はいこんにちはブログ主です。

 

沖縄地方が大型で強い台風11号に襲われています。

台風の予想進路だと、このままの北上して九州と韓国の間を通って更に北上するはずですがどうなるのか?

 

既に西日本から東日本にのびる前線に向かって、台風の周辺や太平洋高気圧のふちをまわる暖かく湿った空気が流れ込み、大気の状態が不安定になっていて各地で集中豪雨に見舞われている場所もあります。

 

実は私の住む地域も結構強い雨が降って、川の水位が上がりスマホが防災情報によりキンコンカンコンと鳴り響きました。

 

読者の皆さんも防災情報には気を付けて身の安全を第一に行動してくださいね。

 

閑話休題

 

はい、それでは本の紹介へと参りましょうか。

 

本日紹介する作品は、ライトノベルの転生歴史モノ、イスラーフィールさんの淡海乃海 水面が揺れる時~三英傑に嫌われた不運な男、朽木基綱の逆襲~です。

 

 

いつも通りあらすじ紹介から参りますのでよろしくお願いします!

 

【あらすじ】

 

天文十九年(西暦1550年)、時は群雄割拠の室町戦国時代、京に近い近江国周辺でも大名や国人領主が自身の領土の生き残りの為相争っていた。

 

そんな近江の国でも弱小の小豪族朽木家に凶報が伝わる。手伝い戦に参加していた朽木軍が戦いに破れ当主である朽木宮内少輔晴綱が戦死したのだ。動揺する家中!

 

しかしその時若干二歳の童である当主嫡男・竹若丸が「うろたえるな」と一喝し「にんげんごじゅうねん、けてんのうちをくらぶれば、ゆめまぼろしのごとくなり」と詠う。一瞬の内に家中を治め掌握する竹若丸。

 

新たな当主となった竹若丸は「皆三年待て。何も言わずに俺に仕えよ。三年後、不満が有れば俺に言え。聞こう」と叫ぶ。齢二歳の国人領主の誕生である。

 

果たして群雄割拠の近江の国で弱小の朽木家は生き残っていけるのか?

 

 

【解説】

 

①本作はWeb小説サイト「小説家になろう」発の長編歴史転生モノ。

 

本作はWeb小説サイト「小説家になろう」発の歴史転生モノ。「小説家になろう」2016年度の歴史ジャンル第1位を獲得した作品。

 

大長編のif系の歴史長編物語。著者はイスラフィールさん。

 

「小説家になろう」サイトでは、2020/03/15まで更新後現在投稿停止中。

実本は2017年11月刊行。2022年9月現在本編12巻+外伝2巻+異伝3巻が刊行されていて、10月20日に第13巻が刊行予定!更にコミックス版本編8巻+異伝2巻が刊行。またドラマCD、オーディオブック、舞台DVDも発売されメディアミック化も積極的におこなわれています。

 

Web小説サイト「小説家になろう」にて無料購読出来ますので興味がある方は是非ご購読を↘

 

 

②コレ読めない「淡海乃海」ってどう読むの?

 

「淡海乃海」は「あふみのうみ」と読みます。琵琶湖の別称で、本作の物語は琵琶湖の周辺、近江国朽木谷(現在の滋賀県高島市朽木)から始まります。

 

③本作の主人公は実在の人物「朽木 元綱(くつき もとつな)

 

本作の主人公は室町時代近江国朽木谷を支配していた小豪族「朽木 元綱(くつき もとつな)」で実在の人物。

 

天文19年(1550年)に父・晴綱が戦死したため、わずか2歳で家督を継承。

天文22年(1553年)より三好長慶に京都を追われた13代将軍・足利義輝を父に引き続き朽木谷に匿う。

永禄9年(1566年)北近江の戦国大名の浅井家に攻め込まれるなどがあったが元亀元年(1570年)金ヶ崎の戦い(かねがさきのたたかい)にて織田信長の京都撤退を助け信長麾下に、以後、豊臣秀吉、徳川家康にと天下人に仕え朽木家は徳川幕府の寄合旗本として生き延びた。

 

 

【感想】

 

本作はWeb小説サイト「小説家になろう」発の日本の室町(戦国)時代を舞台にした歴史転生物語です。

 

主人公は近江国朽木谷8000石を支配する小豪族朽木家の当主・朽木基綱(くつきもとつな)幼名・竹若丸です。

 

当主で父親だった朽木宮内少輔晴綱を戦で失い、わずか二歳で当主を継いだ彼は実は現代日本で生きていた歴史オタの青年の転生者だった。

 

兵無し、金無し、周りは自分達より大きな豪族や大名だらけ!そんな最悪の状況から家臣をまとめ、殖産興業、富国強兵、楽市楽座を推進し、家を富ませ、周りの豪族大名を翻弄し細い生き残りの糸をたぐり成り上がっていく。

 

はたして基綱と朽木家は戦国時代の生き残りバトルを生き残っていけるのか?というお話です。

 

本作一巻は物語の起承転結の「起」であり物語の始まりの章となるのですが、物語の主人公の基綱(幼名・竹若丸)は父の死を受けわずか二歳で家督を継承。コレはどうも史実通りな様でびっくり!まあ当時のこと祖父の朽木民部少輔稙綱が実質的に差配したのでしょう。

 

本作ではわずか二歳の基綱(幼名・竹若丸)が当主朽木宮内少輔晴綱の戦死に動揺する家臣を一喝!して掌握。転生者の彼は歴史オタの雑学知識を総動員し経済振興、軍備増強、情報収集強化、心理戦、を繰り広げ、家中の者や下ってきた者に対しては丁寧かつ寛容な態度で接し「人誑し」として信奉させ弱肉強食の戦国時代の生き残りを図っていくというIFモノの歴史大河ドラマです。

 

一般的にこの手の戦国期の時代小説といえば、信長、秀吉、家康の三人を主人公にした作品が多いと思うのですが、本作は朽木 元綱(くつき もとつな)という近江国朽木谷を支配する小豪族の当主が主人公。

 

そこで物語は京都を中心とした近畿地方周辺が舞台となっている。なので戦国時代を取り上げた作品としては珍しく、六角家、三好家、浅井家、朝倉家、征夷大将軍足利義輝、朝廷(公家)との丁々発止のやり取りが描かれています。

 

こういう朝廷のある京都を中心とした諸勢力の関係性を詳しく描いた時代小説は珍しく、その関係性を理解するのは歴史好きとしてはとても楽しいです。

 

著者のしっかりした下調べを元に描かれた本作は、決して「ライトノベル」​だと侮れるモノではありません。そんじょそこらの時代小説より数段おもしろいです。

 

特に将軍足利義輝との遣り取りや公家達との間合いを測ったお付き合いの濃厚な描写は戦国大名を主人公にした時代小説モノにしては珍しいもの。

 

足利将軍家と大名・国人領主の関係性、武家と朝廷の関係性などがしっかり描かれていることから歴史好きの読者も十分満足できるかなり内容の濃い歴史ドラマ作品。

 

お薦めなので、本作に興味が湧いた方は是非Web小説サイト「小説家になろう」にて無料試読してみてください。

 

という事で本日はここまで!じゃあまたね!

 

 

 

 

※当ブログ記事ではacworksさん、かえるさんのイラスト素材がイラストACを通じて提供されています。​​​​​