今日ご紹介する作品は、以前ご紹介した、今野敏 著 孤拳伝 の続編で 漆黒 - 孤拳伝 (二) です。
 著者の今野敏さんは警察小説を始め、バイオレンス、伝奇、SF物など多くの作品を書かれているが、自身、空手の道場を主催するほどの腕前で格闘技についての著作も多く書かれている。 そんな作品の中でもこの孤拳伝は特に好きな作品である。 その作品の2作目のあらすじは・・・

 母の仇
である暴力団組長・八十島享太を撃ち殺し仇を討った朝岡剛は追手を警戒して山でサバイバル生活をしながら身体を鍛え五行拳を磨いていたが、冬を前に山を降りた。 剛は、自分の中で何かが滾り渇望を癒すかのごとく戦い求めていく 一方剛に仄かな想いを抱いている美少女マリアはその身を松任組組長・松任源造に狙われていた 松任組若頭・和泉は剛とマリアの関係と、組長が女に溺れる事を嫌い、中華街の大物にして中国拳法の達人・劉栄徳と弟子・松原弘一にマリアを託すのだった・・・

 母親の仇を討った朝岡剛は目的を達した後の心の隙間を埋めるためか、自分が寄って立つところを闘って勝つ
ところに求める。 それこそが剛が物心がついてから生きてきた手段であり、劉栄徳に授けられた形意拳の基本技である五行拳を駆使し強き相手と戦って勝つ事に生きる意味を見出していく そんな剛の前に次々現れる対戦者 剛は勝ち抜いていけるのか また剛は強さとは何かという問いへの答えが得られるのか マリアとの淡い恋の行方は・・・
  若き格闘家の成長・青春譚 是非ご購読頂きたい。

漆黒―孤拳伝〈2〉 (中公文庫)/今野 敏
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