横浜で起きた福島からの震災避難者一家の児童が同級生からイジメを受けていた事がニュースになり、あらためて東北の人達にとって「震災」は終わっていない事が認識させられた。ガーン

 

 震災とそれに伴う津波による建物の損壊や人命を失うなどの一次被害だけではなく、震災により引き起こされた原発事故により放出された放射能汚染から故郷を追われた人々の苦難は今を持っても解消されていない。えーん

 そして政府や国会、いや国民の多くも東北への関心を少しずつ薄れさせている。実際自分も以前程東北への関心を持っていない事に気づかされた。ショボーン 復興もまだまだという状態なのに・・・ そんな今の状況に東北の方々はどう思っているのでしょうか・・・

 

閑話休題

 ということで、本日は3・11東北大震災に関連した作品何か在ったかなと思い起こした所一つの作品を思い出したのでその作品、相場英雄 著 鋼の綻び を御紹介させていただきます。それでは、いつも通りあらすじ紹介から・・・

 

 

 長年政権与党であった保守政権から政権を奪った革新系政権の総理秘書官に半年前に就任した元警察官僚の桐野洋治の仕事は、政府閣僚と政権を守る為、その要因となりうる障害を事前に潰す役割だ。

 日々、大小関わらず気になる事件をチェックしている桐野は、ある朝、新宿歌舞伎町のクラブで関東を地盤とする広域暴力団の若頭が殺された事件に注目する。殺された男の遺留品にあった手書きメモの4桁の数字表記がメガバンクの東証の証券コードであったからだ。

 証券コードと金融ヤクザの死にきな臭さを感じた桐野は、子飼いの警視庁捜査一課の刑事の土田悦司に連絡をとりこの案件を調べるよう要請する。

 命じられた土田は事件について調べていくと、そこに政財界のVIP達が足繁く通っていた会員制バーのママ・愛沢珠美の自殺案件と彼女の周りにいた矢吹忍という謎の男の存在が浮かび上がる・・・ 金融ヤクザの殺人事件の先にあったモノとは・・

 

 

 東北の震災に伴う原発事故の裏にあった革新政権と総理大臣が下した不適切な命令!

 東北出身の会員制クラブのママの死!

 

 恩人である姉妹の死に復讐の牙を研ぐ男!

 

 納得できない内心を噛み締めて、公僕として政権と総理大臣の為に働く桐野!

 

 刑事として事件の影に見え隠れする謎の男を追う矢吹!

 

 大事な人を喪い復讐を誓う男・矢吹の目線と彼の復讐を阻止すべく彼を追う男・桐野、土田目線の両パートから構成され、パートが切れ変わる度に各キャラクターになった気で一気に読み込んでしまいました。悲しみの果てに経済テロを引き起こすことで復讐を企む男の悲しみの大きさを思うと同時に、自らが守らなければならない政権が国民に隠していた事実を知った上で任務を果たそうとする桐野、両方のキャラクター思いに切なさ苦さを感じさせられぐっときました。ニコニコ

 警察小説+金融経済小説のハードボイルドテイストの作品、相場英雄の筆らしいかなり重めの作品で気軽に読み捨てることができない感じの作品でした。ダウン

 

 ということで、今日はじっくり読書にふけりたい方はこの作品をどうぞ。

 

 では本日はここまでビックリマークじゃあまたねパー

 

 

鋼の綻び鋼の綻び
1,728円
Amazon