こんにちは、ブログ主です。当ブログを閲覧頂きましてありがとうございます。

 

先週の事なんですが、ある本をAmazonにて注文。届いた品を見て「しまった!」と後悔。その本、既に購入済の本だったというオチが・・・

 

この頃、本の題名を改題して、「◯◯◯◯(2)」を「◯◯◯◯△△篇」とかにする事が多くありません?

 

数字の巻数表記を無くして、「激闘篇」とかにしちゃうの。

 

あれで既存の巻をあたかも新作の様に見せかけるの辞めてくれないかな。

 

数字の巻数表記も無くすのも良くないね。

 

あれで長編作をどこまで読んだか(購入したか)覚えているのに・・・

 

もう被った本メルカリに出すか?ジモティーにでも出すかね。

 

閑話休題

 

はい、それではいつもの様に本の紹介へと参りましょうかね。

 

本日紹介する作品は、当ブログではお馴染みの今野敏さんの警察小説シリーズから『秋麗 東京湾臨海署安積班』です。

いつも通りあらすじ紹介から参りますのでよろしくお願いします。

 

 

【あらすじ】

 

臨海署ほど近い海上で遺体が浮いているとの通報で臨場した臨海署安積班。

引き上げた遺体は老人で、首の骨が折れていた。

検視の結果他殺と断定。臨海署に捜査本部ができて捜査が開始された。

すると程なく、遺体の老人がかつて特殊詐欺の受け子をやっていた事が判明する。

初犯で反省の弁を口にして手口から共犯者の名も全て証言したということで不起訴処分とされたという事だったが、件の老人を逮捕した葛飾署の生活安全課の広田係長は不起訴になった件の老人が常習犯ではなかったのか?との印象を受けたと証言して・・・果たして被害者の老人は仲間を売ったことで始末されたのか?・・・

 

 

【解説】

①本作の著者は今野敏さん

 

本作の著者は今野敏さん。1955年北海道三笠市生まれの67歳。

学生時代は、剣道、茶道、演劇、空手に勤しむ。
1978年、
上智大学在学中『怪物が街にやってくる』で第4回問題小説新人賞を受賞してメジャーデビュー。

1979年、同大卒業後、東芝EMI入社。サラリーマンとの兼業作家に。

1981年、東芝EMIを退社し小説家に専念。

1999年、空手道今野塾を主宰(常心門から独立。現・少林流空手今野塾)

2006年、『隠蔽捜査』で第27回吉川英治文学新人賞受賞。

2008年、『果断 隠蔽捜査2』で第21回山本周五郎賞受賞、第61回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)受賞。

2013年、日本推理作家協会理事長就任。2014から2019年まで務める。

2017年、『隠蔽捜査』シリーズで第2回吉川英治文庫賞受賞。

 

作品のジャンルは、SF、格闘技、アクション、ミステリー(警察小説)と幅広い

 

代表作は、『隠蔽捜査』『東京湾臨海署安積班』『孤拳伝』など

 

②『安積班シリーズ』とは?

 

『安積班シリーズ』(あずみはんシリーズ)は、今野敏作の警察小説。

お台場を始めとする東京湾臨海地域を管轄する警視庁臨海署の刑事課強行班一係の係長の安積剛志警部補が個性的な部下達と共に発生する事件の解決に挑む物語。

※本シリーズで安積は一時期渋谷区管轄の神南署へも移っている。

 

本作は、TBS制作で『ハンチョウ~神南署安積班~』『ハンチョウ~警視庁安積班~』『警視庁東京湾臨海署~安積班~』『警視庁臨海署安積班』の題名でテレビドラマ化もされています。

 

③題名の「秋麗」とはどんな意味?

 

まず「秋麗」の読みは「あきうらら・しゅうれい」と読みます。

意味は「麗(うらら)かに晴れ渡る秋の日。陽気よくて長閑(のどか)な秋の日のこと。」俳句などの季語としては10月中旬辺りを指し示す言葉の様です。

 

 

【感想】

 

はい、今野敏さんの警察小説の代表作の1つ『臨海署安積班』シリーズの最新作

『秋麗 東京湾臨海署安積班』の感想です。

 

今野敏さんの「安積班シリーズ」も14作目。もう手慣れた感じですね。

 

安積らが所属する東京湾臨海署の管内で事件発生!⇒ 安積らが臨場。⇒ 殺人事件と断定!⇒ 本庁捜査一課臨場。 臨海署に捜査本部立ち上がる⇒ 捜査本部内で所轄署捜査員を見下す捜査一課の敵役と安積班が対立気味に⇒ 安積班の丁寧な捜査とひらめきで事件解決! というのがいつもの流れですが、近頃は安積らと対立する敵役というかライバル的なキャラクターの出演が無くなってきています。

 

今回もそう。殺されて海に棄てられた老人の殺人事件を捜査本部一丸で追うというもので、安積班と対立する敵役が皆無です。

 

ここらへんは盛り上がりに欠けちょっと不満!やっぱり所轄署捜査員を見下すエリート面する捜査一課の敵役がいないと盛り上がりに欠けますね。

 

そして安積は捜査本部内で上官の気を使ったり、自身の部下の特性に合わせて仕事を振ったり、被害者の老人の事を知っている他の所轄署の係長と情報共有したり合同捜査を持ちかけたりと、中間管理職らしくお仕事をしていきます。

 

特に安積は、シリーズを通して、捜査本部以外の自署の他課や他署と繋を付けて事件捜査に協力させるのが上手。今回も腰の低さと丁寧な応対で他部署にばんばん協力させて行きます。

 

で、今回の事件のメインテーマが「独立した息子や娘と疎遠になり孤独と虚無感に苛まれた老人達がしたこと」です。

 

被害者の老人が何が原因で殺されたのか?という答えが結構斬新というかびっくりな動機で面食らいました。読んでいただければ「えぇ~」と驚かれると思います。

 

サブエピソードに遊軍の先輩記者にパワハラセクハラを受けていた女記者さんの相談に乗る安積と水野捜査官のお話で、こちらは先輩の遊軍記者の思惑が予想通りな感じに・・・

 

全体としては組織内に「対立」するべきものが無いので、大きな興奮は無いものの、一つの物事を自分たちの集団と他部署も巻き込んで一丸で解決するという「連帯感」を強く感じさせる「企業小説」的なおもしろさを感じさせる作品でした。

 

読み終わりは悪くないので、どこかでこの作品を見かけたら手に取ってみることをお薦めします。

 

ということで本日はここまで!じゃあまたね!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※当ブログ記事にはカタテマデザイン室さん、れんげさんのイラスト素材がイラストACを通じて提供されています。