もうそろそろ世間ではお盆休みに入る時期ですね。忙しい毎日を過ごす皆さんに今日はこの作品をご紹介しましょう。
 柴田よしき 著  ばんざい屋の夜 竜の涙 です。
丸の内の片隅の雑居ビルに1軒の小料理屋が・・・そこには少し寂しげな美人女将が京風の家庭料理「おばんざい」と共に今宵も人生に悩み、傷をもった人達をやさしく迎える
・・・ っといった感じのこころにほっこり癒し系人情小説 です。
 
 丸の内の再開発計画で一年後には立ち退きを強いられて、郊外へ移るか、廃業するか悩む女将、そんな女将の店には、人生に少し息詰まっているOL、ストレスを抱える女性管理職、ストーカー被害に遭っている気の優しい部下とそれを心配する上司、外国育ちの娘とうまくコミュニケーションが取れない男、などが女将の優しい雰囲気と料理に惹かれやってくる。彼らはそんな癒しの空間の中で、自分の心の中の転機に向き合い始める。そして女将も自分の心と向き合い、ある決断をする。この作品は様々な悩みを持つ人達が前向きに決断をしていく。優しき
人生応援歌 だと感じました。本当はこんな暑い時期よりも、秋か冬の少し肌寒い季節に読んだほうが良いかもしれません