する作品は、久々にこの方、

あさのあつこさんの『弥勒シリーズ』第12弾、『野火、奔る』です。

いつも通りあらすじ紹介から参りますのでよろしくお願いします。

 

 

 

【あらすじ】

ある日、小間物問屋『遠野屋』に衝撃が走った。主人清之介の生国である嵯波から紅餅を積んで江戸に向かっていたはずの舟が船頭らと共に消息を断つたのだ。更に元八代屋の養女だった奉公人のおちやが八代屋の手代に連れ戻させられそうになるなど不穏な空気が遠野屋に漂う。

 

一方、弥勒寺と武家屋敷に挟まれた路地で男の死体が見つかり町奉行所同心の信次郎と岡っ引きの伊左治が駆けつけるが、日に焼けた町人姿の男の死体を見た信次郎は、男が武士だと見抜くのだが・・・

 

 

【解説】

 

①本作の著者はあさのあつこさん!

本作の著者はあさのあつこさん!1954年岡山生まれの69歳。

幼い頃からの本が好きな少女だった。高校時代から詩や小説を書き始め、作家としてのきっかけを掴むため東京の青山学院大学文学部に入り、卒業後は小学校の臨時教師になるが創作活動の時間が取れず退職、その後は姉の同級生歯科医と結婚し、歯科医院での医院受付と医院事務と子育てに励む。子どもの子育てが一段落した36歳から創作活動再開。

37歳の時、参加していた日本同人協会「季節風」に連載した『ほたる館物語』が認められ、37歳で作家デビュー。

 

1997年、『バッテリー』で野間児童文芸賞を受賞。幅広い世代の支持を得て児童文学としては異例の1000万部ベストセラーになる

1999年、『バッテリー2』で日本児童文学者協会賞を受賞する。

2005年、『バッテリー』全6巻が小学館児童出版文化賞受賞。

2011年、『たまゆら』で島清恋愛文学賞受賞。

 

主に児童文学、時代小説の作品を発表し活躍する人気作家さんです。

 

主な著作

・バッテリー

・『ランナー』シリーズ

・『テレパシー少女「蘭」事件ノート』シリーズ

・『弥勒』シリーズ

・『おいち不思議がたり』シリーズ

・『燦』シリーズ

 

②本作は『弥勒シリーズ』の第12弾!『弥勒シリーズ』とは?

本作はあさのあつこさんの時代小説『弥勒シリーズ』の第12弾!

 

『弥勒シリーズ』とは、娘婿が主人となって以来伸び調子の小間物屋遠野屋の若おかみおりんの自死を機に遠野屋の主人清之介が纏う気配に違和感を感じた町奉行所の同心木暮信次郎と岡っ引きの伊左治が主人遠野屋清之介の周辺を探り始める・・・という感じで始まった捕物時代劇シリーズ。

 

元武士で刺客であった過去を持つ商人遠野屋清之介、正義感や倫理感などクソ喰らえただただ難事件の謎解きのみにしか興味がない奉行所同心小暮信次郎、信次郎の手下で人情も正義感もあるが実は事件の背後にある人間関係の闇を覗き見る事に快感を覚えている岡っ引き伊左治の三人が、巷で起きる剣呑な事件の裏側を覗き見る異色の時代劇シリーズです。

 

 

【感想】

 

元武士で刺客だった小間物屋の遠野屋清之介、事件の謎解きにしか興味のない町奉行所同心の木暮信次郎、信次郎の手下で一見人の良い岡っ引きだが血生臭い事件の裏にある事情を覗き込みたい伊左治が江戸で起こる血生臭い事件の裏を探る捕物時代劇作品「弥勒シリーズ」も今巻で12作目。

 

今巻では主人公・清之介の遠野屋を巡ってきな臭い騒動が起こります。

 

清之介が莫大な金を投じて生国の嵯波で起こした紅花事業。そこで栽培された紅花から造られた紅餅を積んだ舟が船頭達と共に突然消息不明となります。動揺が奔る遠野屋。

そんな最中、元大商家八代屋の養女で今は遠野屋の女中をしているおちやが八代屋手代に実家へ連れ戻されそうになる事件が発生。不穏な雰囲気が遠野屋を襲います。

 

一方、同心の木暮信次郎と岡っ引きの伊左治は武家屋敷と寺に挟まった裏路地で見つかった一見町人に見せかけられた武士の遺体を前に事件の謎解きを始めていた・・・

 

ってな感じで始まった物語。直接遠野屋を狙って行われる悪巧みってのは久しぶり。

物語の前半は主人公と遠野屋に漂う不穏な空気感に読者である自分もドキドキ!

一方、物語後半は、事件の黒幕達と清之介、木暮信次郎、が頭突き合わせての対決シーンが緊張感溢れてコレも良い!

 

本の帯に「ひりつく男と男 そのひねた対峙がくせになる」「尋常ならざる者たちの本性に迫る」ってのが見事に物語の雰囲気を示している。もうひりひり!

 

もう物語の文章から、緊張感、不穏な空気、が伝わってくる。

 

いいよ!いい!

 

弥勒シリーズも巻数を重ねると物語の纏う独特な雰囲気がどうも緩んできてイマイチな雰囲気の巻もありましたが、ここに来て「いつばっさり斬られるか!」的な緊迫感が戻ってきましたよ!

 

ということで今巻は刀を使わない言葉の応酬での殺陣がお薦め!

 

是非本作を手に取って読んでほしい。

 

ということで本日はここまで!じゃあまたね!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※当ブログ記事にはcocoancoさん、ケロングさんのイラスト素材がイラストACを通じて提供されています。