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先週、映画『ブラックショーマンと名もなき町の殺人』へ行った話から、当ブログで映画と原作本のお話をさせて頂きましたが、映画鑑賞して数日後、本屋に立ち寄った時、新作本として『ブラック・ショーマンと覚醒する女たち』という続編が新刊コーナーに積んであったのでついつい手に取ってしまった。調べてみると本作は、今年1月に発刊されたもの、自分も本作の発刊を見逃していたので何とも言えないのだが、半年以上も前に刊行された本を新刊コーナーに置くという決断をした本屋さん。

本屋も映画公開に乗じて商機と見てこういう決断をしたんだなぁと軽くニヤついてしまいました。

 

ということで、本日は二週連続の、東野圭吾!

『ブラック・ショーマンと覚醒する女たち』をご紹介させて頂きます。

では、いつも通り、あらすじ紹介から参ります。

 

【あらすじ】

恵比寿の片隅にひっそりと佇む小さなバー「トラップハンド」に男女二人の客が入ってくる。男が連れの女性の合意を取っておすすめの酒を注文。その後席を立ってトイレに赴いた時、バーのマスターが女性客に男客の正体を囁く・・・《トラップハンド》

 

【感想】

本作は、東野圭吾原作のミステリー作品。『ブラックショーマンと名もなき町の殺人』の続編で、短編連作小説スタイルの作品。お話は6つ。

 

恵比寿の街の片隅にひっそりと店開くバー「トラップハンド」。小さなバーに佇むマスターは元マジシャンの神尾武史。そんな店には悩みやトラブルを抱えた女性達が自然と訪れる。その心中を見抜いた武史はついつい彼女達の未来への扉を開く手助けをしてしまう。といった感じのお話。

ミステリーではあるが、警察は主筋に一切出てこない。

 

基本、武史のバーに来た客か、武史の姪の真世絡みの女性の悩みやトラブルを行きがかり上助けるというスタイル。そして主人公の武史は件の女性達の抱えているトラブル解決に対して少々犯罪めいたペテンを仕掛ける事も厭わない。

 

そこら辺はアウトローなダークヒーロー的存在でもあり、助けたいと思った女性達が法律を犯していたとしても、平然と見逃すし、自身も法律的にアウトな事も平気でやってしまう。

 

ココらへんは、警察官が主人公なミステリー作品とは決定的に違う点。そして彼女達が抱えていたトラブルを解決して、彼女達が未来に向けて一歩を踏み出せる様にしてあげる感じに。

 

ソレは米国でマジシャンとして活躍していた頃に遭遇した何かによって心傷ついた武史の体験によるものだろうか?

 

本作でも、武史がマジシャンを廃業し日本に帰ってきて小さなバーのマスターとして生きている理由が明らかにされていないが、トラブルを抱え難儀している女性達をついつい助けてしまう武史の姿には、米国で起きたであろうトラブルに苦しんでいた時、誰にも助けてもらえなかった体験があるのでは・・と私は勝手に想像しているのだが、どうなのだろうか?更なる続編が楽しみだ。

 

本作においては、「リノベの女」と「続、リノベの女」のお話が特におすすめ。武史の推理と少々法を犯してもトラブル持ちの女性を助けようとする心意気がイイ感じだった。

 

本作は一話が、50P前後の短編ですので、隙間時間があれば一話読めてしまうので、まとまった読書時間が無くても切り良く読める作品です。是非一読をおすすめします

 

【解説】

 

①本作の著者は東野圭吾さん

 

本作の著者は当ブログでもお馴染みの大人気ミステリー作家の

東野圭吾(ひがしのけいご)さん。

1958年大阪市生野区生まれの67歳。

1985年、『放課後』で第31回江戸川乱歩賞受賞しメジャーデビュー。

1999年、『秘密』で第52回日本推理作家協会賞受賞

2006年、『容疑者Xの献身』で第134回直木三十五賞受賞、第6回本格ミステリ大賞受賞

2008年、『流星の絆』で第43回新風賞受賞

2012年、『ナミヤ雑貨店の奇蹟』で第7回中央公論文藝賞受賞

2013年、『夢幻花』で第26回柴田錬三郎賞受賞

2014年、『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞受賞。

など数々の文藝賞を受賞し、「このミステリーがすごい!」「本格ミステリベスト10」「ミステリーが読みたい」などの出版社企画において常に作品の名が上がるなど、大ヒット作を連発。多くの作品がテレビドラマや映画化されるなど日本を代表する推理作家さんです。

 

代表作

 

・放課後

・白夜行

・手紙

・容疑者Xの献身

・ナミヤ雑貨店の奇跡

・流星の絆

・祈りの幕が下りる時

 

 

 

 

 

 

 

 

※当ブログ記事には、もりよさんの写真素材が写真ACを通じて提供されています。