昨日は全国的に天気が大荒れでしたね。場所に寄っては、強い風雨にさらされたり、雪が舞ったり、雹が振ってきた所もありGWで観光に、お祭りにと外出していた方々は大変だったようです。自分の地元も強い風で祭りが大変だったみたい・・・ 雷波

 

閑話休題

 

 テレビでこの所、女子スキージャンプ選手・高梨沙羅さんのお姿を良く見かける。それが頭にあってTUTAYAをぶらついていた時、WOWOWの連続ドラマW カッコウの卵は誰のものを見つけたのでレンタルして観てみた。びっくり

 「カッコウの卵は誰のもの」は、東野圭吾さんのアルペンスキー選手の有力選手の娘とかつてスキー選手だった父親を主人公にしたミステリー作品だ。

 

 もちろん、原作を読んでいたので、その映像化作品を見つけて借りてきて観たというわけだが、結構お話が変化していたので、今日はそのドラマ作品も合わせて紹介しようと思います。

 

 では、いつも通り原作のあらすじから・・・

 

 新世開発のスポーツ科学研究所副所長・柏木洋輔は、「有力スポーツ選手の親子間にスポーツ能力の向上に有効なDNAパターンの継承がある」という理論を実証し、スポーツ選手の能力の向上に有効な新しい技術の確立を狙っていた。そんな柏木が目をつけたのが、自社のアルペンスキー部に所属する女子アルペンスキーの期待の星・緋田風美と彼女の父親で、かつてアルペンスキーの日本代表選手にもなった緋田宏昌だった。

  二人をサンプルにしてDNAを調査できればと、風美の父親で札幌のスポーツクラブの店長をしている緋田宏昌の元に向かった柏木だったが、柏木の理論に嫌悪感を表し、検証実験の参加を断る。

 

 昔かたぎの頑迷な人物を装い柏木の提案を拒んだ緋田だったが、検証実験を断った理由は別にあった。それは風美の出生と今は亡き妻・智代の自殺の理由という秘密を守るためであった。

 

 検証実験の要請があった数日後、新世開発に「緋田風美をメンバーから外せ」との脅迫状が届く。会社側は脅迫状の事を外部には秘密にし、緋田宏昌には知らせた上で柏木を風美のボディーガードに付け検証実験への筋道造りに利用しようとするが、数日後風美の乗る予定だったバスが爆発し、風美の代わりに乗った風美のファンだという初老の紳士が犠牲になってしまう。

 

 すると事件を知った宏昌が突如姿を消してしまう。その事を知った柏木は、緋田宏昌と風美に秘密ありと踏み、彼らの過去を調べる為に独自の調査を開始するのであったが・・・

 

 この物語は、有力スポーツ選手である風美の出生の秘密に纏わるミステリー作品です。

 

タイトルから判るように、托卵された卵が、緋田風美というわけで、彼女の出生の秘密に絡んで殺人事件が起こり伝々というわけ。ニヤリ

 

 風美の父親緋田宏昌は、長い間風美の出生の秘密と妻の自殺の理由を朧気ながら確信し世間や娘に隠して生きてきたが、娘の命大事さに娘の本当の親探しと亡き妻が行った事すべてを知るために旅にでる・・・ それを追う宏昌と風美の親子関係に不信感を持つ柏木という、二人の出生の秘密を探る探求者!という話。爆  笑

 

  この物語は東野圭吾の初期に書かれた。「魔球」「鳥人計画」と共にスポーツ系三部作と言われている作品の一つで(※以後にもスポーツの世界をネタにした作品はあります)、スポーツ選手の世界を舞台に書かれたミステリーで、DNA検証実験という今どき行われているかもしれないスポーツ科学を絡ませ、血の繋がっている親子の関係と愛情、血の繋がらない親子の関係と愛情を描くことで親と子と血の繋がりについて描いています。ニコニコ

 

 東野は、物語に、緋田宏昌と風美という血の繋がりのない親子、鳥越克哉と伸吾という血の繋がった親子、上条伸也行と文也という血は繋がっていても子は日陰の身の子、という三組の親子が登場させ、それぞれの親子関係のストーリーを描くことで物語に奥行き深みを出しています。びっくり

 

 東野は、この物語で、出生の秘密というありがちなネタに、単なる托卵ネタ持ってくるのではなく、もう一捻りしてきていて、伏線の張り具合と共に読者の興味を最後まで持続させ続けている。ニヤリ

 

 もちろん初期作品なので今現在の東野作品から比べると今一歩の読後感を感じさせる事もあるが、他の作家のミステリー作品と比べれば充分読める作品です。ニコニコ

 

 でっ借りてきて観たドラマ作品についてですが、主演で風美役土屋太鳳、風美の父親・緋田宏昌役・伊原剛志、新世開発研究員・柏木洋輔役戸次重幸、上条文也役本郷奏多らの演技はまずまずでしたが、ストーリー自体は原作から大きく改変!特に中盤からエンディングまで、犯人の動機、緋田宏昌と上条文也の性格・雰囲気も大きく変っています。緋田なんてなんか弱々しくうじうじしているし、なんかこれじゃない感ありあり。ショボーン

 原作を読んでいる自分には違和感在りまくりで、もう別の物語として観ていました。終盤上条から呼び出された緋田が危うい時、風美がスキーで救出に駆けつけるなどアクション追加もドラマの見どころをつくる演出なんだろうけれども、そのために上条の動機を単なる嫉妬にしているのも、うーんな感じでした。プンプン

 

これからドラマを観る方は、もう原作は原作、ドラマはドラマで割り切って別の作品として見ましょう。口笛

 

またドラマを観て原作を読んでいない方は、原作はドラマ版よりもう少し面白いと思うので、是非原作を読んでみてください。てへぺろ

 

ということで、この作品をどこかで見かけたら是非手にとってみてください。ウインク

 

じゃあ今日はここまでビックリマークまたねパー