ブログを観てくれている方こんにちは!ブログ主です。
ここ2、3日でだいぶ気温が下がりましたね。
「まだ半袖でもいいかな」と思っていたら、急に涼しくなってきたので、長袖のシャツやウインドブレーカーなど慌てて用意したりしましたよ。
でも、また気温も元に戻って来るそう。
数日で急に気温が下がったり上がったりで寒暖差がキツいので皆さんも体調崩さない様お気をつけください。
閑話休題
それでは本の紹介へと参りましょう。
本日紹介する作品は、東野圭吾さんの推理小説、『ガリレオシリーズ』から、
沈黙のパレードを紹介したいと思います。この作品は本年9月16日に公開を開始した映画の原作です。
いつも通りあらすじ紹介から参りますのでよろしくお願いします。
【あらすじ】
ある日、上司に呼びつけられた警視庁捜査一課係長の草薙俊平警部。
上司は、23年前少女殺害犯として逮捕されながらも裁判で完全黙秘を貫き無罪判決を受けた蓮沼寛一に触れ。
その蓮沼の母が住んでいた静岡県の屋敷が火事になり焼け跡から蓮沼の母親だと思われる老女の白骨化遺体と共に身元不明の若い女性の白骨遺体が発見されたと告げた。
その身元不明の若い女性の白骨遺体はDNA鑑定を受けた結果、3年前東京都下の菊野市で行方不明となっていた並木佐織の物だと断定されたと言う。
23年前、少女殺害犯として蓮沼寛一を逮捕するきっかけとなった物的証拠をあの屋敷で見つけたのは当時期待のホープとして目されていた草薙俊平。
そんな草薙と捜査陣に黒星を付けたあの蓮沼を今度こそ有罪に!と並木佐織殺害事件の担当に指名された草薙。
早速、蓮沼を重要参考人として事件捜査に当たる草薙と部下の内海薫だったが蓮沼はまたもや沈黙を貫き、捜査陣も蓮沼を犯人だと断定できる証拠を持ち得ず処分保留で釈放された。
すると蓮沼は並木佐織の家族の営む食堂に現れ家族や町の住民の心を逆なでにする態度を取る。
不穏な空気が漂う最中、町の一大イベントである仮装パレードが開かれ盛況の末終了するが、その翌日蓮沼の遺体が発見される。蓮沼に憎しみを持つであろう者にはアリバイが認められ、被害者の蓮沼がどう殺されたのか?も解き明かせない捜査陣。
そこで草薙は友人の天才物理学者湯川学に事件の謎解きを依頼するのだが・・・
【解説】
①著者は大人気推理作家の東野圭吾
本作の著者は、大人気推理作家の東野圭吾。1958年大阪生まれの64歳。
1985年『放課後』で第31回江戸川乱歩賞受賞でメジャーデビュー。
1999年『秘密』で第52回日本推理作家協会賞受賞
以後毎年作品が各文学賞候補に挙がる
2006年『容疑者Xの献身』で第134回直木三十五賞受賞。第6回本格ミステリ大賞(小説部門)受賞
2008年『流星の絆』で第43回新風賞受賞
2012年『並木屋雑貨店の奇蹟』で第7回中央公論文学賞受賞
2013年『無幻花』で第26回柴田錬三郎賞受賞
2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞受賞
と数々の名だたる文学賞を受賞し、その作品が毎年行われるミステリーの人気ランキングで常に上位に取り上げられる日本を代表するミステリー作家さんです。
②『ガリレオシリーズ』とは?
『ガリレオシリーズ』とは、東野圭吾さんの描くミステリー小説シリーズ。
「天才物理学者・湯川学が大学で同期だった友人で警視庁の刑事・草薙俊平から依頼を受けて難事件の犯行トリックを解き明かしていく」というストーリーのミステリーシリーズで短編集と長編作で構成されている。
2022年10月始めの段階での作品は!
・探偵ガリレオ(短編集)
・予知夢(短編集)
・容疑者Xの献身
・ガリレオの苦悩(短編集)
・聖女の救済
・真夏の方程式
・虚像の道化師 ガリレオ7(短編集)
・禁断の魔術 ガリレオ8(短編集)
・沈黙のパレード
・透明な螺旋
また本シリーズのいくつかの作品は福山雅治さん主演でテレビドラマ化、映画化されていて本作も映画化され現在公開中です。※2022年10月9日時点
【感想】
本作は今、映画公開中の真っ只中という中で読ませていただきました。
自分は原作在りの映画の場合、映画を観る前に先に原作を読んで置きたい派なんで早速読んでみた次第。
もちろん東野圭吾の『ガリレオ』シリーズは、福山雅治主演のドラマシリーズを観て以来欠かさず読んできていたので楽しみにしていました。
結果は満足!「いやー実におもしろい!」
- フーダニット (Whodunit = Who (had) done it)犯人は誰なのか?
- ハウダニット (Howdunit = How (had) done it)どのように犯罪を成し遂げたのか?
- ホワイダニット (Whydunit = Why (had) done it)なぜ犯行に至ったのか?
- のバランスもちょうどよい塩梅。
- 蓮沼の殺害方法の謎解きはもちろん、誰が?という謎に対して、自分は読んでいく最中、アガサ・クリスティーのオリエント急行殺害事件的な展開を想像していましたが、それとは違って、結果は「そうきたか!」という展開に。
- また事件の発端になっている並木佐織の殺害に関しては、その動機がなんとも切ない。両者の「将来」に対する入れ込み具合。意識の差!だったとは・・・
- そして犯行を目撃した・・・でもミステリーでコレ以上語ることはできません・・・
- それにしても、事件の謎解きと真相を読んでしまった湯川は、事件の発端となり苦しんでいたある人物に相対してある提案を提示しますが、そこには歳を積み重ね人生経験を積み、過去犯した過ち(容疑者Xの献身)を悔い人間味を増した主人公の姿がありました。
- 年を経て人間味を増した湯川学の姿に好ましさとシリーズ内での時間の経過を感じ、感慨深い一冊となりました。
- いやーあらためて「実におもしろい!」ガリレオファンにもそうでない方にもお薦めのミステリー作品です。
- あぁー!映画観に行くぞー!
※当ブログ記事には、acworksさん、豆狸さんのイラスト素材がイラストACを通じて提供されています。