漫才師コンビの千鳥の全国放送初の冠番組『千鳥の路地裏探訪』がテレビ朝日系列日曜日朝10時枠で放送が開始となる。千鳥のお二人がゲストを迎えて街ブラするというバラエティー番組だ。
日曜日朝10時枠といえば、『サンデージャポン』TBS、『ワイドナショー』フジテレビ、『誰だって波乱万丈』日本テレビ、との競争に破れ無くなった『日曜ワイド』の後番組だ。
かつてゴールデンタイムでテレビ各局で放送していた2時間のサスペンスドラマ枠が次々消えていき、残っていたテレビ朝日系の『土曜ワイド劇場』も日曜日朝10時台へ移っていき『土曜ワイド』として放送されていたがそれも消えて、千鳥の街ブラ系番組に変っていったというわけだ。
自分は、近年テレビ各局がゴールデンタイムにおける2時間のサスペンスドラマ枠を削っていくのが寂しく感じていた。もちろん完全に無くなったわけではなく、単発での放送はぽつぽつとはあるが寂しいものだ。
あの2時間で事件開始から犯人逮捕までまとめ上げて終わる感じが良かったのに・・・
閑話休題
2時間のサスペンスドラマの事を思っていたら、今日はサスペンスものの作品を紹介したくなったので、本日は、今野敏さんの隠蔽捜査6 去就 を紹介しようと思う。 それではいつも通りあらすじ紹介から・・・
竜崎伸也警視長(※警察階級では上から3番目)は、かつて警察庁長官官房総務課長というエリート警察官僚だったが家族の不祥事を機に警視庁大森署署長に左遷異動させられた男。大森署署長として数年を過ごしすっかり署員を束ねている。
そんなある日、警視庁本部より大森署に「続発するストーカーによる殺傷事件対策に各所轄署は対策チームを作れ」との通達が来た。竜崎は早速部下に対策チーム作りをさせるため行動を開始するが、実効性のある対策チームを作ろうとするあまり方面本部の弓削方面本部長との間に感情的しこりを作ってしまった。
その直後、大森署管内で、ストーカー事案を発端とした略取誘拐殺人事案が発生!大森署に指揮本部が開設され同期の伊丹俊太郎刑事部長が本部長に、竜崎が副本部長に就任!
常時指揮本部に居られない伊丹に変って、実質的な捜査の指揮は竜崎が取ることになったのだが、予想外の展開になる事件模様、犬猿の仲の二人の管理官、手柄欲しさで途中から捜査に介入しようと図る弓削方面本部長の存在、など難しい局面に見舞われる・・・
「理想論じゃない。目先のことに気を取られるから本質が見えなくなるんだ。総合的に考えれば結局は真実に勝るものはないとわかるはずだ。」
隠蔽捜査シリーズもこれで第6段、今回のテーマは警察のストーカー対策!ストーカー対策のチームを作れとの警視庁本部からの通達に、とりあえず名目上の対策チームを作らせてでも成果をアピールしたい弓削方面本部長と真面目に実効性ある対策チームを作ろうとする竜崎に起こった感情的なしこり。
その直後に起こったストーカー事案から起きた略取・誘拐・殺人事件において、事件解決の際指揮に関与したとの出世ポイントを稼ぎたい弓削と、事件早期解決に最適な方法を探る竜崎との指揮権争い!
ここに竜崎の娘と婚約者の警察官僚との結婚話に破談の可能性が
状況が次々変化する極めて不可解な事件
面目を潰された弓削の報復
内と外に難しい難問が!果たして竜崎の判断は
警察官僚(公僕)として原理原則を貫く一徹者の振る舞いの妙、警察内の官僚同士の争い、リアルな事件捜査模様、などが毎巻面白い警察小説です。
今回で6巻となり、このシリーズもこなれて来た感じ!展開もほぼ同じ。このシリーズを続けて読み続けている方はもうこの展開こそ待っているのかもしれないですけど、そろそろ大きな変化が欲しい気もしますね。作中でも異動に関する言葉も出てきていますし・・・
そう言えば2時間のサスペンスドラマでもこの「隠蔽捜査」のドラマが作られ、その後連続ドラマも作られましたっけね。なんか小説のイメージとだいぶ違いましたけど・・・
ということで、本日はここまでじゃあまたね
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