昨日の7月8日。奈良市で参議院選挙の応援演説を行っていた元首相の安倍晋三氏が自作の銃で武装した男の凶弾に倒れ67年の生涯を閉じました。

 

安倍氏は1991年の父晋太郎氏の急死以後父の地盤を引き継ぎ1993年第40回衆議院議員選挙にて山口1区から出馬して初当選。以後当選10回をしてその間、自由民主党の役員や大臣を歴任。2006年自民党総裁になり戦後最年少で内閣総理大臣になりました。2007年参議院議員選挙の大敗と体調不良により総理大臣を辞任。2012年再度自由民主党総裁になり、同年12月の第46回衆議院議員選挙に大勝。96代内閣総理大臣に再任されました。以後第二次安倍政権は2020年9月の総辞職まで7年8ヵ月の長期政権を築きあげました。

それまで総理大臣は短命でコロコロ代わるイメージだったのが第二次安倍政権では7年を超える長期政権となり日本の舵取りと外交の推進に尽力されました。好き嫌いはあろうと思いますがそれでも日本の政治に一時代を築いた偉大な政治家でした。

 

あらためてご冥福をお祈りします。

 

閑話休題

 

それでは本の紹介へと参りましょうか。

本日は、若竹七海 さんの連作短編小説 殺人鬼がもう一人 を紹介したいと思います。

 

 

いつも通りあらすじ紹介から行きますのでどうぞよろしくお願いします。

 

【 あらすじ 】

 

かつてベッドタウンと呼ばれ、今は寂れ老人が住民の主体となりゴーストタウンへ一直線の東京郊外の街、辛夷ケ丘市(こぶしがおかし)。

 

重大事件といったら二十年前起きた「辛夷ケ丘市民連続殺人事件」通称「ハッピーデー・キラー事件」ぐらいののどかな街であったのが、近頃治安が急速に悪くなり事件が頻発する様になってきた。

そのせいで地元の所轄署は大忙し。刑事課は先ごろ起きた放火殺人事件の捜査にてんてこ舞いで、その他に起こった様々な事件捜査を他課に回してしのいでいる。

 

今日も生活安全課のベテラン田中盛と女子警察官の砂井三琴は地元の大地主で旧家の主である老女・箕作ハツエが路上でのひったくりにあった事件を捜査。

 

結果ハツエの証言から容疑者を即逮捕して一件落着と思いきや、以後もハツエの周りでは事件が頻発する様に三琴と田中の生安コンビが事件の解明に度々駆り出されるのであったのだが・・・

 

6話短編。

 

 

【 解説 】

 

①本作の著者は、若竹七海さん!

 

本作の著者は 若竹七海 さん。1963年東京都生まれの59歳。

大学在学中は「ミステリークラブ」に所属。大学卒業後は5年間のOL生活をしていたが

1991年『ぼくのミステリな日常』でデビュー。以後本格推理小説、ハードボイルド、コージー・ミステリー、ホラー、パニック小説、歴史ミステリーなど他複数のジャンルの作品を次々発表中。

2013年、『暗い越流』で第66回日本推理作家協会賞(短編部門)受賞

2017年、『静かな炎天』でマルタの鷹協会ファルコン賞受賞。


②『殺人鬼がもう一人』は6話の連作短編小説。

 

『殺人鬼がもう一人』は東京郊外の寂れた街・辛夷市を舞台として次々巻き起こる事件の謎を追うミステリーの連作短編小説です。作品は6話のお話で構成されています。

 

・ゴブリンシャークの目

・丘の上の死神

・黒い袖

・きれいごとじゃない

・葬儀の裏で

・殺人鬼がもう一人

 

 

【 感想 】

 

一見のんびりとした平和な郊外の街、しかしそんな街にのんびりと住む住民達には人には言えない事情を持った者が居る。そして巻き起こる6つの様々な事件!

 

各話毎に語り手も代わる短編6作のお話に絡むのは、生活安全課の若き女性捜査員、砂井三琴。

内心、冴えない上司達を見下し陰でやりたい放題やっている長身の彼女はお高い値段のヒールやバッグを手にしている謎の女でもある。そんな彼女を筆頭に、辛夷市の住民や警察官達は皆クセ者ぞろい。影でも表でも皆毒を吐きまくっている自己中な人々達。皆勝手で残酷で自分大事で動いている。

 

そんな自分の事だけしか考えないブラックでダークの人達が次から次へと事件を巻き起こしていく。

 

とにかく出てくるキャラ皆がブラック!でもそれが何処かコミカルで爽快に感じられて読み終わりも悪くない。

 

ちょっとブラックで残酷で苦くて、でもクスッと笑える所もあるサスペンスな小説なので、何処かで見かけたら是非手に取って読んでみてください。暇つぶしにはなりますよ。

 

ということで本日はここまで!じゃあまたね!

 

 

 

 

 

 

 

※当ブログ記事にはしばいぬだいすきさんらの写真素材が写真ACを通じて提供されています。