


さて今日ご紹介する作品は、大石英司 著 制圧攻撃機(ブルドック)出撃す です。著者お得意のミリタリー系のシュミレーション小説です。
国際麻薬組織が市民多数を人質に政府保管のコカインの返還を求めてきた。タイムリミットは40時間後、彼らは八丈島西方の要塞島に立てこもっている。窮地に陥った首相は極秘混成チーム外務省領事作戦部の投入に踏み切る。海外での人質救出や邦人保護などの特殊作戦に従事するために秘密裏に結成されたチームに加わることになった大蔵省(現財務省)の審理官・歩巳麗子は、ロッキード製の制圧攻撃機AC-130Hを操る飛鳥亮機長をはじめ曲者揃いメンバーと共に人質救出作戦に飛び立つ・・・
滑稽武藤な物語でかなり荒っぽい作戦が繰り広げられる。スマートさを感じさせないのは、物語の主要機材でロッキード社の輸送機 C-130 を改造して造られた制圧攻撃機 AC-130H ブルドック(あくまで本作品内で呼ばれている呼称で本来は別の呼び方をする)の存在で、その無骨な様はこの作品の雰囲気そのものである。
このAC-130 は自称ミリタリーオタでもある自分も大好きな飛行機であるが、その輸送機の内部に20ミリガトリング機関砲と40ミリ機関砲、105ミリ戦車砲を備えて空中より弾丸の雨を降らしゲリラや歩兵をなぎ倒すブサイクな怪鳥そしてハミ出し者達と勝気なお嬢様官僚の荒っぽい活躍、嵐の中で読むのに最適ではないですか
