今週は梅雨らしく雨が続いた。

 

昨日は九州で大雨。被害甚大。こっちにも強い雨来るんかなぁ・・・

 

お家の中もじっとり湿り気味。

 

ちょっと読書の気分じゃなく物置の要らない物の片付けしてました。

 

やり始めると、昔使っていたあんな物やこんな物が出てきてゴミの山に。

 

物置の奥からはかなり昔の外付けのMOドライブやそのディスク、グラフィックボードなんかが出てきた。ちょいと懐かしい。

 

でも、コレ何ゴミ?とゴミ処理の区分で当惑する。

 

そんな物置の片付けはまだまだ終わらない・・・

 

閑話休題

 

はい、それではいつも通り本の紹介へ行こうと思います。

 

本日紹介する作品は、ここのところずっと続けている大石英司さんのディザスター小説、「合衆国封鎖シリーズ」よりアメリカ分断(下)です。

 

いつも通りあらすじ紹介から行きますのでよろしくお願いします。

 

 

【 あらすじ 】

 

米国で天然痘テロが起きて半年を超え冬がやってきた。

 

米国東岸地域では欧州からの欧州からの救援や物資の援助が滞り、物資の枯渇による飢えや治安の悪化による物資の奪い合い、天然痘やそれ以外の感染症の猛威により多くの死者を出していた。

 

そんな中、生き残った人々の中には、「米国西岸地域ではアジアからの援助物資が行き渡り始めている」との噂話を聞いて、徒歩や自転車での冬季の大陸横断にチャレンジする者が出始めていた。

 

そんな無謀な冬季の大陸横断にチャレンジした者の中には、乳飲み子を抱えたグラハム一家もいた。

 

困難に見舞われながらも大陸の半ばを過ぎる所まで来たグラハム一家。

 

しかし荒涼とした大地に猛烈な吹雪が吹き荒れる中、突然、一家最年少の乳飲み子・ピアーズが高熱に見舞われた。

 

彼らがたどり着いたボランティア組織のキャンプには医者がいない。

 

ピアーズの命を救う為、医者のいるキャンプまで吹雪の中スノーモービルで駆けるグラハム夫妻。

 

しかしグラハム一家の向かうキャンプ地では、この地域を荒らし回る野盗一家の襲撃が行われ、キャンプ地を守るサイレントコアの土門達との間で激しい戦闘が起こっていた。

 

そしてグラハム一家を救う為に援助物資を抱えて第二次大戦時のクラッシック機を操り英国から飛んできた元老兵達が、ピアーズの危機を聞くや愛機を駆りキャンプ地を目指して飛ぶ。

 

果たしてピアーズの命は助かるのか?

 

 

【 解説 】

 

①今巻は合衆国封鎖シリーズ全9冊の6冊目!

 

今巻は「合衆国封鎖シリーズ」全9冊の6冊目に当たり、「アメリカ分断」という上下巻一組の下巻に当たります。

 

②メインのお話は、冬季に一家での自転車による米大陸横断を行うグラハム家の乳飲み子・ピアーズの命の危機とそれを救うべく動く人達。

 

メインのお話は、一家の生き残りを賭けて、無謀な自転車による冬季の米大陸横断にチャレンジするグラハム一家の顛末です。

 

米大陸の半ば荒涼たる大地が続くバッドランドと呼ばれる土地で突如光熱に冒されたグラハム家の乳飲み子・ピアーズ。

そんな彼を救うためにグラハム夫妻、ボランティア組織の女医唐沢、サイレントコアの土門達、そしてグラハム家を救うために英国から第二次大戦時のクラッシック機で駆けつけた爺様達が奮闘するというお話です。

 

③一方、自衛隊に窮地を救われた西部議員連盟は野盗のカリフォルニア軍団と和解し手を組むや米西部地域の一時的な独立を強行する。アメリカが遂に分断された。

 

一方、サイドストーリーとして、2つのお話が進行!

 

一つは、車椅子の女性・アイリーンが務めるメトカーフ基地で密かに物資の強奪を図っている中国人系野盗団の捕縛任務に嬉々として参加するサイレントコアの司馬のお話。

 

もう一つは、西部議員連盟を抹殺しそれをホワイトハウスの策謀だと罪をなすり付けることで米西部地域の独立を図ったカリフォルニア軍団の首領・アッカーマン大佐が、今度は抹殺しようとした西部議員連盟に接触して西部地域の独立に協力する約束で和解を持ちかけるお話。

 

これで米大陸は東と西に分断されていきます。

 

 

【 感想 】

 

今巻のキモは、前巻で、生き残りの為に、援助物資が行き渡りはじめている米西部地域を目指して自転車での冬季の米大陸横断に乳飲み子を抱えてチャレンジするグラハム一家と彼らを救おうと動く、唐沢女医率いるボランティア組織のメンバー、土門らサイレントコア、英国から援助物資を抱えて旧式機で馳せ参じた爺様達の物語です。

 

多くの米国民が死んでいく最中、たった一組の家族を救う為に、多くの人々が決死の救援活動を繰り広げます。

 

そこには決して経済合理性は無いのだけれども、多くの人々が救いの手を受ける事無く散っていく中で、とっても小さな一つの命を救う事に「希望」や「夢」を見出した者達の想いの発露が「ピアーズ救出作戦」なのかもしれません。

 

刻一刻と命の危機に向かうピアーズ。その小さな命を救うために各々全力で事に当たる救援部隊。果たしてピアーズの命は?というハラハラドキドキ感あふれるエピソードはページを捲る手を止めさせてはくれません。

 

一方、そんな事態の幕間には、メトカーフ基地の物資を密かに強奪していた謎の野盗組織を追う女傑・司馬率いるサイレントコア司馬小隊。

 

謎の野盗組織のリーダー「校長」に完敗する司馬さん。いつも自信満々の司馬さんが翻弄されこっ酷くヤラれるシーンはサイレントコアシリーズでは珍しいので新鮮!見ものです。

 

また一方で、西部議員連盟を抹殺しホワイトハウスにその罪をなすりつけようとして失敗した野盗のカリフォルニア軍団の首領アッカーマン大佐が、その西部議員連盟の幹部達にあって、共闘して米西部地域の独立を持ちかけるお話が進行します。

 

コレで米大陸はホワイトハウス陣営が統治する東地域と西部議員連盟+カリフォルニア軍団で統治する西部地域に分割。

 

次巻以降では、東地域に侵攻し米大陸全土の掌握を目指すアッカーマン大佐率いるカリフォルニア軍団と米国の統治の正当性を誇る大統領率いる米正規軍との戦いへと移行していきます。アッカーマン大佐の本意とは?

 

天然痘テロによって秩序を失いまとまりを欠く状態になった米国は遂に内戦状態に!

果たしてその結末は?

 

そして世界各国は天然痘の感染爆発から米国を救う事ができるのか?

 

いよいよシリーズ後半に移りますので、是非ご期待を。

 

 

ということで本日はここまで。じゃあまたね!

 

※当ブログ記事には、 毛並良好さん、jason_abdillaさん、他による画像が写真ACを始めとした画像素材提供サイトを通じて提供していただいています。