日米首脳会談がまもなくワシントンで開催されるが、その陰で日本とフィリピンの防衛協力が進展している。日比は自衛隊をフィリピンに定期的に一時派遣するローテーション展開の予定である。当然ながらフィリピンとの情報保護協定の締結も行われるわけである。日比の安全保障協力を「同盟国」並みに引き上げるということは、アジア版NATOに向けた動きであるとも考えらられる。 アメリカはフィリピンと 「バリカタン」軍事演習を定期的に行っているが、日本の自衛隊が本格的に参加する方向で調整している。米比の軍事演習「バリカタン」には、日本をはじめ、カナダやイギリス、フランスなどNATO加盟諸国が参加するのが通例となってきている。 これが常態化すれば、将来の「アジア版NATO」への創設となろう。東京へもNATOの事務局が創設されるとの動きもある。 4月11日には日本とフィリピンとの首脳会談では、自衛隊のローテーションを巡回させる形で一時駐留させるもこととなり、自衛隊の海外展開となろう。これば、米国の海兵隊がフィリピンへローテーション展開する動きと呼応しているのであり自衛隊の画期的な変化となる。 また、米比両軍が2023年に7年ぶりに再開した南シナ海での合同パトロールへの自衛隊の参加について、「非常に近い将来」の実現に期待感を示した。月内にも詳細な計画がまとまるといい、オーストラリアなど他の同志国の参加も呼びかけていると説明した。フィリピンは南シナ海で中国との領有権争いを続けており、日米などと連携して中国への抑止力を強化したい考えだ。