今日は朝から雨が降っています、この頃一雨事に寒さが増してくるよう感じられます。
 今日は佐伯先生の居眠り磐音シリーズの2巻 寒雷の坂 の紹介です。「居眠り磐音」シリーズは、「酔いどれ小藤次」「密命」の両シリーズと共に大好きで、出ている分はすべて読ませてもらいました。なので当分、このブログでの紹介ネタには困らないなと思っています(笑)

 さて、2巻・寒雷の坂 ですが、江戸・下町の金兵衛長屋に住みついた磐音は貧乏暮らしで日々の暮らしにも困るほど、仕事の口探しに奔走して、少々怪しい用心棒の仕事などを受けて糊口をしのいでいた。そんな日々の中、脱藩した豊後関前藩との予期せぬ関わりが生じてきて・・・・春風駘蕩の磐音の剣が鞘走る

 一巻より続いて、春風駘蕩の言葉の似合う磐音の活躍が見られます。この巻では主に貧乏な浪々暮らしのため背に腹もかえられずに少々怪しい用心棒の仕事などを受けて糊口をしのぐ生活の描写が描かれます。そして、抜けた豊後関前藩との新たな関わりが始まっていきます。NHK のドラマを観ていた方は、 矢場の賭け矢騒動もあり原作とドラマの表現の違いなども思い出しながら読んでいただくとより面白いかと思います。
 
 剣戟シーンもあり人を殺めることもある磐音ですが作風が殺伐とならないのは、本人の人柄の良さ、おひとよしな性格が滲み出ているからでしょうか。本巻を読んでいて、「親の教育・薫陶が行き届いていて、親御さんの立派さが窺えられるなぁ」などと感じていました。

 この二巻は一巻ほど波乱万丈な展開ではありませんが磐音の性格などをより知ってもらう巻だと思います。三巻以降、抜けた藩との関わりが深くなってくるので次巻もお楽しみになってください。